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ヘチマに見る自然界の掟

ヘチマがぐんぐん生長している。いいグリーンカーテンになりそうだ。緑の葉の間を抜けてくる風が心地よい。葉の間からは宮島が遠望でる。真夏の楽しみのひとつだ。ビールがうまい。

5月連休に種を植えた。そのころは雨が多く気温も低い日が多かったためか、なかなか発芽しなかったが、温度が高くなると一気に生長し、いまは2メートルほどに育ち、黄色い花を毎日咲かせている。

この花はすべて雄花である。雌花はまだ咲かない。きょう7月17日にやっと雌花の赤ちゃんが出てきた。無数の雄花が早く早くとうながすなかで、ゆっくりと現れてくる。あこがれの女性に恋し競争する男性たちという人間界にも共通する光景だ。これが自然界の節理なのだろう。

雌花赤ちゃん

誕生、成長、繁殖、死亡。地球上のあらゆる生物はこのサイクルを無限に繰り返す。雄はひたすら雌の出現を待ち焦がれ、雌があらわれると、繁殖するためしのぎをけずる。最強の雄と雌が繁殖して子孫を残すことができる。最強同士の繁殖でないと、いい子孫が残せず種が滅亡するという冷徹な自然界の掟がある。「男はつらいよ」と寅さんならずも叫びたくなるが、地球上で生きる限りは逆らえない自然界の掟なのである。

さて人間界はこの自然の掟どおりになっているのだろうか。自分たちの都合よく掟破りをすると、自然界は怖い仕打ちをしてくるかもしれない。ジェンダーフリーは自然界の掟なのである。フリーというか雌の方が優位なのだ。無数の雄が単体の雌に群がっていく。これが自然界の掟だし、生物が生き延びる術なのだ。

人類は、いつの間にか雄優位の社会をつくってしまった。戦争が雄の優位性を高めてしまったのだろう。力では雌は雄にかなわない。戦争は力の優劣によって勝敗が決まる単純なものだから、雄が優位になってしまう。

自然界の掟どおりの社会に戻すようにしなければ、やがて人類は滅びの時を迎える。昨今の気候危機やロシアによるウクライナ侵略戦争をみていると、自然界は人類滅亡のシグナルを発している。おそらく滅亡のときは、一瞬にやってくるような気がする。

きょう人類の大半が死に絶え、あすからは人類のいない地球が平然と回り続ける。

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