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コロナがもたらしたもの

10月1日 山口県周南市文化会館で行ったコンサート、大反響のうちに幕を閉じました。みなさんコロナで自粛してたけど、生演奏を聞く機会を心待ちにしていたのだと心から思いました。

もう演奏にもトークにもとってもいい反応をして盛り上がるあの一体感はLIVEでしか味わえない感触です!

青森と山口、本州の端と端なのもありなかなかご縁がなかったのですが、今回初めて山口県で笛を吹かせて頂きました。 ほんとありがたい。

共演はお二人。ここぞいう時には必ずご一緒するギタリスト智詠さん。もう15年のお付き合いになっちゃったなぁ。そして光市を中心に活動する篠笛奏者、松村寧さん。2019年に初めてお会いし、ご自身の更なるレベルアップのため、僕の推奨する「吹かない奏法」に取り組まれて来た方です。

その後丁度コロナが流行り、オンラインレッスンを受け始め、レッスン受け始めて3年目。吹き方そのものを改造するため最初は戸惑いもあったかと思いますが、本人の努力の甲斐あって大きく音色が変わりました。

そして迎えた本番。大変身した姿を見てほんと嬉しくなりました。僕にとってはご褒美のような時間でした。

その音色を聞いて彼女が笛を吹き始めた頃から知っている笛師さんからも彼女の成長に対し僕へ最大級の賛辞を頂き、なんかジーンと来てしまった。

お客様からの反響も良く、笛の見方が変わったとか、日本の笛とギターって合わないと思ってたから演奏聞いてびっくりしたとか。

そして山口にこんな素敵な演奏をする篠笛奏者「松村寧」さんがいる事を来場者は知ることとなりました。

これからは演奏機会も増えると思うし、そうなればもっともっと良くなって行くからこれからが楽しみです。

ーコロナがもたらしたものー

僕が全日本横笛コンクールを開催しようと思ったのは笛普及のためには、全国各地に地元の人が「うちの街には〇〇って言う笛吹きがいる」って地域の人が応援する奏者を増やしていく事が必要だと思ったから。そのために誰もがわかりやすい応援する理由を作りたい。それがコンクールで上位に入るという事実が良いのでは?

と考えたから。

そしてコロナ禍になり、僕も含めた多くの笛奏者がオンラインレッスンを始め、受講生の皆さんがどんどん上達し、そして今地域で笛の魅力を発信できる人、それによって笛地域コミュニティができて来ている人が増えました。

寧さんはその代表例のような方。

篠笛教室のメンバーは、とても仲良く楽しそうに、そして寧先生への敬意を忘れず、スタッフとして朝からコンサート協力してくれるし、でも神様扱いしていないし、(だから初対面の僕にも馴れ馴れしい(笑)※それはそれで嬉しい)

聴きに来て下さった方は寧さんの笛世界にゆっくり気持ち良く浸かって行くのが見えたからこれからまた応援してくれる地元の人が増えるだろうし、そんな環境を想像するだけで私もワクワクします。

もう少しで1人立ち出来そうなメンバーが今僕の教室には他に5〜6人います。そのほとんどが40代以上。人間的にも成熟して来ているから(僕より精神年齢ずっと上(笑))自分の周りの笛コミュニティを穏やかに作れる。

電波塔となる奏者が全国至る場所に立つとそれをキャッチするアンテナを持った方がその周辺にできる。

コロナがもたらしたもの。

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笛業界にしてみると、笛コミュニティの土台を全国に作ったのは今後大きいことだと思う。

 祭り囃子をカセットテープで流して行うと衰退する。生の囃子演奏ができない理由は、笛を吹ける人がいなくなるのが原因。笛が消えると祭りが消える。

だから全国に笛コミュニティを作り、祭りが存続できるためにキーとなる、横笛吹きが増えてくれたら日本の文化がつづいていく。

それは楽しく笛を吹くだけで充分。みんなで笛吹こう。

奏者としても頑張るけど、多くの人が輝ける環境をできる範囲ですがバックアップしていきたい。




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