「サービスって何」
『ボランタリー経済の誕生』。知の巨人たちの共著。25年程の出版物だが、古く感じない。それは、その間、その社会が変わっていないことを意味している。その中の一文を紹介したい。
『サービスとは、もともと「あいだ」を感じ合うこと。』
膝を打った。日頃、様々なサービスを利用する中で、自分自身がビジネスに携わる中での怒り、苛立ちの理由がわかった。それは『なぜ「あいだ」を感じ合おうとしないんだ』ということに尽きるということだ。
全ての違和感がここに集約される。それは極めてミクロな肌感覚でしかないが、極めてマクロな社会感覚と通ずる。貨幣経済への偏りによる弊害。貨幣経済を支える2つのモラルは、私有制(人のものを盗んではいけない)と等価交換性(等価物は交換可能である)である。偏り過ぎた2つのモラルは、僕らから「あいだ」を感じる能力を奪い続けている。
貨幣経済から贈与経済へ若干の重心移動。等価交換と不等価交換の違いを生み出すのは、「つながり」である。借りている状態とは清算がされていないということだ。「借りがある」ということがネガティブでなくポジティブになるコミュニティをつくらねばならない。
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