「スーパーウィークソットボーイ」

スーパーソニックジェットボーイ。「あーぶっ飛ばしてぶっ飛ばしてぶっ飛ばすー」ってハイロウズはぶっ飛ばすけど、実際の日本人のぶっ飛ばし方は対極にあることをご存じだろうか。

新しいモノの見方、みんなが気づいていないけど無意識にやってること、それを探している。村上隆は「スーパーフラット」を、芭蕉は「軽み」を、利休は「侘び」を、新渡戸は「武士道」を、九鬼は「粋」をを見つけた。

学ぶは真似る。まずは先の好例を考えてみよう。「スーパーフラット」は西欧のピラミッド的な思考との違い、日本人的なモノの見方である。あらゆる角度から考察が可能であり、どこから切り刻んでも同じモノが出てくる、ということが概念の切れ味であり、良い概念の条件だ。

食物連鎖のピラミッド。西欧はピラミッドの凸、強者を志向する。獅子、鷹、龍が紋章になる。一方、日本は真逆である。日本人はピラミッドの底辺、つまり「スーパーフラット」を志向する。十大家紋の内、九つは植物であり、内二つは雑草なのだ。植物はか弱い存在でありながら、ピラミッドの上に立つ者を支える「縁の下の力持ち」であることをご先祖様は見抜いていた。

とても誇らしい。ぶっ飛ばす力はいらない。ソニックもジェットも必要ない。日本人の生き筋は、とても弱くそっと陰日向に咲く雑草なのである。見たことも無いようなギターの弾き方で、聴いたことも無いような歌い方をしたい。己の「右手」を見つけて柔よく剛を制そうじゃないか。それこそ日本のお家芸なのだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?