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ソフトバンクのARM 株上場が買えない理由

2023/08/18

https://www.youtube.com/watch?v=887IEGCKlkI&t=430s

ARMとはマイコンやプロセッサーの大手であり、設計を専門にしている会社で、ソフトバンクがイギリスから買った。3.3兆円もの価値があるのかと業界から言われていながら買ってしまった。

孫正義氏は本業のソフトバンクが赤字で、どうにかARMの上場で経営を立て直そう思っている。

ARM株の評価額を300億から700億ドルにする案を提示していると、ブルームバーグが3月に報じている。300億円でおおよそ4.2兆円、700億円でおおよそ10兆円になるのだが厳しい思われる。

すでに次の時代はInternet of Things、IOT(モノのインターネット)の時代でARMが伸びると言われているが、その一方でARMが一番有望だったはずの中国市場でARMチャイナが、いつの間にかARMから離脱していた。一番有望だったARMチャイナからの収益が本当に見込めるのか怪しいところだ。

しかも、アンカー投資家、リードインベスター(資金調達に必要な業務や条件を先導)は、ソフトバンクがARMを売り出すと大々的に宣伝しているにも関わらず、アマゾン、アルファベット、グーグル、インテル、エヌビディアと、浙江財閥のコアと付随している腰ぎんちゃく達が買いに来て、リードインベスターになると言っている。

この状態をどうとらえるか。世界で有名な会社が買いに来ているので、よほど良いと捉えるのか、又はジャイアンのコンサートのチケットを押し付けられている子分がいると捉えるのかのどちらかだ。

しかもソフトバンクはビジョンファンドが間接的に保有するARM株をビジョンファンドが赤字にならないように買い取るとも言っていて、強気なのか弱気なのか理解に苦しむところもある。

流石にビジョンファンドはこれ以上赤字を出せない。相変わらず派手には打ち出しているが、色々な所でリスクヘッジ(リスクを予測して、リスクに対応できるよう備える)をしている。

サウジアラビアに対しては、きちんとソフトバンクが赤字にならないように引き取っておきますと言っているが、このIPO(未公開株)を買うのは危険だと思われる。

調達するのは、80億ドルから100億ドル(日本円で、約1.1兆円から1.4兆円)位だが、300億ドルぐらいのバリエーションで買ったので、それを割れば赤字が実現損となり、損益計算書にヒットしてしまう。

3.3兆円、300億ドルを下回ることは絶対にできない。そこは自分達を守らないといけない防波堤なのだ。その株価に達するのか分からないので、仲のいい友達のリードインベスターにアマゾン、アルファベット、グーグル、インテル、エヌビディアが入っているのではないか。

IPOは、待望していた株が上場するとなるとお祭り騒ぎになり、みんなが買いに来る。証券会社に予約をして株の取り合い抽選となるはずなのだが、先に大企業で割り振りし、裏で話をつけてから動いているところを見ると、実は人気が無いのではと見て取れる。

IPOは上場した瞬間の初日から数日ぐらいは株価が上がりピークの後はみんな売り飛ばして下がる展開が見える。あるいは、IPOピークでその後に株価が下がる事を避けるために友達で固めた可能性が見えてくる。

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