[ローカル漫才/ご当地漫才] 送別会(当て書き:タカアンドトシ)
#オチを予想してお楽しみください (5文字)
タカ:世の中にはいろいろな「かい」というものがありますけれども…
トシ:あ〜そうですね〜。あさりとか,サザエとかね…
タカ:カツオとか,波平とかね
トシ:マンガか!
タカ:なんだよ
トシ:「貝」の話でしょ。なんで急にマンガの話するんだよ
タカ:お前だろ急にマンガの話しだしたの。あさりちゃんとかサザエさんとか
トシ:俺が言ってんのは,「貝」のほうのあさりとかサザエのことだから
タカ:あ〜魚介類の「貝」ね
トシ:「貝」の話でしょ?
タカ:俺が言ってんのはそっちの「貝」じゃないから
トシ:どっちの「かい」だよ
タカ:忘年会とか,新年会とかさ
トシ:あ〜歓迎会とか。そっちの「会」ね
タカ:そうだよ。まぁ〜世の中にはいろいろな「会」というものがありますけどね,お前が好きなのは女子会だろ?
トシ:変態か!俺は変態か。男子なのに「女子会が好き」って変態だろ
タカ:じゃあ「何会」が好きなんだよ
トシ:「何会が好き」とかってあります?そういうの
タカ:ありますよ。僕が世界で一番好きな「会」は,「そうべつかい」ですね
トシ:送別会が世界で一番好きなの?
タカ:できれば毎週開きたい
トシ:無理だろ。毎週開くのは
タカ:やる気と命さえあればできますよ
トシ:「やる気と命」って…。なんでそんなに送別会開きたいんだよ
タカ:みんな大好きだろ「そうべつかい」。楽しいですよね〜
トシ:まぁ〜楽しいっちゃ楽しいけど,「大好き」っていう言い方はおかしいだろ。「楽しい」というより「切ない」ですよね〜送別会は。涙流したりしてね
タカ:女子か!
トシ:何が⁉︎
タカ:「そうべつかい」で涙流すなんて女子だろ
トシ:送別会っていうのはそういう会じゃないですか
タカ:それはたぶんね,悪い「そつべつかい」だったんだろうね。だから悲しくて泣いちゃったんですよ
トシ:「悪い送別会」ってなんだよ。しかも「涙流すほど悪い」ってどういう状態?
タカ:飲み放題のメニューが甘酒のみとか
トシ:悪っ!でもそれ店が悪いだけだろ。送別会に「いい」とか「悪い」とかないからね
タカ:ありますよ。いい「そうべつかい」には条件がありますから
トシ:なんだよ「いい送別会」の条件って
タカ:まずはリンゴです
トシ:リンゴ?
タカ:リンゴがない「そうべつかい」は,最低な「そうべつかい」ですよねぇ
トシ:「最低」は言いすぎだろ
タカ:それから場所ね
トシ:どこでやる送別会はいい送別会なんですか?
タカ:サンパレス
トシ:え?
タカ:あの有名なホテル「サンパレス」ですよ
トシ:あの〜…送別会って…,壮瞥町民が集まる「会」のことじゃないですよ
タカ:えっ?違うんですか?年に一度,壮瞥町民全員がサンパレスに集まってリンゴを食べるっていう…
トシ:あるんですか?そんな「会」が
タカ:分かんないけど,壮瞥町民ならやりかねないだろ
トシ:「やりかねない」って…なんでちょっと壮瞥町民バカにしてんだよ。っていうか,この話ローカルすぎてまったく着いてこれてない方いますからね
タカ:これが「ローカル漫才」ですから。もしくは「ご当地漫才」ね。今頃壮瞥町民のみなさんは大喜びですよ
トシ:お前でもちょっと壮瞥町のことバカにしてたろ
タカ:バカにするわけないじゃないですか。壮瞥町というのは全国的にも有名なあの洞爺湖がある町ですからね
トシ:え〜そうなんですよね〜。みなさんご存じですか?洞爺湖という湖
タカ:それと,リンゴで有名な町なんですよ。壮瞥町は
トシ:そうなんですよ。果樹園たくさんあってね
タカ:そして洞爺湖畔には,あの「宇宙一の大浴場」で有名な,サンパレスというホテルがありまして…
トシ:「宇宙一の大浴場」ってね,よくサンパレスのCMが流れてたんですよ。北海道民ならみんな知ってるCMなんですけどね
タカ:そんなサンパレスに,年に一度,壮瞥町民全員が集まってリンゴを食べるというのが,あの有名な「そうべつかい」なんですよ
トシ:まずそんな「会」が本当にあるのかどうかが疑わしいですけど,有名な「そうべつかい」はそっちじゃないですから
タカ:え?なんですか?他にもあるですか?「そうべつかい」って
トシ:「他にも」っていうか…,「そうべつかい」といえば普通は,誰かが引っ越すときとかに開くお別れ会のことですよ
タカ:そんな「会」あるんですか?
トシ:「そんな『会』あるんですか?」って知ってるでしょ送別会。参加したことだってあるだろうし
タカ:いや〜僕はそっちのマニアックなほうの送別会は参加したことないですねぇ…
トシ:「マニアックなほう」じゃないわ。こっちがメジャーだから。その何?壮瞥町民が全員で集まる壮瞥会?そっちのほうがマニアックですからね
タカ:「壮瞥町民マニアック」て失礼だろ。お前こそ壮瞥町民バカにしてるよ
トシ:いやいやいや,「壮瞥町民マニアック」って言ってないだろ。その「みんなでサンパレスでリンゴを食べる壮瞥会がマニアックだ」って言っての
タカ:でもお前が「メジャーだ」と言い張ってる送別会は,誰かが引っ越すときしか開催されないんだろ?
トシ:あたりまえだろ。そういう「会」ですからね
タカ:だったら僕みたいに,毎週送別会開きたい場合はどうしたらいいんだよ
トシ:だから,「毎週は無理だ」って言ってんの
タカ:誰かに引っ越してもらわないといけないからね
トシ:いやおかしいだろ。「誰かに引っ越してもらう」って
タカ:でもそうしないと送別会開けないから。ちょっと引っ越してもらうだけでいいですから
トシ:「ちょっと引っ越す」っていうのがおかしいんだよ。なんなんだよ「ちょっと引っ越す」って
タカ:隣の部屋に引っ越すとかさぁ
トシ:たまにあるけどね。なんか事情があって「マンションの隣の部屋に引っ越す」みたいなことね
タカ:そしたら僕が送別会開いて,お前が泣けるようなスピーチするから
トシ:泣けるか!こっちは隣の部屋に引っ越すんだよ
タカ:引っ越してくれんの?
トシ:引っ越さないよ。送別会を開くために引っ越してくれる人なんていないるわけないだろ
タカ:頼むよ。週末もう送別会計画してたくさん人呼んじゃってるからさ
トシ:何やってんだよ
タカ:頼む
トシ:嫌だよ。送別会をキャンセルしろよ
タカ:無理だよ。海外から参加する人はもう飛行機乗ってるころだから
トシ:なんで送別会に海外の友達呼んでんだよ
タカ:お願いだから
トシ:急に引っ越すなんて無理だから
タカ:なら仕方ない
トシ:どうすんだよ
タカ:◯が◯⚪︎◯◯わ
あらゆるオチを誰よりも先に小噺化するプロジェクト『令和醒睡笑』過去の創作小噺を何回も何回も回すと"古典小噺"になる・・・はず・・・【小噺はフリー台本】