[映画]テルアビブ・オン・ファイア

テルアビブ・オン・ファイア

撮影スタジオでインターンとして働くパレスチナ人青年サラム。
そこで撮っているのは、60年代の中東を舞台にした恋愛ドラマ「テルアビブ・オン・ファイア」。
人種の違う2人の禁断の恋愛を描いたドラマは、女性を中心に大人気に。

ある日サラムは、毎日通っているイスラエル検問所で捕まってしまうが、そこの主任アッシの妻は、ドラマの大ファン。
サラムがドラマのスタッフだと知ったアッシは、彼にドラマの展開を指示しだして…。

よくできたストーリーで、とても楽しめました。

宗教観での対立などは、あまり日本では馴染みがないですが
国によっては、長年紛争が続くほど深刻な問題。
それを、こうやって上手くパロディに落とし込んで描いているのが、すごく良くて。

だからといって、バカにしているわけではなく。
乱暴な言い方ですが、恋愛ドラマなんて世界共通の娯楽。
しかしそこに思想の違いが入ってくると、望む結末は変わってくるもの。

主人公とヒロインをくっつけたいアッシ。
そんな案は認めないドラマのプロデューサー。
板挟みになってしまったサラム。

さらにはそこに、サラムの恋愛問題も絡んできて。
人間関係がぐっちゃぐちゃのまま、物語はラストへ。
なんというか、ラストだけ急に殺伐としたら嫌やなあと思っていたら
いやはや、まさかそんなオチが待ち受けていたとは。

世の中にはいろんな映画があるもんだ。
面白かった!

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