パソコンネイティブの三十台前半オタクが、スマホネイティブ世代とのジェネレーションギャップに感心した話。
~デジタルネイティブと一言で言うけれど、
その中でも慣れ親しんだデバイスの違いで
かなり大きな断絶が起きているんじゃないかと思う~
(サブタイトル)
仕事柄、20歳前後の若者がパソコンのキーボードを打つところを横で見ている機会がしばしばあるんですが、
今日見た子は右手三指(親指・人差し指・中指)と左手一指(人差し指)だけで打ってた。
もちろんブラインドタッチではない。
左手側にあるキーって日本語ローマ字入力でよく使うA・E・S・G・Tが固まってるし、一指だとポジションが安定しなくて打ち間違いがめちゃくちゃ多かった……
動く範囲が広いから単純に遅いしね。
あと変換。
単語・文節区切りじゃなくて長く打ってからかけるんですね。
例えば「男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。」だったら、
私は⇧くらいで変換(あるは無変換)するんですけど、
今日見た彼の区切りはこう⇩
しかも、変換キー打鍵じゃなくて、予測変換で出るのをマウスでクリックするんですよね。
ミスタッチしながら長く打って、
キーボードから一度手を離して、
マウスを操作してクリックしてから戻ってくる。
め、めんどくさくない?
↓キーで変換ウィンドウの中使えるよ??
私だったらめんどくさすぎて発狂する。
ていうか必要な変換が候補になかったらどうするんだろう。
ファンクションの5~10でひらがな・カタカナ・カタカナ・zenkaku・hankaku変換できることも知らなさそうだな……。
でも彼、この年代としては割とマシな方なんですよね。
コピーとペーストのショートカットキー使ってたし、
ブラウザのタブの概念も知ってたし。
昔のおじいちゃんみたいな完全一指打鍵の子もいるし、
ブラウザのタブって言っても通じない子もいるし、
コピペを全部左クリックでやる子もいる。
ていうかそういう操作の方が多い。
でもそれも当たり前だよなとも思うんですよね。
彼らの世代にとっては、情報端末ってほぼタッチデバイスじゃないですか。
全てコンパクトで、誰でも簡単に、感覚的に使えることに主眼が置かれているわけですよ。
そうじゃなきゃ、こんなに生活に密着できない。
そう考えたら、
たくさんキーがあって十指全部使って入力するなんて非効率だし、
画面操作するのに入力端子が別にあるとかワケわからんし、
使ってない画面の欠片が常に見えてる必要もないし。
デスクトップパソコンって、そもそも発祥が一部専門職の専用機かギークのおもちゃなので、操作の簡便性とか全然考えてないんですよね。
ある程度の訓練が必要な構造をしている。
今の三十代は、そういう訓練を最低限は義務教育で積んできているわけです。ついでにインターネットでのふるまい方も。
でも、十代・二十代はそうではない。
彼らが慣れ親しんできたものは、デバイスもシステムも、すでに簡便なものとして洗練されきっている。
そこでいきなりこんな古代文明の遺物みてえな機械使えって言われたって無理ですよ。そもそも道具として進化の方向性が違うんですもの。
でも、デスクトップパソコンからノートパソコンが出てきて、携帯電話がスマホに取って代わられた流れを見てきた私たちは、
彼らが使っているもの・それらに対する彼らのスタンスが、私たちと同じなんじゃないかと勘違いしてしまう。
デジタルネイティブって言葉があるせいで、本来違うものを無理にくくっている面もあるのかもしれないですね。
ただまあ、勝手に期待して勝手に失望するのは、あまりにも大人がずるいんじゃないかなあ。
……というようなことを適当に考えながら指の赴くままこの文章を10分くらいで打ち込んだ。
やっぱキーボードは最高だな。思考とほぼ同じ速さで文字を出力できるのは楽しい。
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