Zoomブレイクアウトルームを録画する

Zoomの有料アカウントでミーティングを開催すると、クラウドに録画することができますが、ブレイクアウトルーム機能を使うと、その最中はメインルームしか録画されません。各ブレイクアウトルームの様子を録画するにはどうするか。

結論としては、各ブレイクアウトルームに入っている誰かにローカル録画をしてもらうというのが答えですが、幾つか躓きポイントがあります。

ローカル録画機能の設定をオンにする

まず、予めZoomアカウントの設定をしておく必要があります。

上記のページを開き、一番上にある「ローカル記録」のスイッチをオンにします。これにより、ホストはZoomミーティング開催中に「レコーディング」ボタンを押すと録画が開始されます。録画している最中はZoomのサーバーで録画されますが、ミーティングを終了したときにサーバーから自分の端末に自動的に動画がダウンロードされます。有料アカウントではローカル記録のスイッチの下に「クラウド記録」のスイッチもあり、これもオンにしておくと、「レコーディング」ボタンを押したときにクラウドとローカルのどちらに録画するかを選ぶことができます。

前述の「ローカル記録」のスイッチをオンにすると、その下に「Hosts can give participants the permission to record locally」というオプションが出てきます。このチェックボックスをオンにすると、ホスト以外の参加者もローカル録画ができるようになります(後述)。チェックボックスを変更したらその下に現れる「保存」ボタンを忘れずに押しましょう。

ミーティング実行時の操作

さて、実際にZoomミーティングを実行します。ブレイクアウトルームの中身を録画したいというミーティングでは、大抵の場合、ブレイクアウトルーム以外の時間も録画したいと思いますので、ホストは「レコーディング」ボタンからクラウドかローカルに録画を開始します。

そして、前述の「Hosts can give participants the permission to record locally」の設定をオンにしている場合は、ホスト以外の参加者も(ブレイクアウトルームを含め)自分が参加している場面をローカル録画できるのですが、単に「レコーディング」ボタンを押しても「ミーティングのホストにレコーディングの許可をリクエストしてください」というメッセージが表示されるだけで録画できません。ホストが「参加者」ボタンから参加者一覧を表示し、録画を許可したい人の名前の右の「詳細」ボタンから「レコーディングの許可」をクリックするとようやく、その人が「レコーディング」ボタンから録画できるようになります。したがって、各ブレイクアウトルームをそこに参加する人に録画してもらう場合は、ブレイクアウトルームを開始する前に「レコーディングの許可」をしておく必要があります。ブレイクアウトルームを開始すると、各参加者が「参加者」一覧からいなくなってしまうからです。

共同ホスト

Zoomミーティングには「共同ホスト」という機能があり、任意の参加者(ただしZoomアカウントを持っていて、自分のZoomアカウントにログインしてからミーティングに参加している人)を共同ホストにすることができます。前述の「レコーディングの許可」と同様に参加者一覧の詳細ボタンから指定することができます。共同ホストになった人は、ホストにしかできない機能の一部を自分もできるようになり、ホストの作業を手伝うことができます。例えばブレイクアウトルーム実行中に任意のルームに自由に出入りすることができ、各ルームの様子を見回ることができますので、ブレイクアウトルームのファシリテーションを手伝ってもらうためにこの機能を利用している人も多いと思います。

もしあなたのミーティングのブレイクアウトルームで録画を一般参加者ではなく共同ホストの人にやってもらうのであれば、前述の「Hosts can give participants the permission to record locally」の設定をオンにする必要はありません。共同ホストになればローカル録画ができるようになります。

ただし、1つ注意すべき点があります。共同ホストはホストと同様に「レコーディング」ボタンからクラウド録画の開始・終了もできるので、うっかりするとクラウド録画とローカル録画の操作を取り違えてしまう可能性があるのです。例えばありそうな状況として、まずブレイクアウトルーム開始前の全体のセッションでホストがクラウド録画を開始します。すると共同ホストの画面でも「レコーディング」ボタンが「一時停止・停止」ボタンに変わり、クラウド録画の一時停止・停止ができるようになります。その状態からホストがブレイクアウトルームを開始し、共同ホストがルームの1つに入ると、「一時停止・停止」ボタンが「レコーディング」ボタンに戻ります。メインルームではクラウド録画が続いているのですが、このブレイクアウトルームの中は録画されておらず、この共同ホストの人が「レコーディング」ボタンを押すとローカル録画が開始され、ボタンは「一時停止・停止」に変わります。この状態で「一時停止・停止」の対象となるのはローカル録画です。そのままの状態でブレイクアウトルームを抜けてメインルームに戻ってくると、その共同ホストが行っていたローカル録画は自動的に停止されます。しかし、その人のボタンは「一時停止・停止」のままです。なぜかと言うと、その対象がメインルームのクラウド録画に変わったからです。それに気づかずに共同ホストの人が自分のローカル録画を停止しようとして(実は既に停止しているのですが)、「停止」ボタンを押してしまうと、メインルームのクラウド録画のほうが停止されてしまいます。一応その前に「クラウド録画を停止しますか?」という大きめの確認メッセージが表示されますが、要注意ポイントだと思います。

ミーティング終了後

レコーディング担当の人がローカル録画すると、前述の通りZoomミーティング終了後にその人の端末に動画がダウンロードされますので、各ルームの担当者から動画ファイルを回収する方法を決めておく必要があります。


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