「先の先と先と後」

最も重要な情報は定性的である。

測れないものは経営できない。ドラッガーの言葉だ。経営に財務指標は欠かせない。財務指標は遅行指標だ。結果であり、原因ではない。遅い時代ならそれだけでも問題ない。しかし、速い時代では先行指標が必要になってくる。KPIとかOKRといった類だ。速い時代には先行指標を適切に運用できる組織が強い。しかし、より速い時代に対応しようと思うなら先の先を捉える必要がある。それこそ定性的な情報だ。

零戦の名手で激戦を生き抜いた坂井三郎さん。ポルコロッソのモデルだ。彼が死の淵から生還できた理由とは。それは目だ。坂井さんと同等の操舵技術を持つ者は他にもいた。しかし彼らは死に坂井さんは生き残った。坂井さんには「手」に加えて「目」があったからだ。敵より早く敵を見つけること。それこそが坂井さんの最大の武器だった。あらゆる定性情報に目を凝らし、先の先を見通した。

目を鍛えよう。敵より早く敵を見つけるために。生き残るために。

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