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短歌結社誌「かりん」2023年度掲載作品

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短歌結社誌「かりん」2023年4月から2024年3月掲載作品
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#私の作品紹介

『かりん』2023年4月号掲載作品

調べもの好きな仲間が集まって自分の鏡と話すと気づく わたしだけ与えるばかりじゃ渇くから自…

『かりん』2023年5月号掲載作品*

ギャラリーを初めて借りる一週間 旅するようにチェックインする パネル貼る白い壁でも真っ直…

『かりん』2023年6月号掲載作品

同じ月みてた仲間の暮らし聞く 人それぞれに「たいへん」がある あいにくと今日は成果がない…

『かりん』2023年7月号掲載作品

実際は動かないままバーチャルに吸い上げられた無邪気なこころ ひとさじの残った夢は掬われて…

『かりん』2023年8月号掲載作品

教会の花壇に咲いたチューリップ 花束みたいで歩み止め見る 金曜にたのむ梅酒のソーダ割り …

『かりん』2023年10月号掲載作品

大きめの消しゴムがよく消してゆく書き込みされた本の傷跡 差し出してお気持ちだけでとかわさ…

『かりん』2023年11月号掲載作品

受け取った電話はすこし遠い声久しい響きに時間が色づく 交差点 右折できずに回り道窓の景色は遠くしずかに 取り壊しすんだ空き地の空が見えかすかに青みが深くなってる クーラーの結露かなしく見上げれば東京メトロの想い出ぽとり テラスから眺めたオフィスの通行人横顔だけを魚のように 金曜の夜美術館は混んでいて ひそかな熱を集める宇宙

『かりん』2023年12月号掲載作品

休養でそとの緑と風があり誰とも決めない待ち合わせをする 十階のグラスの中の自分軸どこかで…

『かりん』2024年1月号掲載作品

ゆびさきの選択ひとつが異なれば今とは違う七年後がある 偽物がフォローしてきて見せる夢まが…

『かりん』2024年2月号掲載作品

平日の続きにむかえた誕生日 準備をしない年越しのよう さくさくと紅いベリーのタルト食み話…

『かりん』2024年3月号掲載作品

夕暮れは画面の中に冷たくて月が浮かんだ手のひらの空 背伸びした鋭くきゃしゃな鳥のあし か…