黄緑t青 宝枝D.C. 結論

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0.本記事について

 本記事においては、Lv3ひまりをフィニッシャーに据えた構築における、一般的な構築との違いを、比較対象の評価を含めて詳細に解説し、結論構築を提示する記事になっております。(構築は冒頭のものです)
 また、Lv1帯の枝対応4ルックについては比較するまでもなく圧倒的に弱く、比較自体が困難なことから本記事においては比較を省略しております。


1.Lv1帯連動の考え方から紐解く「由夢>二乃」

 そもそも、Lv1帯の連動には何を求めていますか?

 大抵の人は「手札が増える」くらいの認識だと思います。

 では、Lv2帯を少数の早出しと早出しメタ、Lv1キャラで戦う(所謂「流す」)デッキにおいて、Lv1連動はいつまで打ちますか?

 Lv2でも打ちますよね。

 二乃、リバース要求してますけど。本気ですか?
 机上論においてLv2帯の宝二乃は、タイムカプセル立夏の早出しを必ず行える、かつ、上位後列の設置及び助太刀のキープ等によってダイレクト面をもらえていることがパフォーマンス発揮の大まかな前提となっています。

 対して、宝由夢は出して打つだけ。差は歴然。


 宝についても話をしましょう。

 通常、宝連動で強い構築はゲームを通して宝連動をひたすら打ちます。

 大抵は下連動を宝に据えているデッキが多く、これは序盤から連動を打ちやすい宝トリガーで早い段階から優勢を築こうという話です。
 対して上連動に宝を据えている注目デッキはシンフォギアがありますね。こちらは逆に上連動をひたすら打ち続けるデッキとなっています。

 宝連動ができる場面で、連動効果が不発になる可能性が構築段階で内包されているのって、めちゃくちゃ弱くないですか?
 電源でLv1/8500とかLv2/10000とかに蓋されたり・・・え、不利対面だからしょうがない、ですか?
 下連動に宝使って電源に明確に不利って言うなら、電源最強になってしまいますよね。レイトゲームになる前にダメージレースで離されないようにCXを打ち続けるのが1000/1デッキの基本的な立ち回りのはずなので、そこで手札を補充できないとリソース枯れて負けるのは必然ですね。

 同型のような対面に対しても、助太刀が非常に重くなってしまうのがマイナスポイント。由夢が返されてもリソースに差はつかず、ダイレクト面を渡すだけなのですが、二乃が返されるとリソース差が付いてしまうので、常に2000拳をケアするためのカードが追加で要求されます。
 そもそも通常の助太刀というのはかなり軽いカードであり、ボードの質の維持とダイレクトを得るというだけの役割にほぼ終始しますが、相手にとって軽いカードが自分にとって重くなってしまうのはよろしくないです。これが宝連動する度に発生するのは、少し弱く感じませんか?


2.二乃採用による構築の方向性

 二乃を採用するならば必ず採用したいカードがあります。

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 こちらのLv1相打ちですね。
 置き相打ちによるダイレクト面確保や、1500パンプがあまりにも噛み合っています。サブアタッカーとして終始腐らない性能です。

 ということはLv1帯から緑赤の発生を求められるということですが、赤採用となればLv0にかなり有力なカードが存在します。

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 こちらのツインドライブ移動ですね。
 一刀両断互換が横行している昨今、先攻移動は大きなアドバンテージになりますし、ツインドライブも宝を噛みに行きたいこのデッキと非常に合っています。

 ここまで来るとついでに採用できるのが、こちらの早出しですね。

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 こうなると、思い出枚数を参照するカードがないので、安心してこれらをベースに構築していくことができます。

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 適当レシピとしてはこんな形です。なお、このレシピを詳細につつく価値はありません。


3.由夢採用による構築の方向性

 由夢は自前で6000までラインを確保できますが、条件が思い出2枚以上なので、思い出を貯められるカードの採用を重視するのが自然な流れになります。

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 こうなると、早出しとしてこちらのカードを自然と採用できます。

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 これらの採用に当たっての強みは、以下の項目でじわじわと解説していきます。


4.楽園システムを筆頭に思い出ギミックの利点

 楽園システム、Lv0詩名、Lv0さくらの採用により、圧倒的な山削り能力を得ました。
 特に詩名は直接的に、楽園システムは間接的にハンドアドバンテージを稼げるため、無理なく採用できることから4投。
 さくらは詩名が発動できなかった試合でも早出し条件を満たせるため最低限採用。詩名と比べてLv0音夢で下げるのが効果的だったり、リフ直前のケアができたりと小回りが利くカードです。

 楽園システムによって得られた恩恵として、回収を集中に頼らなくてよくなった点が大きいです。
 結局集中は運頼みなので、エンジンとして使うのはある程度圧縮できてからが望ましい。そこまでの繋ぎとして楽園システムが非常に使いやすく、配置によって総崩れする事態が起こらなくなりました。


5.後列の比重とLv1帯のパワーライン

 前の項目に書いたとおり、集中の比重がかなり軽くなりました。
 そのため、後列にこのカードを残しやすくなりました。

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 多くのリバース時効果や、控え室へ置かれた時効果を無効化できることから、序盤に置きたい後列筆頭でしたが、集中の比重が重いとどうしても枠を削られがちでした。
 しかし、枚数比を逆転させることに成功。

 由夢で7000ラインを立てることも現実的になり、CX込みで7500アンコールを粉砕しつつ、助太刀を構える立ち回りで真っ向勝負がしやすくなりました。


6.早出しに求められているものから紐解く「二乃>立夏」

 まず、タイムカプセルに求められている役割について整理します。

 それは「場持ち」です。
 高ラインで早出し同士の競り合いを制し、助太刀で守る。これにより二乃のダイレクト面を捻出し、自身についても控えCX2以下条件によって再登場ができない点をカバーする。

 しかし、懸念事項としては足立やガッツンダー系で軽く処理された場合、その早出し条件から再登場がほぼ不可能という点が大きいです。

 足立系であればまだダイレクト面に二乃連動を決めて・・・と行きたいところですが、そもそもタイムカプセルを足立等で処理された面に二乃連動を決めたとして、もうタイムカプセルはサーチする意味がないんですよね。出せないので。

 ではその後Lv2で留まった場合、何します?暇ですか?


 一方、早出し二乃の役割は「展開」と「耐久」です。

 二乃の方が単純なテキストの評価で考えればタイムカプセルより圧倒的に劣るのですが、「回復メタに阻害されない回復をタイミング問わず多面展開できる」という点を大きく評価しています。

 昨今、Lv3の決定力がインフレしすぎて「Lv3に先に上がったら詰め切られて負け」という現象が頻発します。もちろん、ひまりで詰めるこのデッキにおいても先にLv3に上がりたくはないというところ。

 そのため、Lv2で考えたいことは圧倒的にダメージレースです。場持ちとかどうでもよすぎるのです。どうせ早出しは処理札で処理されるし、向こうの壁は処理札で処理するので、回復を何回出せるかという部分が重要です。

 ストック消費を抑えていることから、多面展開しやすいのもポイント。展開し、ダメージの出入りを稼いで、処理されても条件がずっと満たされているのでまた出し直せる。
 配置に左右されない早出し条件も評価していて、リフレッシュタイミングが机上論より前後してLv2段階で控えCX2枚以下を満たせなかった試合についても、取りこぼしが圧倒的に少なくなります。

 回復ソースとしてひまりが回復メタに阻害されるため、ここでタイムカプセルを採用していると被ってしまい解決できないところ、二乃であればLv2~3においてしっかり戦えるというのが大きいです。


7.単純な色の無駄 赤と青

 たとえ赤採用にしたとしても、Lv0詩名とCX入れ替えすももは絶対に採用することになります。
 その場合、色発生が結構シビアなんですよね。

 まず、意外と緑が少ない点。そして赤発生もすぐに求められる点。そうなると宝ではなく枝しか序盤に打てない試合、黄色もなくて枝すら打てなかったり。・・・配置が悪いですか?宝二乃の強みって、対応じゃないCXでも一定のラインが出て働ける点にもあると思っていたのですが。。。

 結局、Lv1二乃とかタイムカプセルをレベル置き場に置くケースが出てきます。それってかなりデッキパワー下がってませんか?

 由夢採用なら、今までの項目で検討したとおり、赤を抜くことができます。その分が緑になっており、Lv1~Lv2の色発生にかなりの余裕を作れます。
 そして、Lv0で多く採用している青についても、以下の項目で「発生色」として構築できることを解説します。


8.青タッチ理由① 「ホラーは苦手」

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 昨今、防御札の価値がめちゃくちゃ上がっていると感じます。それは決定力の単純なインフレもそうですし、そのインフレをさせるためにリバース要求の詰めがまた増えてきたという点にもあります。

 プールにあるのであれば、入れない手はないです。色がキツイから、という言い訳はもう使えませんよね。これを蹴ってまで赤を採用する利点を解説できるのであれば誰か記事にしていただけませんか?

 ラインが低くて打つ盤面が残っていないのではないか、という点については、Lv3に上がったらほぼ必ずバウンスを使うのでそこに打ちます。


9.青タッチ理由② 「凛とした瞳 依愛」

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 正直、この記事を書き起こした理由となるカードです。ひまりというデッキの到達点。
 ある程度攻略を詰めているプレイヤーは、このカードの枠を新音姫にしている人が多いです。

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 新音姫は非常に有力なカードで、比較しても正直五分くらいの評価ですが、よりあらゆる事態を打開できるのが依愛であったことから、その検討内容をここに示します。

 まず、ひまりデッキではLv3で連動を決めるという行為が最優先されます。そのため、Lv2段階でCXを抱えてLv3に上がったときにそれを打つ、という行動は誰もが経験しているのではないかと思います。
 しかし、すももを確保できているのであれば宝トリガーを枝に変換できることから、手札に抱えておいたCXが無駄になってしまう可能性があります。
 もちろん、キャンセルができてLv2で留まった場合についてもCXを抱えた行為は損になることが多いです。
 自分がリフレッシュ直前だったり、相手の山が弱かったり、ダメージレースで負けていたり、明らかに打ちますよねっていう場面で抱えないといけないのはもちろん弱すぎますよね。

 構築理念的にも、ひまり連動を決める前にできるだけダメージを押し込むというのは基本ですから、本来であれば抱えずに打った方が有効な場面が多いでしょう。

 また、抱えたいけどそもそもCXが手札に来ない配置もあるはずです。
 そういう場合はキャンセルと集中に回っていることになりますが、早出し二乃で回復しつつダメージレースを意識する形になるでしょう。

 では、以上の想定を踏まえてLv3開始時点でCXが手札にない場合、引き込み札を用意しておくほかありません(それでも引けなければキャンセルするでしょう)。

 ひまりの連動条件を阻害せず引き込み札として検討できるのは以下の2枚

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 Lv3詩名は新音姫と比較してリバース要求が安定する出力ではない点、成功してもそもそもコストが重すぎる点から、テキストどおりのパフォーマンスを発揮する場面が存在しないと判断しました。引き込みだけなら別のキャラでいいため、評価低。

 Lv0有里咲は序盤から使える引き込みカードで、テキスト全て構築に合っており採用圏内のカードではありますが、序盤はより確実な思い出系のカードにコストを使うことになりがちで、終盤は引き込みだけになってしまうため、やや物足りない(赤採用構築なら採用すべき)。

 これらと比べて、引き込みだけなら1コストで行え、追加コストでバウンスによる打開能力も備えたLv3依愛に着目しました。

 ひまり連動とバウンスの相性が良いことはご存じかと思いますが、あえて文章で示すとすれば、以下の3点です。
 ・ショット系の弱点である防御札やソウル減等を無視できる
 ・思い出拳、リバース時思い出送り系応援による連動封じをケア
 ・ソウルが大きくなりキャンセル誘発できる(素通り4点の圧も高い)

 対象指定型のソウル減や防御札については、新音姫のアンタッチャブルで上から殴れますが、ひまり自体が止まる事態に関しては解決できません。

 バウンスは極力思い出に用意しますが、用意できなかったゲームや二面バウンスを要求されるゲーム、コストが非常に厳しいゲームについて、引き込みとバウンスの両面から打開できる依愛はソリューションであると感じました。CX引きに行ったら代わりにホラー引いて耐えて勝った試合もあります。

 新音姫の2点バーンがひまり連動下でパフォーマンスを発揮する場面というのは、ひまりひまり新音姫の盤面かつバウンス一面発動しているときくらいですからね。それ以下のコスト帯の盤面においてはひまり新音姫よりひまりひまりになりがちですし。
 ただ、連動打てないときも安定してバーンが打てるという点で、やはり一定の地位があるように感じています。ラインが上がってリバース要求に対して助太刀で弾けたりとかも見えますしね。


10.終わり

 D.C.アニバ発売後、普通に権利取ってたんですけどコロナ怖いし大会潰れまくるしで行かなかったんですよね。その後はこのゲーム放置してたのですが、あれよあれよとインフレしていったみたいですね。

 でもこのデッキ、あんまり不可能対面がないと思うので今でも普通に強いと思います。本当は音姫早出しデッキの方が楽ですしメインで使っていたのはそっちなんですけど、逆にあんまり強くないデッキに負けちゃうし結構配置ゲーなのでやめました。

 D.C.のデッキはいろいろ研究してきたので、このデッキに至った研究変遷みたいなのはモチベが上がったら別記事で書くかもしれませんね。

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