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日本の常識は世界の非常識?

老人会の役員をしているので、市民活動センターで印刷することが多い。ボランティアグループなどが利用できる市の施設だ。GW中は休館になると思い、4月27日にあわてて印刷しに行った。料金は製版代が1枚30円、印刷代は用紙持ち込みなら1枚1円と割安である。自治体によって料金は違い、呉市では製版代1枚40円だけで印刷代は無料だそうだ。サークル活動や市民運動にとって、安価に印刷できる施設は、ありがたい。

料金を払って「連休中は休みですか」と聞くと
「今年からは休館は月曜だけです。指定管理になりましたから」と言われた。
ラッキー、あわてて印刷しないでもよかったのだ。
指定管理とは民間が管理することである。見ればこれまでと違う職員さんたちだ。失礼ながら頭髪が薄い人たちが多い。シニアの再雇用かもしれない。

しかし、いいのかな本当に。
便利にはなった。祝日になぜ休むのかとこれまで思っていた。人が集まる日にイベントができないからだ。それができるようなったことは大変にいいことだ。
でも多分安い給料で働かせているのだろう。
「身を切る改革」は維新の会の売り文句だが、まさにこういうことなのだろう。正規の職員ではなく、民間の低賃金労働者を使ってサービスを向上させる。利用者は便利になったと喜ぶので、維新の支持率は上がる。
先の統一地方選では、奈良で知事に当選し、和歌山では衆院補選で自民に勝った。

しかし、あの小泉さんの構造改革改革から20年も続けてきて、日本経済は良くなるどころか、疲弊してきた。人件費の安さを競い合うのだから、庶民ににお金は回らない。消費は落ち込む。経済はしぼむ。その結果、G7の中で給料が上がっていないのは日本だけというおバカな国になってしまったのではないか。

コロナ大感染の前にウィーンに旅した。スーパーもデパートも土日、祝日は定休日である。観光客があふれているのに閉まっているのだ。日本では考えられないことだが、これっていいことであり、日本も見倣うべきなのではないかと思った。

家族生活が保てる。私は、土日が休日でない仕事をしていたので、子どもたちと一緒に過ごす時間をつくるに苦労した。こちらの休日にあわせて子どもたちに学校を休ませたこともあった。先生に言うと「家族一緒に行動することは学校の勉強以上のものがあります」と理解してくれた。
ウィーンのように社会の休日は、みんなそろってお休みというほうが、人々にとっては、すてきな社会ではないか。日本の常識は、世界では非常識なのかもしれない。

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