虫を殺せない という話

先にお断りしておきます。
noteでは、基本的にくだらない、日々考えていることの投稿をしていきます。

ご了承くださる方は
読み進めてください。

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わたしは、虫を殺すのが極度に苦手である。

おそらく、わたしのような人は多いと思うが
その理由は
虫が怖いからでも
潰した感覚が嫌なのでもなく

虫もわたしもひとつの命であり
対等な関係だと思うからである。

殺していい命など
この世にはひとつもない。

この感覚が芽生えだしたのは保育園のころ

仏教の保育園に通っていたため
よく法話でお釈迦様の話を聞いていた。

それを通し、こどもながらにいのちの平等性を学び
無駄な殺生はしないという気持ちが定着した。(幼いころは正直、殺生をして地獄に堕ちるのが怖かったのもある。)

そんなおり…
今でも思い出すと心が痛む
ある殺生をしてしまったことがある。

外でカエルを捕まえて遊んでいた、夏の暑い日(おそらく小学1年生ころ)

わたしは一匹のアマガエルを踏み潰すフリをした(もちろん潰すつもりはなく、大好きなカエル捕りを楽しんでいた)。

いつもはカエルはぴょこぴょこ逃げるから
潰したことなど今までに一度もなかった。

ただ、その日は暑かったからか
とてもゆっくり足を下ろしたつもりが
カエルは、逃げなかった。

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文字にするのも不快な音とともに
カエルは、わたしの足の下でぺしゃんこになった。

カエルに謝り、埋めて、手を合わせても
死んだカエルは帰ってこない。

この日を境に
わたしは、本当に殺生が苦手になった。

それから長い年月を経て
もうすぐ30歳。

今でも、無駄な殺生はしないよう心がけて過ごしている。

家の中に虫が出たら
「ごめんね。驚かせるつもりはないの。殺さないから、ちょっとじっとしててね。」と
そっとティッシュで包み
外に逃がす。

カメムシや蜘蛛、ハエなどは基本的にこのパターンだ。

ただ、困るのはハチやアブ、ムカデなどの刺されるとこちらの被害が大きい害虫や
眠りを遮る蚊が出たとき。

お釈迦様ならどうするのだろう…
と考えつつも
「やるかやられるか」の時は
心を鬼にして戦う。

先日「わたし、無駄な殺生はしないんだ」と友人に話しをしているときに
わたしの肩にちくりと何かが刺さり、痒みを感じた。

「南無三!!!」と言いながら
肩を叩くと、わたしの血をたっぷり吸った、蚊が死んだ。

このときの、なんとも言えない空気感

どうぞ、想像してお楽しみください。



(アラサー女子が、南無三…て。しかも今殺生しないって言ったやん。)

友人の心の声が、聞こえてくるようでした。

【完】

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