見出し画像

💗R:ささゆり娘が煽る

ささゆりは白地に淡いピンク色の花が咲く。男はささゆりが子供のころから好きだった。6月になると、ささゆりを探しに出かけることがある。税務署に努めているが、申告事務処理も終わりに近く、週末前に早引けしてササユリを探しに出かけたくなった。

駐車場から車を出し、県道に出ようとするとき、高校の制服がひらりと翻るのが見えた。女子高生は煽った車を避け損ねたのか、道路わきのポールにぶっつかったようだ。女子高生はうずくまるでもないが、立ち上がりもしない。

男は道路わきに車を止め、女子高生の傍に屈んだ。スカートが翻り、右足の付け根も見える。見ると、ポールで打ったのか、少し擦り傷が見える。(打撲したかな・・・)注意深く見ていると、女子高生も気が付いた。慌てる様子もなく、スカートを元に戻そうともしない。

「大丈夫?」と尋ねてもしらけきったような表情。顔が(見ればわかるでしょう)と言っている。どうも強くは打っていないらしい。その場でゆっくり立ち上がった。

「送って行って」

絶句する。(そこまでの責任はないのに・・・)そう思ったが、見ると、言動とは裏腹に、ササユリを思い出させるような感じの娘だった。

エンジンをかけた。「どこ?」と尋ねると、「あっち」と指を指す。県道に出ても指示しない。再び、「どこ?」と尋ねると、「家島」という。一瞬驚いた。確かに、高校の通学範囲だったが、遠い、しかも岬の先端(※半島が島と言われている)だ。漁師町で、小さな家が狭い路地を空けて連なっている。

言葉少ないが、税務署には就職先の見学に来ていたという。(現地応募の子かぁ)頭の中で反芻する。

「ありがとう。そこに駐車して待ってて」もうしかめっ面ではなかった。ササユリを思い出させる清々しさが垣間見える。

出てくると、空き地の駐車場に案内された。「今日、泊まっていく?食事はあるって」もう週末だ。勧められるまま民宿まがいの家に案内された。もう漁師は数少ないという。「空き家が多いわ」

「母が夕食を用意するわ。散歩する?」

尋ねる表情ももう落ち着いた様子だ。海岸沿いに歩いていく。「来月には鬼百合が咲くんだけど」山際を指しながら説明する。

「あのどす赤い花の・・・」
「そうよ」
「・・・」何とも言えず、黙っていると、
「情熱的じゃない」
肯定の言葉を引き出そうとするのか、笑顔がどこか意地悪だ。

食事を済ませ、風呂も済ませた。彼女が部屋に来るかと待ちわびていたが、一向に現れない。仮眠してしまった。

起きてみると、前の部屋に豆球が灯っている。カーテンは閉められていない。立ち上がってみると、寝巻姿の彼女が横たわっている。布団から半身で起き上がる。彼女は人差し指で唇を押える仕草で立ち上がった。

引き戸をゆっくりと静かに引き、部屋に移ってきた。静かにカーテンを引く。(ここは夜這いが残っていた場所なの)散歩時に告げられた現実が起こるのか。でも、男が夜這いするはず。夜這いは結婚を考えている男女がお互いの合意に従って行われる。彼女は聞いてきたのか。それにしても早すぎる。

彼女は布団に座ると、寝巻の裾を広げていく。(ここ・・・)昼過ぎ打った後がわずかに紫がかっている。(打ち身か・・・)

「直して・・・」彼女は耳元でささやきながら、布団に横になった。寝巻の裾の右側が捲れ、彼女の太ももの付け根に溜まっている。片方の左足は寝巻が覆っている。彼女は大きく息を吸った。胸元が高くなり、寝巻が張る。

優しくそっと、内出血を起こした箇所に唇を這わせる。彼女の身体が緊張し、やがて弛緩する。舌でなぞる様に舐めると、再び緊張し、舌の滑りを受け止めきれず、足をよじろうとする。それを片手で押さえる。身動きできない股間が窄むかのように蠢く。

彼女は目を閉じ、舌の動きを察知する。身をよじらせながら、受け止め、蠢いていく。

彼女の股間が朱色に染まっているように見える。小さな鬼百合が咲いているようだ。(吸いすぎたか)彼女はいつの間にか、堪え切れずに、男の頭を掴んでいる。男は舐めるのをやめず、広げていく。彼女の蠢きが広がり、大きくなっていく。

・・・

彼女は振り絞る様にうめき声を伸ばし、短いうめきを残して、身体の筋肉をすべて張り詰めた。腹の筋肉がプルンプルンと痙攣した。強気なような彼女も最後は彼の胸に顔をうずめて、力を抜いた。