【人間関係改善】相手の話を上手に聞く方法「人間関係基礎講座5」
今回は【人間関係改善】相手の話を上手に聞く方法「人間関係基礎講座5」と題してお話します。
話を聞くのは、話すことより簡単に思うかも知れません。しかし、人は話を聞くより話そうとしている方が多いものです。人間関係が上手くいかないのは、ここにも問題があるといえます。では、人間関係改善のためにはどのようにしたら話を上手に聞けるのか?
一緒に考えてみましょう。
1.相手に対する心の準備
相手の話を上手に聞くためには、まず相手を理解しようとする心がまず必要です。前回までの話しの中でも言いましたが、人間関係は「心のキャッチボール」だと言いました。
この講座では、人間関係の具体的な技術もお話しますが、それはあくまで技術であって、心の側面は欠けています。人間関係は「心のキャッチボール」なので、まずは相手に対する「温かい心」を準備するところが出発点となるのです。
温かい心が準備できたならば、相手を理解するために、どんな状態なのか?どんな気持ちを抱えているのか?を聞いていきます。
世の中の離婚や少子高齢化の背景には、人間関係、家族の関係が希薄が関係していると私は考えています。
子供は、親は自分の話を全然聞いてくれないといい、学校でも先生は全然話しにならないといい、職場では上司が話しを聞いてくれないといいます。多くの人が不満や怒りの思いを持っています。
このように、世の中は、話しを聞かない人が増えていると言えるのではないでしょうか?
現実はどうでしょうか?
私たちの日常生活でどれだけ、人の話を聞いているでしょうか?案外、聞いていないことの方が多いのてはないでしょうか。
人間関係を良くするには、話し方よりも聞くことの方がより大切になることでしょう。
2.人間関係改善の三つのきき方
ところで、「話しを聞く」ですが、聞くには3種類の聞くがあるのをご存知でしょうか?
分かりますか?
それは、「聞く」「聴く」「訊く」
この「三つのきく」があるのです。
(1)聞く
最初の「聞く」はラジオなど聞き流すこと、聞こえてくるものも「聞く」となります。意識を相手に向けていなくても聞くことができるのです。
家族の間でも会話しているのですが、相手に意識を向けずに聞いていることがあるのです。例えば、子供が心の中に問題を抱えていても、親は子供に意識を向けていないと子供の表情、態度がおかしくても読み取ることができません。
子供に意識を向けていないので、言葉だけのやり取りになっているのです。
夫婦も、奥さんはご主人に不満が蓄積しているけれども、まだ爆発していないだけで会話をしていることがあります。奥さんに意識を向けていないと不満を抱えていることも気づくことができません。
あなたの意識は、今どこにあるでしょうか?
会社の仕事でしょうか。趣味のゴルフのスイングでしょうか。自分の肌の調子が良くないことでしょうか。ゲームの攻略方法でしょうか。
私たちは、人間関係以前に、自分の意識がどこにあるのかをチェックする必要があります。これが、聞くことの重要なポイントと言えるでしょう。
マザー・テレサの有名な言葉に、こんな言葉があります。
普通、愛の反対は「憎しみや恨み」であると考えがちですが、愛の反対は、「無関心」なのです。
子供が稀に、万引きすることがあるのですが、それは親の関心を引き寄せたくてすることがあるのです。
このように、私たちの日常生活は忙しくて、仕事や家事に追われがちです。今日の仕事の段取り、接待の段取り、お母さんは今日のショッピングに出掛ける洋服はどれにしようか、今日の献立は何にしようか?
いろいろ意識を奪われがちですが、家族は、今日はどんなスケジュールで、何をやっていて、何を注意して行動しているのか、もう少し意識、関心を寄せてみる必要があります。
(2)聴く
二つ目が「聴く」という言葉です。
この聴くは、相手に関心を寄せて、耳を傾けて熱心に聴くということです。
特に相手の心を見て聴いてみましょう。相手が今どんな心の状態かを見ながら聴くということです。
本来、相手の心を見ながら会話をし、聴くことが出来れば、このような講座で人間関係の話しを聞かなくても、どのように声をかければいいのか、どのように聴けばいいのかは、自ずと分かるものなのです。
注意したいのは、相手の心を見ないで、自分の先入観、自分の思いを持ちながら、聴いてしまうと、話している途中で、忠告をしたり批判したくなるのです。
そうではなく、無条件に相手のありのままを、受け容れて肯定的に聴く姿勢が大切です。
「丁寧な言葉、寛容な態度」は相手からの信頼を得ることができます。相手は、自分は信頼されていると感じれば、話したくなり、自尊心を持つことができるのです。
さて「丁寧な言葉や態度」ですが、親や上司に対する姿勢と子供や部下に対する姿勢とでは、どちらが大事でしょうか?
目上の人に丁寧な言葉や態度で接していても、いざ部下や目下の人には、横柄な態度を取る人がいます。その人がどんな人なのかは、部下や目下の人に対して、どんな姿勢なのかを見れば、その人の本質を知ることができるのです。
私たちは、相手が目上の人であろうが、目下の人であろうが、変わらない姿勢で、丁寧な言葉や態度を守っていきましょう。そうすることが自分を高めることになります。
子供や目下の人には、忠告、批判、すぐアドバイスをしたくなりますが、そうではなく、相手の立場を理解しながら、受け容れて肯定的に話しを聴いてみましょう。
(3)訊く
三番目の「訊く」ですが、この訊くは、相手に質問しながら訊いていくことを指します。相手が考えていること、感じるいることは、こんなことではないかと思いを巡らせながら、訊いていきます。
具体的には、「〜とは、どういうことですか?」「〜のあとは、どうしたんですか?」となり、訊いて欲しいことを訊かれると、相手はどんどん話すようになります。
しかし、相手の意向ではなく、自分の関心だけで訊いてしまうと、「尋問」になってしまうので注意しましょう。
3.具体的な聴き方
(1)うなづき、相づち、質問は相手へのメッセージとなる
笑顔でうなづきや相づちすることによって、私はあなたの話しを聴いているよと、相手へのメッセージになります。
また質問は、訊くになります。あくまで相手が感じる問題に心を合わせて適切な質問をしてみましょう。
(2)オウム返し
オウム返しという聴き方があります。
「私は、今、こんな問題を抱えて困っているんです」と言えば、「そうなんですか、今、こんな問題を抱えて困っているんですね〜」と繰り返すことによって、この人は聴いてくれているという安心感が伝わります。
(3)言い換える
相手が話した内容を「いわゆるこういうことですね」とまとめて伝えることで、相手も気持ちが整理されていきます。
適切にまとめて言い換えると、しっかりと聴いてくれているというメッセージになります。
4.まとめ
今回はここまでとします。ありがとうございました。
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