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MILGRAM第二審感想【Tear Drop→バックドラフト】

https://milgram.jp/

こちらは、DECO*27×山中拓也×OTOIROによるプロジェクト。
『MILGRAM -ミルグラム-』の、
第二審『バックドラフト』公開直後の感想となっております。

私はこのMILGRAMを、
MV、Trailer、Twitter、考察記事、小説版の情報で楽しんでおります。
そのため情報の抜けもあると思います。

考察もやや含まれますため、
個人の見解、感想であることを踏まえた上でお読みください!

【『Tear Drop』の感想】

早速ですが、ユノの第二審『Tear Drop』の感想です。
この曲は、聴けば聴くほど、ネコの爪のような鋭さがあります(?)
(そういやユノが自分に似ているというカズイの曲名が、Catですね…)

ネコの爪です、痛いですよね!
(経験者にしかわからないことだけど)
嫌なことをされて、思い切り引っ掻いてきた時の痛みです。
でも、致命傷に至るような痛みでもないし、
愛らしさのある(って言っていいのかなぁ…)痛みです。

ユノは第二審になってから、すごく素っ気なくなりましたよね。
今回の判決に対する我々、投票者の態度が、
彼女にとって『嫌な態度』だったのかもしれないなぁ…。

『かわいそう』
『彼女はそんなこと、望んでいないはず』
その裏にある、
『かわいそうなことをされるほどに、かわいい女の子』
『彼女を守りたい』
そんな感情を見透かしたのかもしれないなって。

でも、必ずしも投票者全員が同じように
『かわいらしい女の子』『今すぐこんなこと辞めて欲しい』
とは思っていませんよね、人それぞれですし。
少なくとも私は、第一審の時。
今の行為を辞めて欲しくて投票をしたわけではありません。

ユノは、レッテルを貼られるのを嫌うかもしれませんが。
レッテルを嫌う彼女自身が、エスにレッテルを貼っている…
そんな気がして、複雑だなぁって思います。

私は、レッテルを貼るという行為は、そこまで嫌いではありません。
人を種類分けする、という考え方なので。
二択に絞るわけじゃないし。
むしろ色んな考えがあるからこそ、棲み分けが必要だと思います。
(腐男子と同性愛者を一緒にしてはいけないのと同じで)

ユノは「自分が望んだことだ」と言わんばかりの歌を歌っています。
それは本心かもしれないし、強がりかもしれない。
実際のところ、本心であるかは、本人にしか判別できませんが…。

ユノ自身が、望んで進んだ道とはいえ。
『一般的には』学生が成人男性と性行為をするのはダメですよね。
お金を貰って毎回やってるんじゃ、
子供ができてしまう可能性はお金を貰う度にあります。
そしてそれは、ユノ自身がやめない限り、続きます。

子供をおろせる日本人女性の私としては、
この行為自体を「望んでいるなら別に良いかな」って
思っちゃいますけどね!(あれ?)

世の中、男女が性行為をするためだけのお店もありますし。
(治安が良いかはともかく、性処理の場がお店というだけです)
彼女の場合「お金が貰えるから」色んな人とやってますよね。
でもお金に困ってなければ、
良いことがなければ、やってないですよね。
(最後に胸を隠すあたり、スケベな目線を軽蔑してそうだし)

お金に困って、そういう方向に行ってしまう女性はいます。
そういう人って本当に困っていて、
性行為をしなければ、死んでしまうかもしれないんです。
(死因は餓死だけではありませんよね)

そんな人に、性行為だけを指して「やめたほうがいい」って言っても
意味はないと思うんです。
だったら金よこせ! って言われるのは目に見えています。

それでもやめろって言う人は、
衣食住にあたる住以外のお金を
ひと月3万円に制限して生活してみてください。
(交通費、スマホ代なども含めます)
きついとは思いますが、案外どうにかなると思います。
そのお金を、ユノは一晩で得ています。

【『バックドラフト』の感想】

次は、つい先ほど公開されたフータの第二審。
『バックドラフト』の感想です。

思った通り、クセのある歌い方ですね。
今、不安な気持ちでいっぱいな、フータらしい曲です。

最初に「Pressure,pressure!」ってあってからの「超突破」の辺り、
投票による圧力を感じながらも、
フータなりに足掻いていると思いました。

このミルグラムの、矛盾というか、理不尽を強く突いてくる。
もはや主人公格なのでは…?
(一度どん底まで落ちても足掻く辺り、物語の主人公ですよね)

足掻くのは、ミルグラム自体に理不尽があるからかもしれません。
だからエスに『ringはここだぞ!』と言っているのでしょう。
傍から、安地から、勝手に投票して、結果的に自分と同じことをしている。
そのことに怒っているからこそ、でしょうか。
元から頭は良い方なんでしょうね、大学に通っていましたし。

『責任転嫁の結果が俺なんて』と
起きてしまったネットいじめに対して、責任転嫁してしまうことを理解し。
自分の行いを
『そもそも俺の所為じゃ全然ないだろ』と分析しつつも、
『これ以上は望んでいない』と、炎上してしまったことに。
燃える炎の熱に涙が出るほど苦しんでいる。
そして、その炎が燃え移ったことに恐怖している。
それは『ハードなカウンター』であると…。

最初はいじめていた人が、次の日にはいじめられはじめる。
っていうのは、小学生の間でもあることです。
いじめられはじめた本人からしてみれば、
「なんで俺が!?」ってなるでしょう。
ですが、元々いじめられていた人からしてみれば、因果応報です。

で、ここからはちょっと別視点になりますが。
ミルグラムが理不尽なのはわかる。
安地からあーだこーだ言われることに怒るのもわかる。
結果的に、自分たち投票者は、フータと同じ事をしていることも。

ですが、かといってエスにできることは決まっています。
投票です。

フータと同じことをしたくないから、全員赦す?
それでは投票の意味がありません。

確実に危害を加えてくるコトコだけ赦さない?
危害を加えてくる可能性があるのは、コトコだけじゃないですよね。
誰にだって、誰かに危害を加えることは可能です。

そもそも投票しなければいい?
投票できる時点で、誰か一人でも投票すれば、それはエスの意思です。
そんな、よく知らない誰かに選択権を委ねるくらいなら、
自分も投票しませんか?

投票というのは、何もミルグラムだけにあることではありません。
今日の夕飯は何がいい、に答えることも。
選挙に投票することだって、結局はミルグラムとやってることは同じです。

寿司がいい! と言って夕飯を寿司にしたところ、
お金が一気になくなってしまって後悔することだって。
選挙に投票して、投票した人が議員になったところ、
後から汚職事件がどんどん出てきて幻滅することだって。
フータを赦せない、と思って赦さないに投票したら、
フータの片目が潰れてしまったことだって。

結果が軽度か、重度か、という違いはありますが。
どれも選んだから、投票したから起きたこと。
だからといって選ばなければ、投票しなければ、何も進まない。

だからこそ、ジャッカロープは苦悩したのかもしれません。
ジャッカロープは、苦悩しすぎて
頭おかしくなっちゃったんじゃないかなって思いますけどね…。

他に、フータの発言で同意することがあるとすれば。
『詫びればそれでいいのか?』
『しょうもないだろ 論外』
私もそう思います。
『恵んでくれよワンモアチャンス』
そこまで言うなら、
『一度は』チャンスを与えても良いかもしれませんよね。
そのために、三回も判決を下されるんですから。

【最後】

色々書きましたが、
結局、エス…我々にできる一番のことは、投票だと思います。

投票せずにあーだこーだ言うのは、
ユノに冷めた目で見られたり、
フータに文句を言われても仕方ないです。

最後にはハッピーエンド! 大団円!
ってなって欲しいんですが…
それでも、彼らがやって来たことは変わらないし。
彼らに変わる気がなければ、何も変わらないんですよね…。

どうなることが、彼らにとっての最善なのか。
どの結果が、私たちにとっても最良なエンディングなのか。
難しいです…。


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