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「ラジオを止めるな」という名の本

コレです。
新潟日報事業社より出版されたばかりの本、今日、大阪の自宅に届きました。

▪️ラジオを止めるな ナビゲーター/遠藤麻理
(CD付き 1,980円税込)

著者とかじゃなく「ナビゲーター」。そう背表紙にも表記されています。新潟県民ならご存知の通り、遠藤麻理は新潟のラジオに出演しているフリーアナウンサー。昨年閉局した新潟県民エフエム放送(fmport )の「ナビゲーター」でした。これ迄もエッセイを2冊出版していて、新潟県では結構な有名人なのです。

その3冊目として彼女が選んだのが、残念ながら無くなったラジオ局の事。今回は、それについてツラツラ書くのではなく、PORT出演者は勿論、新潟のラジオで活躍する人たちへの「インタビュー」をメインに、FMPORT関係者の寄稿や、担当していた「モーニングゲート」関係者と共に作り上げたページなどで構成されています。謂わば編集長的立ち位置。そんな1冊を一つの番組に見立てて構成されました。

「モーニングゲート」(愛称モーゲー)は、月曜日〜金曜日、午前6:50〜午前10:00まで放送していた生ワイドでした。
ラジオというのは全国的に見ても、どの地方でも朝ワイドが看板番組です。PORTでも局を代表する(スポンサーも最も多く付いていた)看板番組で、毎朝届くメールの数も群を抜いて多かったです。リスナー参加イベントになれば応募も殺到、過去2冊のエッセイも増刷を繰り返すヒット本でした。正に人気者。
そんな人ですから、昨年6月末の閉局日、特番のメインナビゲーターは彼女が担当。ポートロスで嘆くリスナーも多かった訳です。

そういう意味では、今回の本は元ポートリスナー待望の本だったという訳です。既に県内書店では平積みの在庫も薄くなったり売り切れた所も出ているそうです。

しかし、彼女は単なるFMPORT回顧の中身にしませんでした。PORTは無くなっても新潟には県域民放2局、他にも多くのコミュニティFMが存在し、多くのリスナーを持っています。また、元FMPORTナビゲーターが移籍して出演するラジオ番組も有ります。なので、もうポートロスのように悲しませたくない想いが強く、またラジオというメディアがまだまだ元気でいて欲しいという願いから、トータルしてラジオって素敵だと思い返させてくれるコンセプトで編集しています。

思えば「モーニングゲート」でも多くの人をインタビューしていましたし、私が担当させてもらった「朝日山ライフステーション」(日曜午後6:00〜6:30)でも毎週多くの人たちにインタビューしていました。正にラジオ的アプローチをもって、ラジオの魅力を思い返させる事を狙った訳です。

大きめのB5サイズ、フルカラーで写真もふんだんに入れた、読みやすい、見やすい、楽しみやすい本になっています。
後半には、元モーゲースタッフ大集合のページも有り、ロスを癒す工夫もバッチリです。さらには、謎のCDを付録として付けた大出血サービス。きっと元リスナーは歓喜するでしょう。

自分も短い文章を寄稿させて貰いました。その中でも触れていますが、地方には珍しい独立局ならではの自由なカラーが特徴で、それを代表する番組がモーゲーだったと言えます。
元FMPORTリスナーの皆さんは、とても幸せな環境で朝のひと時を過ごせた事を、今一度噛み締めて頂き、ラジオをずっと好きで居て頂けたら幸いです。

そして、ちっぽけな地方局にも、こんなに元気に頑張っていたナビゲーター、スタッフが居たことを全国の皆さんにも知って頂けたら、全国のラジオマンの皆さんには、ご自身の仕事に誇りを持って頂けたら幸いです。

印税は遠藤に入りますが(笑)彼女に成り代わって、是非一冊お求め頂けますようお願い申し上げます。

ひとつ残念なのは、大人の事情もあるのでしょうがS氏が登場していない事ですね(苦笑)。

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