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絵本「10ぴきのおばけのかいすいよく」のあらすじの紹介と評価


評価

息子:☆☆
ママ:☆☆

読んだ目的/きっかけ

本絵本は、我が家の読み聞かせの定番シリーズ「10ぴきのおばけシリーズ」から、季節に合った絵本として選ばせていただきました。

ママの感想

ある日、おじいさんは、10ぴきのおばけとこいぬを海に連れて行くことにしました。10ぴきのおばけとこいぬにとって、はじめての海です。おばけたちは、海の大きさに驚きつつもすぐに慣れて楽しく遊びはじめました。

本絵本は、楽しいお話だったと思いますが、「どうせなら、少しだけ描き方を変えたら環境問題のお話になったのにな」と思ったのは…私の考え方、あるいは、息子の年齢の問題でしょうか。本絵本の全体の感想ではなく、重箱の隅、というほど小さなことではありませんが、細部の感想から書かせていただきます。

本絵本のなかで、10ぴきのおばけたちは海岸で網にからまって動けなくなってしまったくじらの子どもに出会います。もちろん、そこでおばけたちはくじらの子どもの救助活動を行います。当該場面で、「どうしてくじらの子どもは網に引っかかってしまったのか」ということについて、「子どもに考えることを促す一言があったら良かったのにな」と私は思いました。

しかしながら、本絵本の主な読み手は幼稚園児のなかでも年中さんや年少さんなど比較的低年齢のお子さん、場合によっては未就園児のお子さんから読むことができるお話だと思っています。このように「未就園児も読める絵本」という本絵本の性質を考えると、「ストーリーをわざわざ環境問題に寄せるのではなく、自然なかたちで『環境問題』を目にする程度が良い」という判断もあり得るのかな、とも思いました。

そうすると、私が何となく「もったいないな」と思った場面の描写は、「私」だから、そして、我が家の息子は娘との読み聞かせですでに環境問題に触れているためにこのように感じただけで、絵本全体の読者を想定した場合には妥当…なのかもしれません。この感想を書きながらいろいろと考えた結果、環境問題を扱った絵本はたくさんあることも踏まえ、「私が細かい部分に引っかかってしまったんだな」ということにしておきたいと思います。

さて、本絵本全体のストーリーの感想を書かせていただきます。本絵本で、おばけとこいぬは「はじめての海」を体験します。今年の夏休み、我が家の息子と娘も「はじめての海」を経験したので、「同じだね」と話しながら読むことができました。しかしながら、我が家の甘えん坊息子は、最初、なかなか海に慣れることができず…大変でした! そのため、すっと海に慣れていったおばけたちを見て「違うね~」と私がニヤリと息子に笑いかけたところ、息子は「だって、波がさぁ」と「ブツブツ」話してくれました。

上記「はなし」を受け、本絵本の2回目を読み終わったあと、息子に改めて「はじめての海の感想」を発表してもらい、本絵本の「はなし」に代えました。また、息子にとって、本絵本でおばけたちにある「お友だち」ができたところや、おばけたちが真っ赤に日焼けをしていたところもおもしろかったそうです。海での日焼けは大敵なので、日焼けには最大限の注意を払いながら子どもたちに「はじめての海」を経験させましたが…多少、子どもに日焼けをさせて、あの「ヒリヒリ感」を味わってもらった方が良かったかな、と本絵本を読みながら一瞬考えましたが…今どきの常識では、子どもも「No、日焼け!」で良いと思われます。と、私が思っています。

上記のとおり、本絵本は、息子にとって「夏の思い出」を振り返る良いきっかけになったようでした。本絵本は海水浴のお話だとわかっていつつも、諸事情により読むのが8月の終わりになってしまい「失敗したな…」と思っていましたが、逆に良かったのかもしれません。

本絵本は、「はじめての海」に行ったおばけやこいぬたちが海で楽しく遊んだり、新しいお友だちができたり、網にからまってしまったくじらの子どもに出会ったりと「盛りだくさんの一日」を過ごすお話でした。夏らしいお話でした。


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