50年

とか生きてきた中、ぼくが初めて体験したライブ/コンサートは1985年、大阪球場での尾崎豊さんの“トロピック・オブ・グラデュエーション” ツアーによる公演でした。

少し前に雑誌“Pen” を買ってみたのですが、なにか再び触発されるものがあったのか、10代の頃、Sex PIstols“Never Mind The Bollocks” 、The Who“My Generation” 、T-Rex“Slider” 、YMO“浮気なぼくら”、佐野元春“No Damage”、大滝詠一“A Long Vacation”、(それから富野喜幸によるアニメーションの幾つかのサントラ..などと並びほんとによく聴きあさっていたこのアルバムを購入してみました。“米軍キャンプ” は前述したライブで記憶にとても刺さっている曲です。

当時はまだCDすら無い時代だったし、OZAKIのアルバムは確かミュージックテープを所有していたと思います。(何故ヴァイナル盤で購入しなかったのかはいまいち記憶が定かでないですが、きっといちばん最寄り駅で取り扱いの多かった池田のレコ屋には在庫が無かったからだと思う..。

リマスターされクリアになったこの音源を30うん年ぶり(!..に聴いてみて、80年代的な思いのほかポップなアレンジが施されているなとは感じましたが、よみがえってくる叙情はほぼ同じでした。ですが、過剰にドラマティックともいえる歌唱法は、ぼくが幼い頃から親しんだ宝塚歌劇を想起させもしました。時折音程が外れているのは当時の強行なスケジュールによるものかとも思いましたが、よりい生々しい感慨を際立たせています。

掲載されていた当時のプロデューサー須藤晃氏にNYから宛てた手紙が尾崎豊さん自身の地の人となりをよくあらわしているかのように思われ、胸を打たれました。同じく須藤晃氏ご本人によるOZAKIに関する散文も当時いちばん身近にいた方によるものとして、こちらも切実さをもって受けとるべきだと感じる内容のものでした。


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