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魅力的なラジオ番組~リスナーとして聞く

なんだか昨日から、リスナー向けのこの記事が…全国各地の常連リスナーさんに受けてアクセス数が急増してるようなので…ちょっと作り手ネタをお休みして、普通にradikoのエリアフリーで普段リスナーとして楽しんでる番組を整理してみたいと思います。
ラジオ番組の作り手の皆さんも結構、リスナーとして他局の番組を聞いてるもんですよ。だって元々ラジオ好きですもんね。
PORT閉局で時間が空いたのもあって、今まで聞いてなかった番組を聞けるようになったというのも有りますが、やっぱり本能的に魅力ある番組には吸い寄せられるということでしょうか。
まずは平日朝から順番に。

■Good Luck! Morning

NACK5 月~金 午前6時~午前9時 DJ アロハ太朗 

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大野さんの後を受けて担当するようになったのが漫画家さん!?ということで気になったのがきっかけですが、元々ラジオに向いてたんでしょうか。自然体で話す姿勢に嘘がなくて好感持てます。埼玉はAM局が無く、スポンサー付コーナーが密で、曲は殆ど1コーラスしか掛からないのが残念ですが、出勤前”時計代わり”に聞くには確定が多いというのは逆に有難い。水曜7時台後半の”音楽”特集もメドレー形式で聞かせる独特スタイルですが、これもまた面白い。

■OH! HAPPY MORNING

JFN各局 月~金 午前7:30~午前10:55

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いわゆるJFNのBライン配信番組なので、受けてる系列各局で放送時間がまちまちですが、基本聴く時はFM秋田さんにしています。最も飛び降りローカル枠が少ないんですね。ぶつ切りされる事を前提に10分~20分ごとに確定タイムが設けられていて作る方は大変な形ですが、それを感じさせないナチュラルな雰囲気に好感が持てます。特に月・火のコンビ、井門宗之&森藤恵美の夫婦漫才のようなテンションが惹きつけられます。特に森藤さん(笑)…第一部(7,8時台)のアナウンサー役に徹する1人喋りのスマートさと…第二部(9、10時台)のツインになってからの二重人格さは圧倒されます(笑)。

■STEP ONE

J-WAVE  月~金 午前9時~午後0:30 サッシャ、増井なぎさ

サッシャしゃん(笑)は元々、JSPORTS(CS)のサイクルロードレース中継の実況で声を聞いてまして、実況も分かりやすいし、雑談(!)の切り替えし、ツッコミも達者なので好きでした。選手コメントの同時通訳もジョン・カビラさんに負けない速さと的確さで…頭のいい人なんだろうなあ、ラジオ向きだなあと思っていたら、どんどんJ-WAVEの出演回数、拡大!ついに帯で担当するように。元々開局当時からJ-WAVEの雰囲気は好きでしたが、音楽を気持ち良く聞かせてくれて、サッシャしゃんの情報力と解析力、生放送への乗っかり方が見事です。今まで自分がやってた番組の真裏だったので聞けませんでした。最近ちょくちょく出てくる寸劇は……(苦笑)。

さて…午後は少し飛ばして夕方へ。

■辛坊治郎ズーム そこまで言うか!

ニッポン放送 月~木 午後3:30~午後5:30 辛坊治郎、増山さやか

帯番組としては夏改編でスタートしたばかりですが、以前から週1の番組としてはあったそうですね。近年、首都圏の夕方生ワイドは「報道」物が多いんですが、そんな中でもこの番組は異質かも?
元々、よみうりテレビ(大阪)のアナウンサーでしたから、関西のいいところをたっぷり吸収されています。大阪でもラジオ番組をやっていますね。
鶴光師匠の場合は、東京の色に染まった関西トークという雰囲気ですが、辛坊さんは、関東の殻を突き破る雰囲気が楽しい。
基本、その日のニュースを取り上げて解説する…というコンセプトは有りつつ、そのネタをきっかけにしつつ、どんどん横道に逸れたり、裏返して…ほじくり返したり(笑)、リスナーさえ翻弄する自由さが楽しいです。そりゃ、アシスタントにもベテラン”アナウンス部長”を充てる訳です(笑)。
番組構成も、一応コーナー枠は仕切っていますが…自由度の高いラフさ。ちまちました番組が多い中、あっという間に2時間経つ生ワイドらしさが良いです。どうしても同時間で金曜に始まった有働さんと比較してしまいますが、TVで育った人のラジオという面では、まだまだ辛坊さんの方が上です。

■アフター6ジャンクション

TBSラジオ 月~金 午後6時~9時 宇多丸(ライムスター)

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ライムスター自体は、立石君が好きだったので影響される部分も有りますが…何よりも前番組「ウイークエンド・シャッフル」の映画評のインパクトですよね。何故ヒップホップをやりながら、あれだけ映画が見れるんだ(笑)という。その人が”帯”で、それも夕方~夜という、ライブを演る時間帯を担当する!?という。今夏、時間が空いたのでやっと聞けましたが、コレはすごい。ナイター撤退しても、この時間帯をカルチャーという切り口で成立させてしまいました。毎週金曜の映画評はもちろん面白いですが、思い切ったな~と思うのが7時台。毎日アーティストゲストやクラブDJさんを招き、スタジオライブや生MIX等、結構な時間を取って披露してもらう!後で触れるF横さんの8時台も同様ですが、東京キー局でもこの企画が通るんだなあ…と感心しました。ジングルで聞くマミーDの声も癖になります(笑)。

■PRIME TIME

FM横浜 月~木 午後7時~午後10時 DJ:栗原治久

栗原さんは…以前朝ワイド(モーニング・ステップス)の頃から時々聞いていました。なんというか…マーキーとヒロTのいい所をミックスした感じ(謎)。音楽に見事に乗るアメリカンスタイルでありつつ、素人さんと絡む時の自然さは”いい兄貴”。生ラジオの特質を見事に消化出来てる稀有なDJさんだと思います(多分、現場では厳しい人だと思うんですが)。
だから普段仕事で聞きにくい夜枠への移動は残念だったわけです。
で、久々に聞いたら朝時代と同じ雰囲気。逆にテンション上がってる?!
時間帯に合わせたテイストの調整も見事。また、朝は披露出来なかった生MIXを8時台では数十分延々やるという大胆さ。仲間のDJさんたちも巻き込んでレギュラーで出演しています。多分、普段クラブ通いしなかった人も影響受けるんじゃないですか。
あと、ラジオで聞いてるだけだと余り分からないと思いますが、スタジオブースを使わずサブ側で自分で卓を扱うワンマンDJスタイルでやってるんですよ。マイマイク持ち込んで。これぞワンマンDJ。お手本です。
あとパブ枠になると、おとなしくアナウンサー化するのも見事です(笑)。

■Funky Friday

NACK5 金曜 午前9時~午後6時 DJ: 小林克也

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ベストヒットUSAでお姿を拝見すると、すっかりお爺ちゃん(笑)の超ベテランDJですが、まだまだ現役!よく9時間もやれますよね。褒めてます!
コレも時間が空いたからこの夏やっと聞けるようになった番組です。
今、縦の長時間ワイドもすっかり減ってしまいましたから稀有な存在。
以前はヒロTの13時間(!)とか晤郎さんの9時間があったんですけどね。
何よりすごいのは、枠の緩さ。冒頭のランキングだけで2時間取ってます。
ボーっと1日聞いてて気付けば1日過ぎてる…という感じです。
緩く喋る時は、間も空いて”おぼつかない”部分も有ったりするものの、曲紹介やコーナーどなり等は若い時と変わらない張りのあるお声。
新しい曲、アーティストについても鋭く短いコメントで突いています。
リスナーさんとのやり取りも手慣れたもの。ミッキーの声は脱帽です。
11時台の THE LOVE TIMEは…放送作家さんが作ったショートストーリーを曲と構成する1時間枠。昔のクロスオーバーイレブンスタイルですが、こういう”聞かせる”ゾーンを守る姿勢も、ラジオ好きには嬉しいところです。
銀座スタジオを使用していますが、ブースを使わずサブ側にマイクを置いてるので、スタッフの声や電話受けのノイズ等も入りますが、コレも生の良さを出すいい戦略。今すっかり減った、生声にリバーブを掛けるのも、昔ながらの雰囲気で慣れると心地よいです。

■伊東四朗・吉田照美 親父・熱愛

文化放送 土曜 午後3時~午後5時 伊東四朗、吉田照美、水谷加奈

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平均年齢の高い番組(笑)では有りますが、昔からラジオを聞いていた人間には心地よい2時間でしょう。伊東さんは83歳とは思えない元気な喋りですし、照美さんは声だけ聴いてると深夜放送時代そのままのやんちゃぶり。で、この番組の肝になってるのが、自分と同じ歳、同じ星座の水谷アナ。おじいちゃん、お父さん世代の2人を上手く捌く娘のようです。硬さもほどほどにアホトークにも率先して乗るので雰囲気を壊さずトリオが成立しています。「親父大学」のコーナーは、今では珍しい(?)放送作家が書いた完全台本のお笑いコーナー。他のゾーンのフリートークとは異質の(時には棒読みの(笑))台詞で展開しますが、お決まりのネタも心地よい”悪くない”企画だと思います。レーティング時に毎回ある”オチ”を生電話でリスナーに聞くという企画も、昭和にラジオに戻ったような心地よい雰囲気ですね。

■高城れにの週末ももクロパンチ

文化放送 土曜 午後5時~5:15 高城れに(ももいろクローバーZ)

元々こっちを聞く為にチューニングを合わせて「親父熱愛」を聞くようになったんですけどね(笑)。ももクロは以前からニッポン放送やTOKYOFMで番組を持っていましたが、突然始まったこの番組は異質でした。
ユニット全員でなくレギュラーを高城さん1人にして、毎回メンバーの1人を補佐的に出演させるというスタイル、それも週15分1本という短さ!
若い人には不慣れなはずの”大喜利”を軸とした中身。アイドルの番組では無いです。ただ、持ち歌は必ず1コーラス掛けますし、大喜利のお題は4人に直接絡めた物なので、一般の人には理解出来ない…という意味で、ファン向けのアイドル番組ではあるんですが…。
何よりも、スタッフが思いっきり遊んで高城さんを”いじくる”事に徹していて、本人もそのネタに振り回される事を楽しんでいる事、録音、それも月一回まとめ録りしている事も隠さない…なんだかラジオ本来の楽しさを15分に凝縮した番組です。他の2番組では”まじめ”に放送作家が作ったラインの上を歩いている感じがするんですが、この番組だけは日頃のストレスを発散しに来てる(うどんを食いに来てる)…それを作ってるのではなく、嘘無く過ごしている事が感じられます。悪乗り、好きです。

■SHONAN by the sea 

FM横浜 日曜 午前6時~午前9:13 DJ:秀島史香

秀島さんは、新人当時、802の深夜番組を担当している頃、自分が朝ワイド担当だったので時々、顔を合わせてたんですけどね。多分覚えて無いでしょう。TVのナレーションもしたり、すっかり全国区のご活躍に。
そんな中でも、気持ち良いDJを聞かせてくれるのがこの番組。
作り手の丁寧さも伝わってきます。日曜の朝らしい心地よい選曲と”しつらえ”。湘南にコンセプトを絞った番組内容は見事です。
特に7時台の「ハートフル鎌倉」から「コーヒー&ミュージック」は、鎌倉を訪ねてみたくなるし、毎週、朝から珈琲を淹れたくなります(笑)。
堀内マスターのブラジルミュージックの選曲も秀逸です。
秀島さんって基本”低音”ボイスですが、フリートークになった時のナチュラル感が全く嫌みが無く、正にFM”生ワイド”向きだと思います。

■びーさんぼーいず

NACK5 日曜 午前8時~正午 ケイザブロー、斉藤リョーツ

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秀島さんとは対極(笑)。日曜の朝からおっさん2人で濃い濃い。
写真も濃いけど、聞いてても濃い。今も聞きながら執筆してるんですけどね(笑)。ショーナンが心地よい目覚めなら、こちらは、アクティブに過ごす為のハイオクガソリンですね。
よく観察すると分かる通り…7時台、8時台、9時台、10時台、11時台…と各時間帯に他DJによるパケ番組(録音番組)がフロートで並んでいます。本当なら日曜の朝から人件費、制作費を出して生ワイドをやるより録音番組を並べた方が放送局としては、営業的にも効率良いはずなんですね。だから日曜の朝、30分~1時間の録音番組が並ぶラジオ局が多いでしょ?そんな中、録音番組を並べず浮かせる形で長時間ワイドに仕立てた…というのが、この番組の正体。
何を言いたいか?というと、そのスタイルを逆手に取って面白く演出しているのが上手いと思います。選曲リクエストもリスナーメールのお題も毎回1つに絞って、生部分はそれだけ。(10時台に1つ五輪関連スポーツコーナーは有りますが)今朝の例だと、リクエストテーマは「アオハル」…青春括りです。メッセージテーマは「中2の夏休み」…当時の思い出や失敗等。
これを交互に賑やかに紹介しながら進めます。おじさん2人でよくこれだけリスナーを巻き込んで盛り上がれるもんです(笑)。不思議です。
(普通、メインがおじさんなら若い女の子をサブで充てるもんですけどね)
いや、おじさん2人だからこそ、このテンションで5時間突進できるのです。

■松岡茉優 マチネのまえに

TBSラジオ 日曜 正午~午後0:30  松岡茉優

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くどいおじさん2人の後、癒される30分です(笑)。

今年春、突然始まった訳ですが…同じラジオ屋仲間の1人が聞いて、気になったようでツイッターで呟いていたのがきっかけで聞いてみました。
今年春といえば…コロナのせいでラジオ業界もリモートブーム。
この番組も開始当初から、松岡さんの自宅で収録した音で構成していました。コレが、丁寧な収録と編集で、聞いてて心地よいんですね。
松岡さん自身のお喋りも、作るでも無し、力むでも無し、恐ろしくナチュラルでいて気配りがある(?)バランス良いトークを展開していました。
多分、タレント、俳優、芸人、アーティスト関係無く…ラジオに向いてる人と向いてない人っていうのが居ると思います。
さっきの高城れにさんや、この松岡さんは、向いてるんだと思います。
ラジオの世界を知らなくても、その本質がご自身とマッチするかどうか?
その第一歩で番組は決まると思います。
多分、手前の安住さんから流れて聞く人も少なくないでしょうが、お昼12時に合わせてチューニングしている人(ファンじゃなくても)多いと思いますよ。

■爆笑問題の日曜サンデー

TBSラジオ 日曜 午後1時~午後5時  爆笑問題、良原安美(外山恵理)

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基本、爆笑問題の漫才スタイル…嫌いなんです(笑)。
だから、この番組も、日曜午前のTVの方も殆どチェックしてませんでした。
この夏になって時間が出来て…その手前の松岡さんや松本穂香ちゃんのパケ番組を鼻の下伸ばしながら(笑)聞いてたついでに「オープニングだけでもチェックしてみるか」と聞いてみたら、意外や意外。面白かった訳です。
長寿番組なのに…。
さっきも述べた通り、タレントさんには「ラジオに向いてるか」「ラジオに向いてないか」がありますが、もう1つ「ラジオを使いこなすか」「ラジオに振り回されるか」も有ると思います。
ラジオの特性を理解して、担当した枠を存分に活かせるか?
放送作家の書いた台本を困惑しながら進めて、なんとかエンディングを迎えるか?
爆笑問題の2人は、TVでの姿は嫌いですが(まだいうか)、ラジオが好きで、ラジオに向いてて、ラジオを使いこなす事が出来る人たちなんだなあ…と思えました。スタジオ内でワチャワチャする場合も、リスナーと絡む場合も、原稿を見てアナウンスする場合も、常に”意識のベクトル”がラジオの前のリスナーへ向けられているんです。
日高晤郎さんが亡くなった時にコメントしていた…という話は聞いた事があって、何故だろう?って思っていたんですが、全国各地のラジオを聞いていて、交流もしていたんですね。根っからラジオが好きな人に悪い人は居ない(爆)。
漫才は嫌いですけどね(もうええわ)。

ということで…24/7、四六時中ラジオは面白い!

以上。

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