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天皇陛下の即位を披露するパレード「祝賀御列の儀」を見た。

 見たといってもテレビで、ご飯を食べながら。
「ちょうどパレードやってるねえ」
 と言って。
 妻はガチャガチャとチャンネルを切り替えて、カメラの位置が局によって違うかどうかを確認していた。違うといっても、ほんのわずかだ。
 やがて「NHKはうるさいねー」ということになり、テレ東に落ち着いた。いつも平常心を崩さないテレ東まで中継しているとはすごい。
 約50台の車やバイクが連なり、時速10キロで、皇居から赤坂御所に向かう。
 警護の人がぎっしり居並ぶなか、沿道には見送りの人がびっしり。ものすごくたくさんの目に見られるというのはどういう気分なのだろう。あたりも人の洪水だが、テレビ中継を見ている人、夜のニュースで見る人まで含めると、膨大な数になる。世界中に報道されるだろうから、何億という視線が注がれる時間と場所になった。
 思えば、太平洋戦争が終結したとき、天皇制は終わってもおかしくなかった。形だけとはいえ、戦争は昭和天皇を頂点とした権力によって行われていたからである。よく今日まで持ったなあ。

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