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アニメ『平家物語』にハマりそう。

アニメ版『平家物語』第三話まで観たけど、とてもいい。

すっかりハマってしまった。

原作に登場しないオリジナルキャラが主人公で、確かに「二次創作」的な作品ではあるのだけど、なるべく原作のニュアンスを忠実に描き出そうとしている印象がある。

『平家物語』をすべて読破した人はそうそういないだろう。有名な、かっこいいシーンだけを抜き出そうとすればどうしても「正義の源氏が、悪逆非道の平家を討伐した」という、勧善懲悪の軍記物になってしまいがちだ。

でも『平家物語』が「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~」ではじまることからもわかるように、おそらく原作の伝えたいことは単純な勧善懲悪ではない。

むしろ、「運命に飲み込まれ、滅び行く者の悲哀」のような部分が『平家物語』の核と言ってもいいはずだ。

アニメ版『平家物語』の冒頭部分の実質的な主人公は、平清盛の嫡男、平重盛だ。

最後に勝利をおさめる源氏のヒーローでもなく、驕り高ぶる平家の象徴たる清盛でもなく、滅びがはじまったころの平家のリーダーにならざるを得なかった、平重盛。

史実や原作にどれほど忠実かはさておいて、アニメで描かれる平重盛のキャラクターに、僕は惹かれずにいられない。

栄華を極める平家の嫡男として生まれながらも、浮かれたり驕ったりすることができず、かといって生真面目な性格によって、立場を投げ出すこともできない、不器用な重盛。

気弱とも言える彼が、神にも等しい存在であった清盛に直訴するシーンは、感動ものだった。

続きが楽しみだなぁ。

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