見出し画像

札幌市民になりました。

正確には、もどりました。大学進学きっかけに離れて以来。もう全然知らないまちになってしまっているけれど。

13年暮らした函館。
離れるのは、もっとずっと先だろうと自分でも思っていた。
どうするの、定住するの?なぜ札幌に帰らないの?函館に家を買っちゃえば?…

いろんなことを言われるたびに、すべてに反発を感じてもやもやしていた。
そんなにかんたんに自分の未来を決めてしまいたくない。

最大のきっかけになったのは、ある日昼職と呼んでいた北大水産学部で、雇っていただいている先生から大事な話を聞かせていただいたこと。
「来年の春で北大を辞めて、研究所にもどります」
南極越冬隊OBである先生は、東京でずっと南極研究をしていらした。15年ほど前に北大にきて、それからは南極だけじゃなく北極域も、そして大学にいる以上授業や委員や会議…
きっと、たくさんのものを背負っていたのだと思う。
「東京での15年、函館に来ての15年。
そしてこの先の15年を考えました」
先生のことばに、はっとした。
胸をうたれた。
未来を考えて、こう生きたいと願うのは、なにも若いひとの特権ではない。
15年を語る先生は、とてもかっこいいと思った。心から尊敬してきた先生。
わたしにとって、理想の上司だった。

わたしも、自分の「この先」を考えよう。
どう生きていきたいか。

どこにいても、自分のすきな世界を守って自分らしく生活できる自信は、ある程度ついていたけれど。
もっと刺激を受けたいと思った。
自分のすきなものに、溺れたいと思った。

それで、札幌に戻ることを決めた。

「札幌 編集」でネット検索、出てきた募集に即応募して、いまにつながる。

「どうしてこの仕事に応募したのですか?ライターをやってきたなら、自分が書きたいのでは?」
面接で問われて、すこし考えた。
書くことはどんな形でもできる。
どうしてだったのだろう。
「ことばの世界の片隅には、いたいと思います」

ことばの世界の片隅には、いたい。

まだ実際に札幌へ戻って、2週間。
何かをつかむまでは進めていない。
とにかく、走る。はしる。
自分を信じて、やるしかないと思っている。

画像1

#日記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?