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安倍総理は何故、このタイミングで辞任したのだろう

昨日、安倍総理が辞任しました。

安倍総理辞任

持病の潰瘍性大腸炎の再発と治療に時間がかかる事、さらに、免疫力が落ちるので、新型コロナウイルスに感染する確率も高いなど、やむを得ない決断だそうです。

記念なので、会見を貼っておきます。

今は、ゆっくり時間をかけて体調を戻していただきたいところですが、しばらくはそうもいかないかもしれませんん。

すぐにはゆっくりできない安倍総理

次の首相が決まるまでは、継続すると仰っていますので、9月半ばまでは重責を担うことになります。

通例、総裁選の告示から投票までは約2週間ですが、仮に総裁選の告示が9月7日までに行われれば、9月中に総裁の選出、臨時国会の召集、内閣総辞職、首班指名選挙、組閣ならびに自民党役員人事までを終わらせることがギリギリできるかもしれません。言い換えれば、自民党役員の任期が9月30日までであることを鑑みて、この党役員任期満了から逆算したギリギリのスケジュールでの組み立てを狙うことになるでしょう。

9月1日の総務会で決定だそうですが、9月いっぱいは安倍総理の暫定政権となりそうです。

この方が暗躍するのかと思うと、ちょっと寒気がしますけどね。

いずれにしても、こうしたスケジュールも踏まえ、そして、野党の合流新党への注目を吹き飛ばし、いろんな理由で、昨日の会見だったのだろうと思われます。

あの検査入院はなんだったのか

検査入院の時の、時間と翌週の再検査の際に、これは検査ではなく治療ではないか、しかも、透析的な時間がかかるものではないかと感じていました。

 安倍首相は、症状が悪化して2007年9月に第1次内閣の任期途中で辞任したが、新薬が効果を示し、症状を抑えながら政権を担ってきた。28日の記者会見では、8月上旬に再発が確認されたと説明。従来の薬に加えて点滴薬の投与を受けていることも明らかにし、「継続的な治療が必要で、予断を許さない」と述べた。

その予感は当たったわけですが、点滴による投薬ではなく、白血球の方の療法かなと思っていました。

血液を取り出して特殊なフィルターを通し、炎症の原因となる白血球の一部を除去して体に戻す「血球成分除去療法」もある。

これだと、腎臓透析みたいに、しばらく寝たまま時間をかけて血液を入れ替えるので、8時間という検査入院の時間と合うなと思っていたんですけどね。

それにしても安倍総理は、ベッドに寝転び点滴を受けながら、何を考えていたのでしょう。

辞めどきだなあ、と思っていたのでしょうか。

その時の心情を思うと、少し泣けてきます。

でも、そんな感傷的な話でもなさそうです。

何故、今だったのか

それにしても、機を見るに敏というか、これ以上ないタイミングでの辞任だと思います。

ご自分では、コロナ対策が冬までの流れをつけられたと仰っていましたが、流行のピークを超えて、対策が打ちやすくなるタイミングで方向性を提示したことで、今後、誰が何をやっても安倍さんの描いた図の中というイメージになります。

また今回誰が総裁になっても、自民党総裁の任期は来年秋までの1年。それまでには、誰がなっても称賛されるような事態が起きそうにはありません。コロナ対策は一進一退でしょうし、ワクチンがうまくいくかどうかもわかりません。そして、ワクチンがうまくいかなければ、オリンピック開催も無理でしょう。

オリンピック開催の是非は、早ければ10月末には判断が必要です。森会長や小池都知事とツノ付き合わせて、やるのやらないのという議論は、潰瘍性大腸炎に良いわけがありません。

そして、ここで安倍さんが退くという事は、多分オリンピックは開催できないという流れを見越したのではないかと思われます。

アメリカ情勢においてもトランプが再選する事はないと読んだのではないでしょうか。バイデンと新たな関係を築くのも、潰瘍性大腸炎に良いとは思えません。

自民党総裁選が9月に開催されれば、マスコミの注目は全てそちらに集まります。野党の合流新党に期待する流れは、ここで打ち切られるでしょう。

まあ、個人的には期待してないんですけど。野党の情報が新聞に掲載されない可能性さえあります。枝野さんが代表になるのは決まっているので、それ以外の人事も大して興味を引かないでしょう。

自民党の人事の話題で新聞が持ちきりになり、早ければ、新総裁のもと、10月の通常国会冒頭で解散を打ち出して、12月までに衆議院選ではないでしょうか。

ポストコロナの体制をどうするかを決する選挙というフレーズが見えてきます。裏で絵を描くのは、二階さんと安倍さん。誰が表を仕切ろうと、そう見えるでしょう。

安倍さんの今後の立ち位置が見えてくる選挙になりそうです。

今後の安倍さんはどうなるか

まさに、今が最適なタイミングで、影響力を残しつつ、悪影響の少ない時だったと思われます。

河井元大臣の公判もまだ決していませんし、いろいろな疑惑への追及も、今ならば弱まらざるを得ません。辞任に付随して、上記のような新しい話題が次々に出てきて、マスコミが追いきれなくなるからです。

まあ、マスコミに根性があれば、一議員になってからが追及のしどきだと思いますが、総理の犯罪!というのに比べて、見出しのインパクトが下がるのでやる気がある人は減るでしょう。

あとは首相夫人で無くなって、注目を集めるのが好きな昭恵夫人がどうするかが1番のアキレス腱かもしれませんが、それも首相夫人じゃなくなれば、騒ぐ人も減るでしょうからね。

昭恵夫人の奔放な行動は、時に国民の批判を浴び、支持率低下にも影響。最後まで安倍首相の“アキレス腱”となり続けた。。

全ては、ジャーナリストやマスコミ次第ではないかと思われます。

そして、最後の評価は歴史が決めるのでしょうから。

おじいさん(岸信介)や大叔父さん(佐藤栄作)のように教科書に載るような政治家となるかどうかは、これからですね。ただ、少なくても憲政史上最長期間の総理大臣という記録は、今後長く持ち続けそうではあります。

ひとまず、お疲れ様でした、と申し上げておきます。






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