銀行以外の発行体で安心感があるものはない?【お客様からの質問シリーズ③】
こんにちは
ウェルスパートナー(https://wealth-partner-re.com/)で富裕層向けIFAをしている藤村大星(https://twitter.com/wp_fujimura)と申します。
SVB等のアメリカ地銀の破綻により銀行の信用が低下している中で、お客様から「銀行以外の発行体で安心感があるものはない?」というご質問をいただくことが増えました。
結論から言うと私は「保険会社!!」だと思っています。今回はその理由について書こうと思います。
(1)保険会社は取り付け騒ぎが起こりにくい
SVB 等のアメリカの地銀破綻の要因は、「利上げによる債券価格下落」と「預金の引き出し」が重なったためです。
特にSNSが起因となり取り付け騒ぎが起こったという点も大きなポイントで他の大手金融機関への波及がないかを心配されている方が多いと思います。
そこで、銀行と保険会社の預かっている資金の性質の違いを理解することが大切です。
①銀行の預貯金はすぐに引き出せる短期資金のため流動性が高く、取り付け騒ぎが起こる場合がある
②保険は保証期間が10年以上等の長期資金のものも多いため流動性が低く、取り付け騒ぎは起こりにくい
扱っている資金の性質的にも保険会社は取り付け騒ぎは起こりにくく安定しています。
(2)保険会社は発行体格付けが高い
保険会社の発行体格付の一例(Moody’s/S&P)
・AIG:Baa2/BBB +
・アクサ:A1/A +
・アリアンツ:Aa3/AA
・プルデンシャル:A3/A
・メットライフ:A3/-
・第一生命:A1/A +
・日本生命:A1/A +
・第一生命:A1/A +
・住友生命:A1/A +
上記の通り、保険会社は発行体格付けが高いです。しかし、格付けが高い分利回りは少し低いので注意が必要です。ですが現在はアメリカの金利が高く保険会社のような高格付けの債券でもある程度の利回りは狙えるため低格付け債でリスクを取るより高格付け債でガードを固める方がいいと思います。
(3)まとめ
今回は保険会社についてでした。忘れてはいけないのは債券投資の基本は分散です。保険会社の債券の比率を高めることでポートフォリオの安心度は増しますが、全部保険会社にすればいいというわけでもありませんし、銀行・保険会社・その他事業会社をバランスよく保有することが大切です。
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