禁じられたロシア語聖歌
図書館で『禁じられたロシア語聖歌』を借りてきた。
①「主の祈り」からはじまる。以下はロシア語で「主の祈り」を書いたものである。
Отче наш, сущий на небесах!
да святится имя Твое;
да приидет Царствие Твое;
да будет воля Твоя и на земле, как на небе;
хлеб наш насущный подавай нам на каждый день;
и прости нам грехи наши,
ибо и мы прощаем всякому должнику нашему;
и не введи нас в искушение,
но избавь нас от лукавого.
Аминь.
天にまします我らの父よ。
ねがわくは御名〔みな〕をあがめさせたまえ。
御国〔みくに〕を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、
地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧〔かて〕を、今日〔きょう〕も与えたまえ。
我らに罪をおかす者を、我らがゆるすごとく、
我らの罪をもゆるしたまえ。
我らをこころみにあわせず、
悪より救いだしたまえ。
国と力と栄えとは、
限りなくなんじのものなればなり。
アーメン。
②カフィズマ(坐誦経、カシスマとも)
『詩篇(聖詠)』を20に分割し、曜日ごとに定められた箇所を朗読する。一サイクルは、土曜(スボタ)の晩祷から始まり、翌週の土曜の早課で終わる。カフィズマはスラヴ語で「座って聴くもの」の意。第1コンスタンティノポリス公会議以降、公祈祷における祈祷の姿勢は立礼と定められているが、カフィズマにおいては座っていることが許される。
これは詩篇の150篇を20分割した歌である。詩篇150篇は以下の通り。
第150篇
1 主しゅをほめたたえよ。その聖所せいじょで神かみをほめたたえよ。その力ちからのあらわれる大空おおぞらで主しゅをほめたたえよ。
2 その大能たいのうのはたらきのゆえに主をほめたたえよ。そのすぐれて大おおいなることのゆえに主をほめたたえよ。
3 ラッパの声こえをもって主をほめたたえよ。立琴たてごとと琴こととをもって主をほめたたえよ。
4 鼓つづみと踊おどりとをもって主をほめたたえよ。緒琴おごとと笛ふえとをもって主しゅをほめたたえよ。
5 音ねの高たかいシンバルをもって主しゅをほめたたえよ。鳴なりひびくシンバルをもって主をほめたたえよ。
6 息いきのあるすべてのものに主しゅをほめたたえさせよ。主をほめたたえよ
⓷「徹夜祷」という名である曲、修道院外の街の教会(一般信徒が参加する教会)ではまず実際に徹夜で行われることは無い。所要時間はどの程度省略を行うかによって千差万別であるが、街の教会では1時間半から3時間半であることが一般的であり、大体17時か18時に開始され、20時前後に終えられることが多い。
省略を行わずに徹夜祷を行う場合、6時間ほどの時間がかかる場合もある。
作曲者はミハイル・イッポリトフ=イワノフ。
④「主よ、汝の民を救いだしたまえ」
チャイコフスキー:1812年 に使用されている 伝承曲〔正教会聖歌〕「主よ、汝の民を救いだしたまえ」("Спаси, Господи, люди Твоя")
「主よ、あなたの民を救い、あなたの遺産を祝福し、抵抗に勝利を与え、あなたの十字架によってあなたの住居を守ってください。」
ロシア語原文«Cпаси, Господи, люди Твоя, и благослови достояние Твое, победы на сопротивныя даруя, и Твое сохраняя Крестом Твоим жительство».
全体的にロシア正教会で歌われている曲が多いですね。
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