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【エッセイ】理詰め天国 ゴールド

実家に帰ったら「同棲するらしいが、結婚はしないのか」と両親や祖母に言われた。
そういうこと言わないと思っていたので驚いた。
そういえば会社の上司にも言われたな。

別に不快とかではなく、僕にはまだ何となく結婚とかの資格がないと思っていた。
しかし割と世間の人は軽率に結婚していくらしい。

彼女に「あまり長生きするつもりはないので老後の事は考えてない」と言われてしまった。
かなり悲しかったけど何も言い返せなかった。
言いたい事はたくさんあったけど何も言い返さなかった。
理詰めは相手を負かすための手段であって正しさに向かうための手段ではないと今日Twitterで見かけた。

自分の事を考えた時、じゃあ老後にしたい事があるのか?とか今やりたいことがあるのか?と聞かれると自信がない。
なんとなく満たされているとは思うが今している仕事で大成したとして多くの人に求められている自分を想像しても何も思わない。
例えば子供ができたりしたら一人では生きていけないだろうし、可愛いだろうし、幸せにしてやりたいだろう。
しかしそれは「生きなきゃいけない理由」であって「生きる理由」ではないんじゃないかと思う。

透明な筒にいくつもの棒が刺さっていて、その上にビー玉のような球がたくさん乗っているパーティゲームがある。
その棒を一つずつ抜いて行って玉が落ちたら負けというルールだ。
今ある生きなきゃ行けない理由を一本ずつ抜いていってそれがなくなった時僕はどうするのだろう。
重力は死の方に向いている気がする。
生きる理由がなくなる事を解放と捉え生の方に重力が働く人間にこそ結婚や子育てをする資格があるんじゃないかと思う。

いかん。自分自身に理詰めをしてしまった。
理詰めは相手を負かす為の手段であって正しさに向かう手段ではない。

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