見出し画像

SONY最先端技術と5000億円をTSMCへ?焦るアメリカの戦略は!? 2/2

ソニーの革新的な技術

ソニーはイメージセンサーチップの上にメモリを積層するという革新的な技術を確立している。

これにより、私たちがディスプレイを見るとき、目の位置が変わっていくのをディスプレイ側から感知できる。

目の位置が変わったことを感知して、見せる映像を少しずつ角度を変えて見せることで、他視点型のディスプレイが一枚のフラットパネル、フラットディスプレイで表現できるようになる。

これまで他視点型のディスプレイを作るのに、フラットなディスプレイでは無理だと言われていたが、センサーとメモリを組み合わせることで、実現できる可能性がかなり高まってきた。

その技術をTSMCが取得する。そしてファーウェイが3Dホログラムの技術、ソリューションを市場に投入してマーケットを抑える。

TSMCがソニーのセンサーとメモリーを積層する技術を手に入れた。フォックスコンにはディスプレイの技術がある。ファーウェイには通信やチップ設計の技術がある。

これらを集めて、アメリカを凌駕する3Dディスプレイ技術を確立する。アメリカが取り戻そうとしている情報通信の世界を再びファーウェイは乗っ取れる。

このように浙江財閥系の人たちは考えている。

TSMCがホログラム技術をソニーからもらえるというタイミングで、フェイスブックが社名変更を行った。このことについては別の記事で解説している。

ファーウェイのスパイ活動

弊社からも、ソニーに3Dディスプレイの提案をしたことがある。

もともと日本の研究所向けに3D用のコンピュータの開発をしていたが、それとはまた別に、独自に3Dディスプレイの設計をしていた。

そしてファーウェイがやって来る。

とにかくファーウェイは日本の研究所が何をやっているのか。日本の小さなベンチャーが何をやっているのか。とにかくどんな技術でも探し出そうとしていた。

特にうちのCTOは以前にF35のチップ開発をしていたので、その技術を何とかして知ろうとやたらと来ていた。

うちが開発していた技術の、『窓を見るようなディスプレイの設計、窓から外の風景を見るようなディスプレイの設計』という文言まで盗用して2020年にデモをしていたようだ。

某関係者が、「ファーウェイのデモを見に行ったけど、ぜんぜん話にならないぐらいダメな技術だった。」と言っていたので安心はしていた。

しかし、ソニーがTSMCと組んでファーウェイを助けるとなると、またややこしい話になってくる。

よく聞かれる質問に、「深田さんはどうして日本ではなくアメリカや中国に行くのですか?」という質問があるが、日本の大企業が全然ベンチャーと仕事をする気がないのだ。

中国の大企業としか仕事をしたくない。中国で仕事が取れるのなら、それに相乗りしたいという発想なので中国に行かざるを得ない。

そういう業界の構造については、以前に詳しく話してあるので、時間があるときに視聴していただきたい。

軒先を貸したら全て乗っ取るのが中国

ソニーがTSMCを招いてCMOSセンサー技術と次世代のセンサー技術をすべて移転してサムスンを駆逐すると、そのあと何が起こるか。

確実にソニーを乗っ取る。「私たちがCMOSセンサーを作らなければ、あなたたちはどうしようもないだろう。」ということを絶対にやってくる。現に今だってやっている。

日本から移転してもらった半導体製造の技術でシェアを取ったら、「もう日本には自動車用のチップを出さない。トヨタよ苦しめ」ということをやっている人たちだ。

「一緒にサムスンを倒しましょう。」と言って、倒した後は日本に刃向かってくるに決まっている。

軒先を貸したら全て乗っ取るのがチャイナである。

新しいホログラム技術をTSMCに移転したら、次世代ディスプレイの世界も牛耳られて、情報通信の世界を完全に中国に抑えられる。そういうシナリオに乗ってしまっているのではないか。

それに対抗するには、こっちも新しい3Dディスプレイ技術を開発するしかない。

だから今、アメリカの関係者や、韓国のディスプレイの製造ラインを持っている企業などと話をしている。

とにかく情報通信の世界で中国と戦うには、新しい技術で新しい企画を作り、マーケットを抑えていかなければいけない。

中国、台湾の情報通信支配の危険性に気が付いたアメリカは動き始めている。

一方、何もわかっていないメディアや、保守派の普段政治の話しかしていない人たちが、寝ぼけた話をして国民を騙している。そういう悲惨な状態にあるのが今の日本だ。



ITはもはや民間が軍事を超え、IT技術を制する者が世界を制すという国際マフィアと国際政治の世界。

深田萌絵メルマガ「世界とITのヤバい話」では、日米中のニュースを中心に、IT起業家と元アナリストの視点から多角的に解説。

他にも、紙面ではなかなか取り上げられにくい幅広いお話ができればいいなと思っています。

よろしければ、ぜひご購読ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?