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ONE PIECE FILM REDの感想

ウタのライブが、Adoの歌がよい!!!!あの大迫力ライブ映像をスクリーンで見られるだけで爆裂映画館に行く価値がある!以上!!!!!

という感じですが、でも「大海賊時代に傷ついた民衆たち」は結局現実に強制送還される以上の救いはなかったな…と思うと悲しかった。
大海賊時代において、フィジカルが弱き者達は結局(歌がどんなに上手くても)、強いルフィやシャンクス達に希望を託すことしかできなくて、自らの手で新時代を作ることなんてできやしないのかと、作ろうとしたところで結局それは「誤っている」と、より強い誰かに蹂躙されるだけのものに過ぎないのかと、ただただ、私がよくよく見知った現実をスクリーンで再度突きつけられただけだったな。

音楽や歌をネガティブなものとして扱われて、"結局音楽は洗脳や慰めの手段に過ぎず、世界をより良く変える力などない"という風に描かれたのも悲しかった。中田ヤスタカの書いた表題曲もAdoの歌唱も最高だっただけに。

「(身体などどうでもよく)現世を捨てて恒久的に幸せな世界にみんなを連れていけたらみんなを救える」
という思想を持ったウタに与えられ得る救いは「死」しかなかったの?
劇場版という舞台における作劇の都合で生まれ、そして殺された歌姫。
それにしては私はウタを好きになりすぎてしまった。