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アケヤマメモ1


越後妻有大地の芸術祭、秋山郷にある旧大赤沢小学校のディレクションを一任して頂いたのが2021年の12月。気がつくと2年半。1つのプロジェクトでこれほどじっくりフィールドワーク、リサーチをさせてもらうことはなかなかなくはとても貴重な機会を頂いております。

当たり前ですが知れば知るほどに、秋山というのは僕1人で手に負えないほどに深い場所です。

今回はありがたいことに秋山から学んできたことを僕1人で咀嚼して発信するのではなく、複数の作家を招聘させてもらって分野ごとに任せていくということをやらせてもらっています。

今回は大まかに秋山の狩猟文化、信仰、山の素材と技術の3つに分け、狩猟の領域を秋田の永沢碧衣さん、
信仰の領域を内田聖良さん、
山の素材と技術の領域を井上唯さん
にお願いして、去年の夏くらいから各作家の方達に入ってフィールドワークを続けています。会場構成には、コロガロウ・佐藤研吾さんに入ってもらっています。
さらに継続してフロギストンの山本浩二さん、松尾高弘さんの展示もあります。山本さんは新作2点!

旧大赤沢小学校の再生のコンセプトも、山の技術と信仰を学ぶための学校とし、学校の名前を『アケヤマ』と命名しました。(アケヤマとは秋山の由来でもある、「あけ山」からきています。)
学校なので各作家には、秋山をそれぞれの領域で学んでもらっていて、作家自身も地域もその過程で徐々に変容していっているのがとても面白いです。

僕が想定したイメージから各作家へ依頼するのですが、当初の想定からのズレもまた面白く、ズレるというのはある意味、作家にとって自分ごとになっていくプロセスでもあり、教育とか学びというのは、このズレというのを愛でることでもあるなあと思ったりもしました。(僕が先生というわけではなく、先生はあくまで山、秋山なのですが)

また、担当スタッフの方達とも一緒に学び合いながら協働制作をしてる感じで、かたくりの宿の渡邉さんも秋山で狩猟もしつつ地域の人たちからも信頼されていて、稲垣さんも一緒に学びつつ細かな調整をしてくれて伴走して、とても頼もしく進めております。

色々な活動で時には死にそうになりつつもw、それも含めて最高なのでちょっとずつ共有できたらいいなと思っています。

写真は、先日永沢さんらと訪れた「朝日のリュウ」。(リュウとは熊猟で活用した洞窟)

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