「アウトライアー」

人気作家のマルコム・グラッドウェル。10年以上前に『天才!成功する人々の法則』を最初に読んでファンになった。特に印象的だったのは原題だ。『OUTLIERS(外れ値)』。以来、僕は外れることは良いことだと思うようになった。

福富コレクション展。ある事業家の嗜好性による志向性。世の中が賛辞を贈る彼の目利き。眼があることとはコンセプトがあることに他ならない。

目利きの条件。コンセプトを持つ条件とは何か。それは外れを引くことだ。それも数、量が多い程、強力なコンセプト、眼を形成する。量が質に転嫁する。多様性は画一性を凌駕する。膨大な散財、悔し涙を呑んだ者だけがコレクションを持ち得る。

外れを引くには三つの条件がある。一つ、手数が多いこと。二つ、不確実性が高いこと。最後に生き残ること。手数が少なく約束されたことにしか手を出さない奴は詰まらない。手数がただ多い奴は下品で薄っぺらく貧相だ。粋な奴はすべて逆を行く。多数が手を出すことに手を出さないことは、他の何かに手を出しているということだ。

アウトライアーたれ。それは人と違うことをしろという意味ではない。自分の中心に向かうこと。最高のアウトラインは最深のインラインに引かれている。

Stay hungry, Stay foolish, Stay alive.

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