台詞に差し込まれる小文字片仮名が好きだ。

狂おしいほど好きだ。もはやフェチと言って過言ではない。

「相棒ねェ」

「だッてんなら話は早い」

「はァい」

台詞例は適当に出力したものです

こういう……わかります?
語尾だけじゃなくて撥音もいいんですよ……前後は普通に平仮名なのにそこだけ急に挿入されるカタカナが……すごい、いい……

適当に出力した例の上二つはちょっと荒めになっちゃったんですけど、べらんめえ口調ともちょっと違ってこう……台詞にとっかかりを作ることで逆に勢いを増すような……ここぞというところでカッと入る鋭さというか硬質な感じがたまらん。
ちょっと時代錯誤というか、芝居がかった感じが入る書き方だと思うので、素直な若者とかにされると「違う!!!!」と怒髪天する。一口に善人と呼ぶのが憚られるようなキャラに言ってほしい。

逆にめちゃくちゃ上品だったり慇懃な中に毒っぽく入ってるのもたまらなく好きで……そういうのは荒い中にあるのと逆で、そこだけゆっくりもったいぶった感じで、甘ったるくて最高にコケティッシュじゃないですか?ヤバい。
別にエロいシーンじゃなくていいんですよ、むしろエロいシーンで使われると萎える。エロティックとコケティッシュは別物なので(強固な主張)。あとやられすぎると食傷するから適度に限定されていてほしい。

こうね、漫画とか小説とかテキストベースの作品がメディアミックスで音声がつく時に、俳優さんとか声優さんとかがこの微妙なニュアンスをきっちり汲んで声に反映させてくださっているとそれだけで好感度上がってしまいますね。
逆に、声が吹き込まれた瞬間に「あ、ここ片仮名小文字だ!」ってなる素晴らしい演技もありますね。あ~~声のプロの解釈~~~~ってなってすげえ興奮する。たまに解釈違い起こすこともあるけど。
音声を文字に起こす時にちゃんとこのニュアンスの違いを出してきてくれる筆記者さんはめちゃくちゃ信頼できると思う。文字表現と音声をすり合わせるセンスってどうやったら磨かれるんでしょうね。


そういう小文字片仮名の概念を取り出して口に含んで舐めていたい。
そのくらい好きです、小文字片仮名。

でも自分で書く時は変換がめんどくさい。ままならない。

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