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シャーペンが壊れた

地味にショックである。

原因はわかりきっている。落としたのだ。
しかも机の上とか生易しい高さじゃない、
2.5メートルくらい上からリノリウムの床へ。

そりゃ壊れるだろって感じだ。

職場でやらかしたのだから労災を申請したいくらいだが、
残念なことに日本の労災制度は人体以外を対象としない。
眼鏡くらいは対象にしてくれてもいいような気がするのだが、
眼鏡使用者にとって眼鏡は第二、第三の目、
体の一部に等しいといっても過言ではないということを
真に理解するクレバーな施策がないので、
眼鏡は医療費控除にも含まれず(似たような役目の補聴器は対象なのに)、
我々はこの精密にして高級な器具を完全自腹でまかなっている。嗚呼。

話がそれた。今回は眼鏡は無事である。

とにかく、シャーペンが壊れた。
自分の過失であるとはいえ、十年以上愛用してきたので大変悲しい。

壊れたままだと困るので、同じ型の新しいものを買って
古い方には休んでもらおうと思い、
文房具屋に出向く前にネットで在庫をチェックした。

ない。

品名を入力すると表示されるのは愛機とは似ても似つかぬものばかり。
品番を入力するとヒットすらしない。

焦った私はメーカーのホームページに飛んだ。
ちなみにPILOTである。

製品情報からシャープペンシル一覧を見ても、
見慣れたシルエットはない。
商品名はあるのだが、事前にネットで見かけたデザインしかない。

この時点で、だいぶ嫌な予感はしていた。
なんかロゴの書体も違うし。

さらなる調査の末、私は絶望的な事実に行き当たった。

ロングセラーモデルがフルモデルチェンジするなよ!!!!


ハァ… ハァ……

……そう、私の愛機は6年も前に廃盤になっていたのである。

私は途方にくれた。
筆圧が高すぎて普通の筆記具に耐えきれず、
使い心地を吟味して買ったちょっと高級なシャーペンで、
十年以上も私の筆記生活を支えてくれた愛機である。
私の筆記癖にすっかりなじんだお前以上の書き心地なんて
探すことができようか。いやできない。

商品名の『カヴァリエ』は、フランス語で「ダンスのパートナー」を意味し、ユーザーのパートナーとなる筆記具でありたいという思いが込められています。

上記プレスリリースより

そう、パートナーと定めた存在をそうやすやすと手放せるほど
私は情の薄い人間ではないのである。
(単にこだわりが強すぎて環境を変えるのが嫌なだけともいう)

というわけで、
さらに調べて行き着いたのがこちら。

そう、修理サービスである。
さすが天下の大メーカー。アフターサービスが手厚い。

さっき問い合わせメールを送ったので、
動きがあったらまたレポしてみようと思う。

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