脱アフィリエイトの一つの形

ごれむす(@goremusn)です。区切りができたのでnoteを書きました。

この記事の結論は4点。
①SEOアフィリエイトきつすぎ
②SEOアフィリエイトの新規作業はほぼ停止した
③新規事業にシフトして脱アフィリエイトが見えてきた
④実際にやってきたこと、不動産投資の始め方(有料コンテンツ)

③で語るが1年ほど前から不動産賃貸業に参入していた。アフィリエイターが次のステージとして不動産を選ぶというのは目新しさはたぶんない。ただ、Googleによるアプデでアフィリエイトが逆風にさらされるこのタイミングにおいて、1年足らずで脱アフィリエイトが見えてきたことは意義があると思っている。

④はここ1年間で実際にやってきた実例と写真つきで解説しているので有料とした。不動産投資で脱アフィリエイトを目指さないなら特に読む必要はない。無料の③までで、なぜ不動産投資を選んだのか?どんなことをやっていたのか?というのは十分わかるようにしてある。

④の有料コンテンツはいちアフィリエイターが不動産投資に参入した1年目にやったことがつらつら書いてあるだけだ。なので、すでに不動産投資をスタートしている人には目新しいノウハウはほぼない。ただ、畑違いであるアフィリエイターの僕が実際に進めてきたやり方なので再現性は高いと思う。

最近のSEOに対する個人的な所感

正直かなりきつくなった。僕はアフィリエイターになって4年ほどなのでそれほど昔から業界を知っているわけじゃないが、この4年だけでも急激に難易度が上がったように感じる。

一言で言うと賽の河原感がひどい。上げても上げても落とされる。日に日にそのスピードは早まっていて、載せ替えて上がるサイクルや新規サイトを作って上がるサイクルよりGoogleのアルゴによって落とされるサイクルが上回っている。

ある日ふと思った。あれ?ユーザーのことを考える暇なくない?Googleのことばっかり考えてる。

過去が良かったとか言い出すとダメなんだけど、SXO(検索体験最適化)全盛期のときが一番ユーザーのことを考えられていたと思う。ヒートマップまで導入して、本当に1文字単位まで神経を研ぎ澄ませてユーザーのことを考えてた時期があった。

「滞在時間は長いほうがいいに決まってる!」
「いや検索意図はすぐ満たせたほうがいいから短いほうがいいはずだ!」

「サイト遷移させて回遊させたほうがいい!」
「いや回遊させずに1ページで完結したほうがユーザーのためだ!」

なんて答えの出ない議論もよくあった。どちらが正しいかわからないけど、どちらの意見もユーザーのことを本気で考えての発言だと思う。

それがいつしかユーザーのことを考える時間が激減していた。Googleのことばかり考えている。順位を上げてナンボの世界だからそれ自体はおかしいことじゃない。むしろ小手先SEOが大好きなほうだからGoogleのことをいろいろ考えるのは別にいい。ただ、さすがに24時間Googleのことばかり考えていた自分に嫌気がさしたのは正直なところだ。

Googleの目指したい姿は理解できるが、さすがにコンテンツを無料と勘違いしてないか?と思う。リサーチ、ライティング、デザイン、プログラミング、ドメイン、サーバーなどすべて無料じゃない。

メディアをバカにしすぎてないか?と思う。ボランティアや使命感だけで良いコンテンツを作り続けるほど意識が高い人は稀だと思う。

Content is King?コンテンツなんて見てないと思う。必死に作ってもドメインで上がらないコンテンツ、テキトーでもドメインで上がるコンテンツ。競争原理が働いてないからこのままだといいコンテンツの作り手はいなくなると思うけどどうなんだろう。

アフィリエイトの展望

(あくまでもうちのアフィリエイトの展望。冒頭に話した通り、たかだか4年の経験でアフィリエイト業界全体を語るつもりはない。オワコンだと言う気はないし、実際まだまだアフィリエイトの売上に支えてもらっている)

「Googleは使いにくくなった」「欲しい情報が取れなくなった」

これはほんとにそう思う。でも残念ながら「いずれ戻る」とは思わない。

「こんな検索結果おもしろくない!」「役に立たない!」

たしかにそう思う。先日もこんなことがあった。

本当にGoogleは役に立たなくなった。しかし、今のGoogleが好むのは「Googleが責任をとらなくてもいい情報」ではないかと思っている。

正しい情報をアルゴリズムで判断するのは無理。それなら大手サイトを上げておけば、間違った情報だとしても大手企業が責任を取るからGoogleが責任をとらなくていい。推測だがGoogleとしてはこれを選んだんじゃないかと思う。

「役に立たないならGoogle離れが起きるはず!そうすればGoogleも規制を緩めるはず!」

本当にそうなのかな。命や健康に関わるものは正しいかどうかをアルゴリズムで判断するのは無理だ。それならその情報に責任が持てるメディアを上位表示したのはいい判断な気もする。

いずれにしてもSEOで上げても上げてもそれ以上のスピードで落ちるし、今後、緩和される見通しもない中で、アフィリエイトを続けるのはかなり危険と判断した。さらにコロナによる広告主の予算縮小など、想像以上にアフィリエイトを取り巻く環境は厳しいと見ている。

明日には収益が0になるかもしれない

本気でそう思って日々過ごしている。

結論、SEOアフィリエイトの新規作業はほぼやめる

稼げなくなったわけではない。今でもアフィリエイトの売上比率は高い。しかし今はこれだ。

順位が下がるスピード > 順位が上がるスピード

時間が経てば経つほどにジリ貧になる。身動きがとれなくなる。0になってからでは遅い。動くなら収益が出ているうちじゃないと。

すべての作業をやめてでも新規事業に注力しなければ生き残れない

本気でそう感じたのは2019年9月13日だ。この時なぜかうちのメインキーワードが軒並み順位を下げて収益が半減していた。

実はその2週間前である8月には過去最高益に近い収益が出た。今冷静に考えれば過去最高益が半分になったところで、焦る必要はない。事実、いま改めて見ていると、結果的には9月20日ごろに順位を戻しているし、収益も悪い数字でもなかった。しかし、なぜか当時は夜も眠れないほどの焦燥感を感じていたのを覚えている。

変動をたびたび味わってきた人はわかってもらえると思うが、上り調子の30万円と下がり調子の30万円の精神状態は雲泥の差だ。上り調子の30万円は100万円を達成したかのごとくアドレナリンが出てる。でも下がり調子の30万円は明日にでも0円になるんじゃないかという恐怖を味わう。こうなると一切手が動かなくなる。

虫の知らせなのかわからないが、9月13日の変動の2日前にこんなツイートをしていて新規事業に一気にシフトするようにしていた。

脱アフィリエイトについては7桁達成したころから漠然と考えていた。稼げると言っても10年後、50歳になってまでアフィリエイトを本業にしている自分が想像できなかったし、日々変化するSEOについていけるとも思えないし、組織化して若手を育てる気もなかったからだ。ただどうしても目先の収益を気にして中々シフトできずにいたので、いい機会だった。

SEOアフィリエイトがキツイと感じている人は1日でも早く別事業へのシフトを検討するべきと思っている。収益が激減して赤信号になったときの精神状態は想像を絶する。腰を据えて新規事業を考えられる精神状態には絶対にない。

売上10万も100万も1000万もたった一夜で平等に0になる可能性を秘めているのがアフィリエイト。毎年3月、5月、8月、12月にコロナが来続けるイメージだ。ただアフィリエイトを選んだのは自分だからなんとかしないといけない。

断っておくがSEOにこだわることは悪いことじゃない。むしろこの逆風の中で信念を曲げずに立ち向かう姿は尊敬に値する。もっと言えば再就職も悪いことじゃないと思っている。生き残ることが大事だと思う。

新規事業で脱アフィリエイト

新規事業をやっていることはツイートしていたので知っている人もいると思うが、「新規事業って何やってたの?」ということ。

実は今、不動産賃貸業をやっている。築30年、40年の古い戸建てをリフォームして賃貸に出すというものだ。そしてこの事業で脱アフィリエイトが見えてきた。約1年間、腰を据えて進めた結果、今の生活水準を維持できるぐらいの家賃を得ており、アフィリエイト収益が明日0になっても問題ないレベルにある。融資も受けられたので、今後はより安全な資産に組み替えていけばセミリタイヤ生活に突入できると考えている。

なんでまた不動産なの?

そう思う人もいるはずだ。それについて説明しておく。

きっかけは2019年8月。つまり先ほどのアプデ被弾の少し前にLINEアプリにオープンチャットという新機能がついた。誰でも入れるグループチャットみたいなものだ。新機能とあってTwitter界隈でもいろんな分野の有力者がオープンチャットを立ち上げてくれた。僕は新規事業の情報を収集したかったのでいろんな方のオープンチャットに参加した。その中に不動産関連のオープンチャットもあった。

きっかけはその不動産関連のオープンチャットでうっちーさん(ぼくがアフィリエイト始めた頃にはすでに別事業で活躍されていたので詳しくないがトップアフィリエイターさん)が放った一言。

僕的には築古がおもしろいと思ってるんですよね
※うろ覚えだがたしかこんな感じ

そうなの?そうなのか?おもしろいのか?

今思えばなぜここまで影響を受けたかわからない。たった一言。楽に稼げると書いてない。でも当時の僕的になんか引っかるものがあったんだろう。「これで行こう!」そう思った。

こんなときの僕は本当にピュアだと思う。アフィリエイト始めたときと同じ。「これだ!」って思ったことに対して疑うことを知らない。信じ切る。だからこそ盲目的な凄まじいパワーが出る

とにかくそこから築古の不動産について調べまくった。実は築古どころか不動産については完全に素人。むしろ昔から「借金は悪、不動産は怖い、人生を破滅させる」と言われて育ってきたから一切近づこうとしなかった。本当に金融リテラシーとしては一般教養以下の知識しかなかったと思う。

その圧倒的な知識不足を埋めるために1ヶ月半のツイ禁もした。今、本気でやらなきゃ生き残れない、家族を守れないと感じていたからだ。何度も言うが当時はめちゃくちゃ焦っていた

この期間、本を読んだ。ネットで調べた。不動産投資家をフォローした。セミナーに行った。人に会いに行った。現在大家をされている元アフィリエイターさんの過去ツイを数年間さかのぼって読んだ。

その結果、築古不動産、特に僕がやっている築古戸建ての賃貸はアフィリエイターとかなり相性がいいということがわかってきた。

築古戸建ての賃貸はなぜアフィリエイターと相性がいいか?

築古戸建ては一般的に古くてボロボロ。それをリフォームして賃貸に出すという事業を行っている。実際に見てもらったほうが早い。

↓こんな物件を

画像1

↓こんな感じにリフォームして賃貸に出している。

画像2

なぜアフィリエイターと相性がいいのかと言うその前に築古戸建てのメリット・デメリットを整理しておく。

■築古戸建てのメリット
①投資効率がいい(リターンがいい)

②少額でできる(概ね100万円~300万円)
③安いという意味でリスクが少ない
④専門知識が比較的少ない
⑤入居が決まりやすく、退去が出にくい
⑥手間がかからない

■築古戸建てのデメリット
⑦融資が使えない・受けづらい
⑧買い付けはスピード勝負

⑨節税になりにくい
⑩旧耐震基準が多い
⑪設備メンテナンスが必要

こんな感じ。ここで注目してほしいのが太字にしたメリット①②、デメリット⑦⑧。築古の戸建てはだいたい100万円~300万円とかなり安い。先日も2軒セットで200万円で買った。慣れてきた最近では50万円でも買い付けが通ったこともある。家一軒が中古車より安いというのは当時は驚いた。

そしてアフィリエイトの利益率は非常に高い。社員は不要だし、設備もいらないから大型の投資先がない。せいぜい外注を増やしたり、中古ドメインを買うぐらいしかない。アフィリエイターは現金を持て余しているはずだ。

そう。アフィリエイターはこの持て余している資金を使って築古戸建てを買うことができる。他の投資家が資金がたまるまで数年待つところを、アフィリエイターならすぐに資金が貯まるはずだ。不動産を買うための手持ち資金がたまりやすいというのは大きなアドバンテージだ。

次に不動産投資では融資ではなく現金買いが好まれる。細かい話は割愛するが融資はトラブルのもとになったり、売り主の機会損失につながるから売り主が嫌がる。融資を受ける人に200万円で売るより、現金で買う人に100万円で売るほうがいい、と思う売り主も多い。その点、アフィリエイターは現金を持っているので融資は不要だ。本来、融資が使えないのはデメリットのはずだが、これもアフィリエイターにとっては大きなアドバンテージとなる。

同様にスピードも重視される。築古戸建ては投資効率も良く価格が安いという意味ではリスクも少ないので人気だ。そのため、いい物件が世に出たその日に売れる。週末にしか動けないのでは話にならない。スピード勝負だ。その点、フットワーク軽く、平日の日中でも自由に動けるアフィリエイターは大きなアドバンテージだ。ここでもデメリットがアフィリエイターにとってはアドバンテージになっている。

アフィリエイトで稼いだ余剰資金を不動産に投資すれば、安定した家賃収入を得られる。アフィリエイトの最大のデメリットである不安定な収入を家賃収入で補完できる。一方で不動産投資は多額の資金がないとできないが、アフィリエイトの資金力があれば問題ない。まさに相互に補完しあえる非常に相性がいい事業だというのがわかってもらえると思う。

他のメリットについても補足しておく。

■投資効率がいい
築古戸建ては投資効率がいい。投資額に対して年間どれだけリターンがあるか?を不動産投資の世界では利回りと言う。例えば、100万円を投資して年間10万円が手に入るなら利回り10%、年間30万円なら30%だ。築年数や構造、エリアによってこの適正な利回りは変わるが、一般的に不動産投資は12%が目安だ。つまり100万円投資すれば年間12万円。8年ちょっとで投資額を回収できるという計算だ。利回りは稼げるかどうかの重要な指標で今後もたびたび使うので覚えておいてほしい。

仮に500万円の手持ち資金があれば、

手持ち資金500万円 ✕ 利回り12% = 年間60万円

となる。もちろん実際には諸経費がかかるのでそのまま利益というわけにはいかないが、規模感のイメージは掴んでもらえると思う。手先が器用な大家さんはDIYでリフォーム費用を抑えて利回り20%、30%を出す人もいる。その場合はもっと手持ち資金は少なくていいが、その分リフォームに時間がかかり空室期間が延びてしまうのでここはケースバイケースだ。

変動に怯え明日に収入が0円になるかもしれない月収100万円のアフィリエイトと、安定の家賃収入30万円。人によって感じる価値は違うと思うが、僕にはかなり魅力的に見えた。

■資金面のリスクが低く、専門知識が比較的少なくてよい
新築戸建てやマンションとかだと数千万円~数億円の資金が必要となる。しかし法的な見落としをしたり、エリア選びを失敗して空室が埋まらなかったりすると一発で人生退場だ。これが不動産が怖いとされる理由だ。

しかし中古のボロ戸建ては100万円~300万円とかなり安い。つまり、万が一、失敗したとしてもMAX300万円。300万円なら最悪の場合でも人生やり直しもできる額だ。融資を受けず自己資金でやれば破産もない。なんなら最初からテストマーケティングと割り切ってもいい。小さく始めるのは中小企業や小規模事業者のビジネスの鉄則だ。

また賃貸にこだわることでさらにリスクは減る。不動産の売買価格は市況に左右されるが、家賃はほとんど変わらない。バブルやリーマンショックで資産価値が半分になることはあるが、50,000円の家賃が突然25,000円になることはない。家賃が変わるタイミングというのは、退去があって新しい入居者を募集するときぐらいだ。それでもせいぜい48,000円といったところだろう。このように家賃の下げ幅は限定的でそれを見誤ることは少ない。

また、ここは将来人気のエリアになりそうか?都市開発が進んで資産価値が上がりそうか?と言った先読みや法律知識も賃貸なら大部分が不要になってくる。それよりトイレは水洗かどうか、追い焚きがあるのかどうかのほうが重要なのでわかりやすい。

■入居が決まりやすく、退去が出にくい
賃貸をしていて怖いのが空室リスクだ。どれだけリターンがいいと言っても空室のままだと収益0だ。

しかし戸建てというだけで強力すぎる差別ポイントがある。まずマンションに比べ、戸建ての供給はかなり少ない。例えば金沢市ではアパマンは3,802件、戸建ては145件(20201/21時点でホームズ調べ)とたった3.7%。国土交通省の住宅着工統計においてもアパマンに比べて戸建ては約2%ほどしかない。

供給不足の一方で、ファミリー層を中心に需要は非常に高い。実際、国土交通省の土地白書によれば、64.9%が望ましい住まいに「一戸建て」を挙げている。ペットが飼いやすい、騒音トラブルがない、同じ家賃ならアパマンより間取りが広いというメリットがあるからだ。

例えばペットについて調べると、同じく金沢市では全物件3,947件に対し、ペット相談可だけだと271件となり15分の1。ペットを飼っている方からすれば選択肢がない状態だ。このように戸建ては条件がいいので入居が決まりやすく初心者にうってつけだ。

また戸建て選ぶ層というのはファミリー層が多くじっくり腰を据えて住んでもらえるので退去が少ない。子どもいればなるべく転校させたくないのが親だろう。退去が少なければ家賃が途切れることもないし、原状回復費用や再募集用の費用もいらないからお金もかからない。戸建ての投資効率がいい理由の1つだ。

順調に進んだのか?

ぜんぜん順調じゃなかった。本、ネット、Twitter、セミナーで知識は増えていくけど何から始めたらいいか途方に暮れた。

・物件はどうやって探す?
・これはお宝物件なのか?
・このエリアで入居者つくの?
・本当に買っていいのか?
・こんなボロ屋をリフォームできるの?
・リフォームはどこに頼む?
・適正価格なのか?
・リフォームに漏れはないか?
・家賃設定はどうする?
・入居者募集はどうする?
・火災保険は?
・入居後はどうする?
・クレームあったらどうしよう

もうわからないことだらけだ。しかも人脈もないので本当に一からやらないといけない。

僕はアフィリエイトでは「100記事書け!」派だ。闇雲にクソ記事書いても仕方ないという意見には賛成なんだけど、数をこなさなきゃ見えてこないものがあると思う。バットの素振り1000回や1000本ノックをしたこともないのに、野球の試合で活躍できない。不動産でも同じことをした。

とにかく物件と不動産屋を回った。ネットでいい物件が出ていればすぐに電話して「今から内覧させてください!」と言った。名刺交換して他にもいい物件を紹介してくれと猛アピール。希望エリアを練り歩いて「売り物件」の旗が立っていれば電話してすぐ内見。帰り際、不動産屋を見かければそのまま飛び込んで猛アピール。

知らない土地で歩きまくって節操なしに飛び込んでいるからたびたび迷子になった。

こうやって物件を見る目を養いつつ、不動産屋のネットワークを開拓していった。

リフォーム会社の選定も同じ。どこがいいかもわからない。全国対応できる大手なんて価格が見合わないから地域の工務店を開拓していくしかない。エリアが変わればまた一からの開拓だ。

入居者募集のときもそう。とにかく賃貸仲介会社を回った。1物件に対してだいたいそのエリアで平均30店舗くらいあるので全部ローラー営業した。入居者が決まらなければ何度でも回った。

不動産会社、リフォーム会社、賃貸業者、銀行の名刺がたまりまくった。

今はこの倍くらい。この1年だけでサラリーマン時代の名刺交換数を超えたかもしれない。

正直、営業はここまでやらなくてもいい。今思えば非効率な面がかなりある。ただ当時は本当に何もわかっていなかったからやっただけだ。効率的なやり方は有料部分に書いた。

すでに語った通り、築古戸建ては融資を受けなくてもできるが、今後の事業拡大を見据えてぼくは銀行の開拓も並行して行っていた。実はここでも焦っていた事情がある。というのも、もしアフィリエイト収益が0になったら銀行は融資してくれない。だからこそ、いち早く融資審査を通過しておく必要があった。

どちらにしても銀行も一からの開拓だ。ここでも数撃ちゃ当たる戦法だったのだが誤算があった。

それは不動産賃貸を始めるにあたり、アフィリエイトの法人とは別に新規法人を作ってしまったことだ。これによりアフィリエイトの業歴はリセットとみなされる。銀行からすれば1期も終えていない法人は信用0と見てくる。いくらアフィリエイトは4期目だ、利益も上げていると言っても無駄だった。

銀行「でも不動産は素人ですよね?」

と言われて終わり。話も聞いてくれない。なので作戦変更して「リフォーム完成後、1週間以内にすべての物件で申し込みがある」という華々しい(?)実績を引っさげてもう一度アプローチしてはどうかという作戦に変更した。だからこそ1秒でも早く入居が決まるなら、とローラー営業したのはそういう理由だ。実際、これが功を奏したのか融資は4行開拓できている。

少し矛盾しているかもしれないが、営業の数をこなす反面、不動産会社やリフォーム会社はある程度絞って依頼することで名前を売るのも大事だと思う。「あいつはよく買ってくれる」「あの人と良好な関係を作っておけば仕事をくれる」という印象も大事だ。

ちなみに不動産業者への営業も実績が物を言う世界だと知った。最初、「いい物件あったらください!」と営業していた。営業と言ってもこちらは買い手なので優遇されて丁重に扱われると思っていたが認識が甘すぎた

不動産会社「だれだよおまえは?帰れ」「はいはい、出口そっちね」

大手だとさすがにここまでの対応はされないが、地域の不動産屋さんだと本当に冷たいところがある。

名刺交換してもらえないし、話は聞いてもらえないし、高圧的。あからさまに嫌そうな対応してくる。営業マンをされている方からすれば「営業はそれを耐えてナンボですよ」と言うのかもしれないが、コミュ障にはなかなか堪えた。

他にもコロナの影響が直撃したのも中々きつかった。賃貸と言えば3月が超繁忙期。賃貸業者に聞くとコロナでほとんど来店がなかったと言っていた。店自体を数ヶ月閉める大手までいた。こうなるとリフォームが終わっても空室が続く。

トイレやキッチンなど輸入品は入荷の見通しが立たずリフォームが遅れることもあった。コロナで収入が不安定になったと入居申し込みがキャンセルになったこともあった。本業のアフィリエイトにおいても広告主の撤退が相次ぎ、報酬が壊滅的と散々だった。とは言え、天災は自分だけが辛いわけじゃない。愚痴ってもいられない。できることをやった。

とまぁいろいろ辛かったが、個人的には一番つらかったのがこれ。

いつもこれをやってしまう。子どもたちのためにやっているはずなのに、子どもとの時間を犠牲にするという矛盾。行きの車ですごい申し訳ない気持ちになる。なのに成果出ないことも多々あって、帰りの車で自己嫌悪に陥ってた。元々は土日を犠牲にするのは2,3ヶ月だけのつもりだった。結局1年近くかかってしまった。子どもたちに申し訳ない。土日も子どもたちを見てくれた妻にも申し訳ない。

なお、大変だと書いてはいるが、仕事自体はめちゃくちゃ楽しんでやっていた。元々、仕事はゲーム感覚でやる派だから大好きなのだが、築古戸建ては工夫やアイデア1つで状況が好転するからほんとに楽しかった。また僕は劇的ビフォアアフターが大好きなのだが、あれを自分で手掛けているようなところも好きだ。

あと社会的な意義も見いだせている。僕は子どもが好きなこともあって、子育て世代に住んでほしいと思って物件を選んでいるのだが、狙い通りの方に住んでもらっている。離婚直後で収入に不安がある母子家庭の方の受け皿になれたり、入居後のトラブル対応が評価されて感謝の手紙をもらったりもした。

また売り主さんからも感謝される。契約のとき、リフォームして大事に使わせて頂くことを伝えると、「取り壊されると思っていた。20年間子育てをした思い出が詰まった家だから外観だけでも残してくれるのはうれしい」と泣かれたこともあった。家族全員で契約に来てくれた方々もいた。

古家は危険ブロックが放置されている例もある。数年前に北大阪の地震で補強されていないブロック塀が倒壊し、小学生が犠牲になった。たまたま買った物件に危険ブロックがあったため、ブロック塀を撤去し、安全対策を施したところ、近隣の方々から感謝されたこともある。

このように社会貢献できていると実感できていて、本当に楽しくて、充実した日々を過ごしている。

ぼくがやってきたのは不動産の最適解ではない。もっと効率的で楽なやり方は普通に本屋さんで売っているはずだ。脱アフィリエイトの完成形なんて言うつもりもない。ここで語っているのは単なる一つの形だ。誰でもできるなんて言わないし、むしろ不動産は投資の側面もあるからリスクはある。簡単でもない。

ただ、ここ最近のGoogleによるアプデでアフィリエイトの将来が不安になる中、不動産に参入して1年足らずで脱アフィリエイトし、セミリタイヤが見えてきたという意味では意義があると思う。

アフィリエイトは収益が0になるまではまだ続けるが、一つの区切りにできたと思っている。

すでに述べたとおり、不動産は資金がたまりやすいアフィリエイターにおすすめだ。専業だけじゃない。副業アフィリエイターでも生活費は給与で賄いつつ、アフィ報酬をすべて不動産の資金すればかなり有利だ。今回は同業のアフィリエイターさんを読者イメージとしているのであくまで融資なしの方法を紹介しているが、会社員は融資というチート級の裏技が使えるのでさらに有利だ。実は副業サラリーマンのほうが相性がいい。少なくとも僕は今回、サラリーマン時代から不動産の勉強を始めていれば・・・と少しばかり後悔した。

一応、具体的にどうやっていったのか?という方向けに有料部分で実際にぼくが持っている物件のビフォアアフターや手順を写真で紹介しているのでもし不動産での脱アフィリエイトに興味があるなら読んでみてほしい。

ここからの有料部分は実践的な内容(詳しい手順)を記しているので初心者でもわかりやすいはずだ。

※※※注意※※※
このnoteはアフィリエイター向けに書かれたものです。投資ノウハウの裏技的なものではありません。不動産はガチ素人なので。「ぼくが不動産投資で脱アフィリするにあたり、どのようなポイントを抑えたのか」という実践記みたいなものと思ってください。非効率な無駄があったり、すでに不動産投資をスタートしている方からしたら目新しいノウハウもない。ただ、不動産とは畑違いのアフィリエイターである僕が一から不動産投資をスタートさせた実践記という意味では再現性が高い内容なのでは、と自負している。

↓↓↓↓↓↓↓

ここから先は

18,383字 / 42画像

¥ 2,980

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?