「ちゃんと病院に行きなよ」と言われるけれど。

僕は虚弱だ。10日のうち7日はおなかが痛いし、すぐに熱を出すし、慢性的な疲れもある。

かと言って、健康診断をしても「痩せすぎだ」という以外に何かの結果が出たことはないし、大きな病気を持っている、ということもなく、単純に「心身ともに弱い」ということらしい。

「体調不良で仕事を休みます」と言うと、「ちゃんと病院に行きなよ」とよく言われるのだけど、僕のような万年不定愁訴な人間には、なかなか具合が悪い=即病院、とはならない。

僕だって、体温が39℃を超えたり、一日中吐き続けたり、そういうわかりやすい症状のときは病院に行くけど、「おなかが痛くなったり収まったりを繰り返す」「体温が37℃くらいが続く」「1時間くらいめっちゃ頭が痛くなってすっと消える」とかでは病院に行きづらい。

病院に行ったとしても診断されるのは結局「過敏性腸症候群」とか「心因性発熱」とかで、要はストレスで元から弱い体が音を上げている、ということ。

心因性だと病院に行っても治りが早くなることもないし、むしろ疲れて悪化するんだよね。だから「ちゃんと病院行きなよ」と言われるのがむしろストレス。悪気がないのはわかっているんだけど。きっとそう言う人はめったに具合悪くならない健康な人なんだろうな。

慢性的な症状ばかりだと、もはや「病気」と「治る」の境界線がはっきりとしない。そもそも元気いっぱいなことがあまりないので、「病気じゃない」感覚がよくわからない。

いつもなんとなく具合悪くて、具合の悪さが、働けるレベルを超えたと感じると休むんだけどその境界線は自分でも曖昧で、重要な仕事があるときは境界を多少越えても働くし、比較的元気なときでも休もう、と思うこともある。「どうしようもなくなったときだけ休む」健康な人とは、そのあたりの感覚が違うらしい。

休むかどうか、はっきりとした基準がなくて自分で決めていると、それはそれで自己嫌悪のようなものでつらいんだよね。自分が気にしなければすむことなんだけど。まだ僕には、普通の人のようになりたいという呪縛があるらしい。

不定愁訴な37℃の体温で、思わず書き留めてしまった心のつぶやき。

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