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夢の中での話

まだぼんやりとしている。こういうことがよくある。
どこかの街、都会らしくビルがたくさんある街の真ん中にぽかんと大きな公園があって、芝生しかないらしいその公園を好きだと思った。
なにやらビルに映画が流れていて、芝生の上の人たちがそれを観ている。よく見ると-目で見るというより、ドローン撮影的な俯瞰-男女や、大勢のグループがほとんどらしい。
その中にもお一人さまがいて、僕もその一人のようだった。

「あの」近くのお一人さまに声をかけられる。女の人だ。知らない人。でもどこかで見た様な顔の人。
はい。「よく来るんですか」ああ、まあ、たまに、、
しれっと嘘をついた。夢の中でも正直になれない自分が嫌になった。
夢の中だし、鏡も見ていないし、もしかすると自分ではないのかもしれないし、だとすると嘘ではない可能性もある。

しばらく話して、仲良くなって、勇気を持って食事に誘ってみようと思った。

竜巻が起きた。みんなパニックになって、僕らのいた部屋はもう崩れそうだった。土の壁の、用途のわからない部屋。
真後ろから外が見えて、僕らはそこから外に逃げた。男が振り向くとそこは既に崩れていた。

真夜中で、電灯もろくに無い道を、二人で歩く。
「ついてこないで!」
え、って思った。でも、さっき会って仲良くなって竜巻をも共に経験した人だけど、確かに知らない女だし、僕も知らない男だった。
ばいばいと手を振って彼女を見送った。
「ばいばい」と彼女に見送られた。

今日見た夢の話。目が覚めて僕はバイトをさぼった。

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