地震雲
知人の知人の父親が、阪神淡路大震災の前に雲を見て「これから地震が来るから備えておけ」と言った話を聞いた。そこで思い出したのが「地震雲」という言葉だ。
少し調べてみると、地震の起きる数日から数時間前に特徴的な気象現象が起きることがわかっているとのこと。それは雲の形であったり、夕焼けの色であったり、月の暈の大きさや色など多岐にわたる。世界中で昔から確認されている現象がたくさんあるが、普通の状態と紛らわしく特定するのはかなり難しく、研究が続けられているようだ。
ただ今回「地震雲」を調べて思ったのは、昔の人の知恵、何とか命を守りたいという危機意識から生じる観察眼の鋭さはすごい。
今回参考にしたのは以下の本だ。一部を紹介する。斜め読みしかできていないが、私も、日頃からもっと空の状態や気象情報に関心を持っておきたいと思った。
『わかりやすい地震雲の本』上出孝之著 北國新聞社2005年
国や民間の専門機関が地震予測情報を出してくれるのを待つ毎日について
「その地震情報は皆さんにとってそれらの機関に委ねるしかありません。これは情報が発せられるのを待つという受け身の姿勢です。」
地震雲や気象現象を自ら意識して何かのサインを感じとろうとするのは
「能動的に予知できる力を秘めているわけです。」
地震雲を見分けられるようになるために、著者の上出さんは10年以上をかけて細かく観察、記録し、経験値を蓄積してきた、と書かれてある。
私も自然を見る目を少しずつでも養っていきたい。上出さんの言うように、
写真やスケッチで記録し、雲の長さ、幅、色、天候など観察してみたい。
地道なことだが、楽しみながらできると思う。
まずは、空を見る習慣を作ることから……。