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TSMC政府圧力。有力者と札束外交? 

◻️2022年2月22日

最近、TSMCに対して厳しい態度になってきていたアメリカ。
そしてTSMCも妙に大人しくしている。
それまでTSMCはかなり強気の営業をしていた。

「我々TSMCは素晴らしい会社だ。来て欲しいだろう。どれぐらい利益をくれるのかな。アメリカの税金をどれだけTSMCに注いでくれるのかな。」

みたいな。

中国の極超音速兵器の実験が成功してから、アメリカの議会でも何人かの議員は、TSMC経由でアメリカの技術が中国に流出しているのではないかと疑惑の目線を向けるようになった。

それもあってか、急に静かになったと思っていた。

◼️TSMCの政府篭絡作戦

ところがTSMCは政府籠絡戦略に出ていた。

アメリカでのロビー活動強化のために、元政治家や超有名ロビイスト、ビジネス情報機関や将来政治家になりそうな人物の取り込みに力を注いでいた。

もともとTSMCは、ワシントンDCの様々なシンクタンクに顔を出してはお金を配っていた。

彼らは一体何をしているのか、ワシントンDCの人たちに聞いてみた。すると、「米政府に対してファーウェイやSMICへの制裁解除を求めるロビー活動を行っている。」と教えてもらった。

そのTSMCが配っているお金の量が尋常ではなく、イスラエルよりも多い金額をワシントンDCのシンクタンクに流しているという。

今回話を聞いたシンクタンクは小さなところで、そこまでお金が回ってこなかったらしく、「みんなTSMCから金を貰ってバブリィでいいよな」と言っていた。

なぜTSMCがそんなことをしているのかと思ったら、まさかファーウェイを庇うためだったとは。反中などと言いながら実際は助けているではないか。

これは2年前の話だが、TSMCは元インテルのロビイスト、ピーター・クリーブランド氏を雇っている。長年、インテルのためにロビー活動をしていて、数多くの政治家と関りを持つ人物がTSMCに移っていった。

最近は、共和党の超有名元政治家もTSMCに唾を付けられているようで、蔡英文総統からの招待を受けて台湾を訪問している。

◼️企業なのか諜報機関なのか

さらにTSMCは政治学の博士号を持つ人や、ビジネスインテリジェンス人材を公然と採用し始めた。

政治経済分析の才能を持つ人やビジネスインテリジェンス分析の中級から上級の人材に対して、かなり高待遇の求人を出しているようだ。

普通の政治学の勉強をしていて、「将来この国を良くするのだ」というピュアな志を持った学生を募集しているわけではない。

ビジネスインテリジェンスの知識とは要は民間諜報機関の知識である。

  • ライバル企業の中の不平不満を拾ってきたり、ハニートラップを仕掛けたりしてスキャンダルをメディアに流す。

  • 同時に刑事告訴をする。

  • 検察OBなどを使って警察、検察を動かして逮捕させる。

  • メディアに叩かせて株価を下げる。株価が下がったところでお家騒動などで混乱させて会社を持っていく。

敵対しているライバル企業を潰すためにこのような工作をしているのが民間諜報機関である。ビジネス上のインテリジェンスをやるとはそういう汚れ仕事をやるということでもある。

『博士号を持ったビジネス諜報や民間諜報を行う人材を募集。』

いったい貴方たちは何の会社を経営しているのか?
本当に一般の企業なのか?
諜報機関なのではないか?

と、私は声を大にして言いたい。

最近、ソフトバンクはモサドの元トップを採用したり、ファーウェイも幹部にMI6の諜報員を雇ったりしている。

なぜ浙江系中国人は諜報機関やロビイスト、将来政治家になりそうな人に金を配っているのか。他人を嵌めて自分の思い通りにしようとする彼らのやり方は本当に常軌を逸している。

◼️インテル一筋のパット・ゲルシンガーも

インテルのCEOパット・ゲルシンガーも去年の夏頃までは真面目にインテルを立て直そうとしていた。しかし秋頃から急に弱気になって11月末頃にはもうTSMCに寝返ってしまったようだ。

インテルのような大企業のトップを籠絡するには、よほどの大物が動いていないと無理だろう。

元インテルの有力ロビイストを買収して、「TSMCに逆らっても無駄だ。」といったことを吹き込んだりしているようだ。

アメリカでもTSMCの危険性に気付いた人たちがいる。ところが彼らが動き始めるとどこかから圧力がかけられる。そして活動を止める。別の人たちが動き始める。するとまたどこからともなく手が回って鎮火させられる。こんなことを繰り返している。

やはりTSMCはかなり強力な政治力を持っている。それを使ってアメリカの政治をも動かしている。

◼️箝口令を敷く日本政府

先日、知人が国会議員の秘書の方に挨拶に行った際、「自民党は最近、TSMCについての箝口令を敷いているらしいですね。」と言ったそうだ。

すると秘書の方がアチャッという顔をして、
「いやもう勘弁してください。」

TSMCが中華マフィアと繋がっていて、かなり汚いことをやっている会社であるということは語ってはならない。そのように自民党の大物政治家から箝口令を敷かれているという話はやはり本当のようだ。

少し前には、元官僚の方が九州の某国会議員に「TSMCが中国と繋がっていることをもっと調査してほしい」と言いに行ったら、

「もう知っていますが、党から絶対にその事について語ってはいけないと言われている。本当に勘弁してください。」

と言われ、腫れものに触るような扱いを受けて追い返されたという話も聞いている。

皆さんも自民党の政治家に会う機会があれば丁寧に聞いてあげて欲しい。

「なぜTSMCのような外資にお金を出して日本企業にはお金を出さないのですか。TSMCが実は中国と繋がっていることをご存知なんでしょう。」



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