エビデンスから紐解く結帯動作時痛
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今回は、9月26日㈭に開催する肩研オンラインセミナーの内容から”結帯動作”を取り上げて記事にしました。
結帯動作は、日常生活でも様々な場面で使用する動作の一つです。
私自身、臨床で改善に悩む動作でもありましたので、こちらの記事にまとめてより理解を深めていきたいと考えております。
では早速本題に入っていきたいと思います。
肩関節疾患と結帯動作時痛の関連性
当たり前のことですが、肩関節の可動域制限や疼痛は、仕事やスポーツ、日常生活にも悪影響を及ぼします。
その中でも日常生活における結帯動作はどのような場面で使用されるのかというと
・後ろのポケットから物を取り出す
・服を着る
・ブラジャーの留め金を外す(付ける)
・背中を掻く
・背中を洗う
主にこれら5つの動作が挙がってきます。
では、そもそも結帯動作とは肩関節ではどのような運動が起きているのでしょうか?
今回は肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節に分けてご紹介します。
結帯動作は、肩甲上腕関節レベルの運動では伸展、内旋、内転もしくは外転運動が生じます。
そして、肩甲胸郭関節の運動は前傾、下方回旋が主な運動となります。
ただ、運動のフェーズによっても、多少変わっていきますので細かな動作に関しては後述します。
肩甲上腕関節における結帯動作
では、肩甲上腕関節の結帯動作における運動をご紹介します。
先程も述べましたが、肩甲上腕関節は伸展、内旋および内転もしくは外転運動が生じます。
この中でも最も重要なので内旋運動で、結帯動作では約48°内旋が生じると報告されています。結構大きな運動ですよね。
では肩甲上腕関節の内旋運動をフェーズごとに分けて考えていきたいと思います。
結帯動作の開始肢位を下垂位とすると、下垂位➔尾骨レベルまでで41.4°、尾骨レベル➔第12胸椎レベルまでで4.6°の運動が生じ、そこから第7胸椎レベルまでではほとんど内旋運動に変化が生じないと報告されています。
つまり、下垂位から母指が尾骨レベルに達するまでに、ほぼ最大の内旋運動が生じることがわかります。
内転結帯と外転結帯
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