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漫才論| ⁴⁹「下ネタ」を不快に感じる人はどれくらいいる❓

ナイツの塙さんは著書「言い訳」の中で,下ネタについてこのように書いています

下ネタも,毒も,漫才における薬味だと思うんです。僕の好みかもしれませんが,お寿司にはわさびは当然として,うどんには七味,ホットドッグにはマスタード,ピザにはタバスコと,どんなものにも少し辛味がないと物足りなく感じてしまう。
それと同じように,漫才にも下ネタや毒は欠かせないと思うのです。

下ネタにかぎらず,「笑い」は最終的には好みなので,「そういう笑いが好き」というその人の好みを否定する権利は誰にもありませんが,下ネタの場合,「不快に思う人が一定数いる」という事実は無視できないと思います

「下ネタ」に関する調査

以前,下ネタに関する調査をしたことがあります。普段の生活で言う「下ネタ」ではなく,漫才やコントや落語のネタに入れる「下ネタ」に関する調査です。次のような結果が出ました

少し票数が少ないですが,下ネタを入れてほしくない人が33.4%いました。全体の3割以上ですから,結構な割合です

「漫才に下ネタは欠かせない」
というのはおかしな話

私は「下ネタが嫌い派」なので,そっちに偏った意見かもしれませんが,「漫才に下ネタは欠かせない」というのはおかしな話だと思います。下ネタが嫌いなお客さんが一定数いるというのは分かっていることなので,「そういう人にも笑ってもらえるネタをやりたい」と思うのがプロではないでしょうか

「人を傷つけない笑い」もそうですが,来てくださったお客さん誰一人不快な思いをさせることなく心から笑ってもらえるネタを追求するのが"真の芸人"だと思います

わざわざ漫才に入れる必要はない

何を「不快」と感じるのかには個人差があるので難しいところですが,下ネタは「確実に不快に感じる人がいる」と分かっているわけですから,わざわざ漫才に入れる必要はないと思います。それに,下ネタは一切やらないけど爆笑をとれる漫才師のほうがかっこいいと思いますし・・・

「簡単に笑いがとれるから」という理由ではなく,自分たちが好きで下ネタをやっているのであれば,単独ライブやYouTubeなど,それをみたい人だけがみる場だけにしたほうがいいと思います

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