記事一覧
2006年に書いた『鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』の原稿
短命に終わった『NewWORDS』(KADOKAWA)という雑誌に掲載された『鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』の原稿です。当時、大判のカルチャー誌がいくつか出たので、その中の1冊という感じですが、こういうスタイルのレビューが「アリ」の雑誌だったので、一般読者(つまり作品の細部に興味はない人々)も視野に入れつつ、伸び伸びと挑発的に書いてますね。
(見出し)
過剰さからもたらされる「これはアニメだ
2010年に書いたクインシュタイン博士(バルディオス)の原稿
アニメージュのWEB(現在のアニメージュプラスとはまた別)で連載していた『24GIRLS』という女性キャラを取り上げた連載の11回。「24」という数字は、2年ぐらい続くだろうと思ってつけたのだが、媒体のリニューアルということで、半分の12回で終わってしまった。これはその11回目。ちなみに『鉄人28号』の蒼井優を推してきたのは廣田恵介さんであった。
(本文)
女性科学者萌え、というのがある。
2008年に書いた『ストライクウイッチーズ』の原稿
ニュータイプWEB(今のWEBNewtypeになる前)に連載していた「アニメを見ると××になるって本当ですか」の10回目『ストライクウイッチーズ』回。当時、角川の配信サイトで配信してた作品についての紹介コラムです。昨日も書きましたが、論評というほどでもなく、でも作品の「ここ」というポイントを捉えた上で、まっすぐ書かないということを意識してます。
それは今から80年ほど前の出来事である。
ベル
締切過ぎたので書けなかったコメント
『アリスとテレスのまぼろし工場』の試写を見た人に、応援コメントを募るという例のパターンの宣伝展開があり、参加するぞと思っていたのですが、コロナになってしまい、ふと気づいたら締切を過ぎてました。書く気持ちだけはあったのですが、締切すぎたらダメのようで、その気持を成仏させるためだけに今更ですが、個人的にコメント書きました。渡しそびれたラブレターみたいなもので、一種の供養ですね。
『アリスとテレスのま
『BRUTUS』ホラー特集用アニメ
作品を紹介・おすすめする時は「選ぶ」ことが大事です。特に仕事として依頼があった時は、決められた総本数の中で最大限の効果をあげられるように考えるのが肝要だ。趣味なら「◯◯監督作品全部は必須」とかいってもいいですが、まあ、それは趣味だから許される言い回しですね。
というわけで、『BRUTUS』のホラー特集用にセレクトした15作をここに再録しておきます。新旧・定番と意外な作品をいかに組み合わせるが考えま
『桜の温度』(平尾隆之監督)について
2011年に「アニメージュ」で『桜の温度』について書いた原稿です。『桜の温度』は、徳島の映画館ufotable Cinemaでのみ見られる20分の作品で、その後『魔女っ子姉妹のヨヨとネネ』、『映画大好きポンポさん』を手掛ける平尾隆之監督の手によるものです。
(本文)
ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
「小景異
書かれることのない映画時評の導入。あるいは、「故郷」の発見。
ある映画を見て、これは「原風景=故郷」についての映画という側面がある作品だなと思った。そう思ったのは、とても個人的な感慨だから、映画の時評にこのことを書くことはないだろう。これは書かれることのない時評の導入部分なのである。
僕の父は一人っ子だった。さらにいうと祖母の伯父の家から、もらわれてきた養子であった。ややこしいのは、祖母がそれを父にもひた隠しにしていたことだ。詳細は省くが、父が大学進学