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絵本「ほげちゃんとおばけ」のあらすじの紹介と評価


評価

息子:☆☆☆
ママ:☆☆☆

読んだ目的/きっかけ

本絵本は、地元の図書館のHPの「新着図書」のページを見ていた際に見つけました。我が家の読み聞かせの定番シリーズ「ほげちゃん絵本シリーズ」の新作を発見してしまっては、読まないわけにはいきません。そこで、早速、予約を入れさせていただきました。

ママの感想

パパがお土産に「ほげちゃんみたいなおばけ」が出てくる絵本を買ってきてくれました。お夕飯のあと、早速、パパに絵本を読んでもらったゆうちゃんでしたが、恐かったのか、途中で読むことをやめてしまいました。夜中、絵本のことが気になって眠れなかったほげちゃんは、こっそりベッドを抜け出しました…

本絵本は、とてもおもしろいお話でした。上記のとおり、夜中に、こっそりベッドを抜け出したほげちゃんは、ゆうちゃんが途中で読むことをやめてしまった絵本を読みます。その絵本によると「半月の日には部屋のものがみんなおばけ」になるそうです。そして、ほげちゃんのうしろには、見事な半月が…そのことに気がついたほげちゃんは大パニックを起こし、一人で部屋中を暴れまわります!その結果、私からすると、ほげちゃん自身がおばけになってしまったようで、思わず、笑ってしまいました。

上記ほげちゃんの行動は、多くの人が「わかる気がするな」と思えるところが、本絵本のポイントだったのではないかと思っています。大人になった今となっては、今さら「部屋中におばけがあふれている!」という可能性に対する恐怖心に自分が飲み込まれることはありません。けれども、子どもだったころ、天井の木目が一度気になりだすと、天井中に「何かが見える気がしてしまう」といった、自分がつくりだす恐怖感に飲み込まれそうになった経験がある方は、意外といらっしゃるのではないでしょうか。

このようなときの「一事が万事!」という感じは…「おばけがいるかも」という恐怖以外で、たとえば、子どもの病気や発達への不安などに関して、「一人プチパニックになってしまった」ということは…私自身、ないとは言えず…子どものころの経験+「おばけ」以外の要因でのほげちゃんと類似のパニックに思い当たる、ということを含めると、非常に共感を持って読めるお話になっていたと思います。もちろん、このような「共感」ができずとも、息子と娘の反応を見る限り、楽しめる絵本だったと思います。我が家の子どもが「ほげちゃんファン」ということも影響していると思いますが、息子と娘は、「おばけが出た!」と大慌てをするほげちゃんを笑いながら見守っていました。

なお、本絵本でのほげちゃんは、いつものような罵詈雑言を使うことはありません。このご時世、ほげちゃんの言葉遣いはネガティブに捉えられてしまう可能性があるので、今作の「ほげちゃん」は、作者の方から社会適応をさせてもらったのでしょうか。個人的には、ほげちゃんの罵詈雑言も含めて、私は楽しませていただいていたので…本絵本のほげちゃんには少し残念な気もしましたが…「自分がいまいちな大人なのだな」と思い、反省です…何でしょう、「悪いことって、ちょっと興味を持っちゃいますよね?」という私のなかの悪い誘いに、ほげちゃんはちょうど良い感じの子どもと共有できる「悪さ」を提供してくれていたように感じます。とはいえ、大好きなほげちゃんはみんなに愛されてほしいので、本絵本のほげちゃんも支持していきたいと思います!

本絵本は、絵本の魔法にかかったほげちゃんが「おばけが出た!」と一人でパニックに陥り、最終的に自分自身がおばけになってしまう(?)おもしろいお話でした。夏の夜、半月が出ている日に読むことをおすすめしたい絵本です。


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