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1年経って自分が書いた記事を読み返して、なんだか変わっていないことに愕然とする

去年、この記事は大変多くの方に読んでいただきました。

エビデンスを重視するあまりに、エビデンスの達成だけが正義になり、それを超えても緊急事態宣言が解除されなかったのは「罪だ」とまで指摘する科学者がいたり、普通の市民なのに集団ヒステリーに陥って自粛警察を始めたり、空気中に消毒液をばら撒いて安心してみたり、人間は、ある単一の価値に囚われると、極端に走りがちです。

それから1年経って、なんだか何も改善していない気がするのは何故なんでしょう。

1年前はGWを挟んで発出され、延長された上で、明けた緊急事態宣言も、今年はさらに延長ですし、去年延期された五輪は開催です。

緊急事態宣言だけを見ても、2021年になって宣言下にないのは、最初の1週間と、3月から4月にかけての約1ヶ月間。さらに6月の10日間として、合わせて約50日だけです。

状況はさらに悪くなっているのにねえ。

それへ結局、この話に行き着くように思います。

ゼロリスクであることを確認するまで方向転換はできない。そこにわずかでも失敗のモトがあり、方向転換した後にそれが顕在化した場合、決断をした人は全ての責任を負う。逆に、状況を変えないことによる失敗は誰も責任を取らなくていい。

一度決めたことを変えるのには大きなパワーが必要です。

それを決めるための材料を官僚と専門家に用意させて、そこに決断を下すのが政治家なのではないかと思うのですが、どうもそうなっていないようです。

専門家の話を自分たちに取って取り入れやすいところだけ聞いて、あとは無視するやり方では、何も変化は起こりません。

1月に行われたシミュレーションは参考にされていないようですね。

その結果、ゆるいレベルの対策、目標値だと、開幕までに今回12月末から1月の今回も含め、4月半ば、7月半ばと3回、東京で感染者数1日1050人程度の流行の山を経験すると予測。何度も緊急事態宣言を出す事態になることが考えられるとした。

これは1月13日に公開された記事です。

まさに4月に1000人が再び訪れて緊急事態宣言が出され、それが継続されている状況です。

尾身先生もいろいろ政府に提案していけど、届かないとEXITのりんたろー。に嘆いていますね。

尾身「オリンピックを契機にした人の動きね。分かってきたことは、恒例行事。冬休みとかゴールデンウイークとかになると人の動きが盛んになって感染が増えていくことは証明済みなんです。だから今回も、スタジアムの中というよりも外の人の流れをどうコントロールするか。選手の問題ではない」。

尾身先生にはお元気で頑張っていただきたいのですが、いろんなことをこの方に任せすぎではないかとも思います。

一方で、一年前にもダメだと言っていた空間除菌を大規模イベントで実行する人たちはいるし。

なんか、いろんなことがまるで進んでいないような錯覚を覚えます。

スポーツ庁とか大丈夫なのかと。

 同庁は昨年度の第3次補正予算で「国立競技場等における新型コロナウイルス感染症対策」として20億円を計上し、方法に「空間除菌等」を含めていた。オリンピック期間中に執行され、国立競技場の会議室などに複数台の空気清浄機が設置される予定で、総額は数十万円規模の見通し。

オリンピック会場に空間除菌あったらビックリしますよねえ。

世界に恥を晒さない大会にしてほしいですね、やるならば。

やらない方がいいと思いますけど。

いずれにしろ、リスクとベネフィットを比較して検討することだと思うんです。

どちらをも求めるのは無理だし、結局、撤退か進行かどちらにも決められずズルズルするのが一番被害が多いのは、第二次世界大戦下での日本軍で分かっているはずなのですが、どうも学ばないですね。

そして、今年も6月に入りました。

サポートの意味や意図がまだわかってない感じがありますが、サポートしていただくと、きっと、また次を頑張るだろうと思います。