[漫才] 鳥類のストレス(当て書き:タイムマシーン3号)
#オチを予想してお楽しみください (2文字)
関太:最近肌荒れがひどいんですよ
山本浩司:ストレスじゃないですか?
関:ストレスは溜まってる
山:みなさんそうかもしれないですけどね,俺なんて時々「人間として生きていくの大変だなぁ」って思うくらいストレス溜まってますよ
関:溜まりすぎだろ
山:誰でもあるでしょ「人間として生きていくの大変だなぁ」って思うこと
関:ないよ
山:ないの?
関:ないって
山:お前は人間じゃないからだろ
関:人間だろ,俺
山:人間なの?
関:どっからどう見ても人間だろ
山:……よ〜く見るとね
関:よ〜く見るとって…ぱっと見何に見えるんだよ
山:鳥類
関:鳥類って…鳥?
山:鳥だろお前は
関:どっちかと言えば豚だろ
山:豚なわけないだろ。どっからどう見ても鳥だよ
関:人間なんだよ俺は。俺が空飛んでるところ見たことあるのかよ
山:お前はどうせ飛べない鳥だろ?
関:それはそれで失礼だろ
山:じゃあ飛べるのかよ
関:飛べないよ。人間なんだから
山:人間だったら「人間として生きていくのは大変だなぁ」って思うことあるからね
関:ないんだからしょうがないだろ
山:じゃあ例えば,縁側でいつもゴロゴロしてる猫を見てさぁ,「俺はこんなにストレス抱えてるのに猫はいつも気楽でいいなぁ。俺も猫みたいになりたいなぁ」って思ったことならあるでしょ
関:ないよ
山:それもないの!?
関:猫苦手だからね
山:嫌いなの?
関:襲ってくるでしょ,油断してると
山:誰が?
関:猫が
山:襲われたことないよ
関:俺はしょっちゅう襲われそうになるんだよねぇ…
山:おまえやっぱり鳥だろ
関:なんでだよ
山:猫は小鳥とか襲うからね
関:どう見ても小鳥じゃないだろ,俺は
山:かなり巨大な部類の鳥だよな
関:だから鳥じゃないんだって
山:好きな食べ物は?
関:なんだよ急に
山:好きな食べ物が何かでお前が鳥かどうか判別できるから
関:ステーキ!
山:鳥のくせしてステーキが好きってどういうことだよ
関:ステーキが好きってことは鳥じゃなくて人間だってことだろうが
山:今朝何食べてきた?
関:今朝?今朝は……粟(あわ)
山:粟?
関:そう,粟
山:粟ってなんだよ
関:なんかあるじゃん,あのもさもさしたやつ
山:もさもさしたやつ?
関:よく鳥の餌として売っているあのもさもさしたやつだよ
山:お前鳥だろ
関:あっ!?
山:「あっ!?」じゃないよ。お前やっぱり鳥なんだな
関:俺……実は鳥なんだよ
山:お前なんで鳥なのにさぁ,見栄張って人間だなんて言い張ってたんだよ
関:だって…,鳥だってばれちゃうと付き合いづらくなるだろ
山:そんなことないよ。たとえお前が鳥だったとしても,俺はお前と一生漫才やっていこうって思ってんだから
関:そうなの!?
山:あたりまえだろ
関:それはありがたいけどさぁ,そうは言っても付き合いづらくなるんだって
山:なんでだよ
関:例えば一緒に居酒屋に行ったとき,焼き鳥とか食べづらくなるだろ
山:確かにお前の目の前でさすがに焼き鳥は食べられないな
関:そうじゃなくて,俺が食べづらいんだって
山:お前焼き鳥食べるのかよ!
関:ほら!そうやってさぁ,「鳥なのに焼き鳥食べるの!?」みたいな目で見るじゃん
山:そりゃそうだよ。まずいだろ
関:美味いよ!焼き鳥
山:そういうことじゃなくて,「鳥が焼き鳥食べるのはまずいだろ」って言ってんの
関:鳥だって焼き鳥食べたいだろうが。あの甘〜いタレつけて
山:しかもタレ派かよ
関:そこは自由だろ
山:鳥だったらあのもさもさしたやつのほうが好きなんじゃないのかよ
関:そんなわけないだろ。焼き鳥のほうが好きだよ
山:もさもさしたやつは好きじゃないの?
関:あれは見た目よりおいしくないからね
山:見た目もおいしそうじゃないけどさ…。でも今朝も食べてきたんだろ?
関:出されたからね
山:あれってかなりもさもさしてるけど食べる時のどに詰まったりしないの?
関:するよ
山:するの?
関:そりゃあするだろ。あんだけもさもさしてれば
山:でもあのもさもさしたのをのどに詰まらせてむせてる鳥を一度も見たことないよ
関:そりゃあそうだよ。むせてるところを見られないように必死で我慢してるからね
山:必死で我慢してんの?
関:むせてるところを人間に見られたら疑われるだろ
山:何を?
関:「鳥インフルエンザなんじゃないか」ってさぁ
山:疑う。鳥が咳してたら鳥インフルエンザなんじゃないかって疑うね
関:そうなったら違う意味で焼き鳥だからね
山:悲しいこと言うなよ
関:俺たち鳥は,鳥インフルエンザに間違われるような動きをしないように絶えず気を配って生活してるんだよ毎日
山:そんだけ気を遣ってたら肌も荒れるわ
関:やっぱりストレスが原因かぁ…
山:でもそんなに荒れてるようにも見えないけどね
関:顔は荒れてないからね
山:どこがひどいの?
関:腕だよ
山:どれだよ
関:これだよ
山:あ~それだったら大丈夫だよ
関:なんでだよ
山:それは◯◯だ
あらゆるオチを誰よりも先に小噺化するプロジェクト『令和醒睡笑』過去の創作小噺を何回も何回も回すと"古典小噺"になる・・・はず・・・【小噺はフリー台本】