見出し画像

人・文アドカレ2023立ち上げに寄せて

この記事は、筑波大学人文・文化学群 Advent Calendar 2023の1日目の記事です。

はじめまして、あるいはこんにちは。
今日もなんとか生きています。F^−(ふっか)です。
今回は、私が立ち上げた「筑波大学人文・文化学群 Advent Calendar(以下、「人・文アドカレ」) 2023」の背景について書こうと思います。


Advent Calendarとは

本題に入る前に、少しだけAdvent Calendar(アドベントカレンダー、以下「アドカレ」)について書きましょう。
アドベントカレンダーというと、12月1日からクリスマス当日の25日までをカウントダウンする、カレンダー状のクリスマスグッズを思い浮かべる人もいるかもしれません。紙のものだと日付のところが破れるようになっていて、そこにお菓子などが入っているというものです。
ただ、今回取り上げるアドカレはそのようなクリスマスグッズではありません。アドカレに参加したい人たちで何某かの話を持ち寄り、それを12月1日から1日ずつ公開するというものです。話を持ち寄るという点では百物語が近いかもしれません(そう考えると、百物語とアドベントカレンダーの合いの子がアドカレ…………?)。

『百物語』は、100本の蝋燭を囲んで怪談を語り合い、1つ話し終えるごとに蝋燭を消していく怪談会です。

「百物語とは - 起源や怪談会のやり方を紹介」『怪談NEWS』
https://kyofu.takeshobo.co.jp/news/column/koten-kaidan/1816/
(閲覧:2023/12/01)

持ち寄る話はアドカレごとにさまざま。テーマが設定されているものもあれば、フリートピックのものもあるようです。ちなみに今年の人・文アドカレは「人文学に関連すること(人文・文化学群で学べることだったらなんでも可)」というおおまかなテーマです。これには理由があるのですが、それはまた後ほど。
IT方面では以前からアドカレが盛んだったものの、ここ1、2年はIT以外の分野(それこそこのアドカレのように)でもアドカレが立てられるようになった印象です。
では、なぜ私は今年の人・文アドカレを立てようと思ったのでしょう。

Advent Calendarって楽しい

最大の理由を挙げるとするなら、この点に尽きるでしょう。
実は、人・文アドカレには2022年版が存在します。これは私が立てたわけではないのですが、なんとなく面白そうだなと思い参加(23日目の記事を担当)しました。
参加前の「なんとなく面白そう」という感覚は、その後「これは楽しい!」という確信に変わりました。楽しさの源は大きく2つあります。

  1. 同じ人文系の人の学問的思索の一端や文章に触れられる

  2. 自分が普段なんとなく考えている人文系のトピックを気軽に発信できる

ひとつ目をより端的にいうと、「他人が書いた学に関する文章を読むのは楽しい」ということです。
個人の経験を引き合いに出すと、授業や課題から離れた時間で同じ大学・学群・学類の友人・知人とそれぞれがやっている学問について突っ込んで話すことはあまりありませんでした。「同じ学類だけれど、卒論で何をやるかほとんど知らない」ということがざらにあったのです。卒論では中間発表会や口頭試問がありますから、そこで概要を掴むことができます。それはそれで楽しいのですが、それと同じくらい、ふと溢れた「これってどういうことなんだろう」とか「この現象ってこういうことなんじゃないか……」といった学問的な話を聞いたり話したりする時間も楽しかったなあと、2022年版の人・文アドカレに登録された各記事を読んだ際にありありと思い出されたのです。
ふたつ目については、「かしこまらずに学問の話をする機会の少なさ」が背景にあるように思います。先に挙げたようなよもやま話をする機会は実生活上では少ないのです。かといって、中間発表や口頭試問だけで話すというのは肩肘張って疲れます。だったら、既存のプラットフォームを活用して気軽に人文系の話ができる場を設けてしまえば良いじゃない、と思いついたわけです。公的なものではないから、(多少内容が粗雑であっても)気軽に普段人文系のことで考えていることを発信できます。私はこのようなフランクな情報発信が好きなので、アドカレのような場は大いに助かるのです。
ここまでをまとめると、「昨年のアドカレで体験した人文系のフランクな情報交換・情報発信が楽しく、それをお手軽にやりたいから今年もアドカレを立てた」ということになります。
2022年版は私の知人が立ててくれたのですが、調べてみたところ存外簡単に立てられると判明したため、今年は自分で立ててみました。

おわりに

さて、くだくだと書いてきましたが、そろそろ閉じたいと思います。
最後に一つだけ。2022年版を立ち上げた知人が、担当した2022年版の1日目の記事でこのようなことを書いています。

裏の思惑としては,いい文化[筆者注:アドカレのような、フランクな情報発信・情報交換をする慣習のこと]は輸出していきたいというのもあります.

(本学情報系に限らず)アドベントカレンダーのように,集中的に(まとまった量の文章の形で)みんなの考えていることを共有する,というのはいい文化だと考えています.「2 つの文化」(最早 2 つで済むのか?というのはありますが)だけで終わらせずに,いいものはお互いにシェアしていきたい.そんな思惑もあります.

「2022/12/01: 人文系でもアドベントカレンダーしよう!」
https://azumabashi.dev/blogging/20221201/
(閲覧:2023/12/01)

今年の人・文アドカレを立てるにあたってこの記事を読み返したところ、この記述に大変共感しまして。「だったら輸出された「いい文化」を続けていきたいなあ」と思ったのも、アドカレを立てた理由に大きく影響しています。
さて、今年の人・文アドカレではどんな文章が読めるのでしょうか。立ち上げ人としてはもちろん、一参加者としても楽しみです。
あ、 今年の人・文アドカレはまだまだ参加者を募集しております!!!!もしよかったらぜひ!!!!!
参加登録はこちら(今年の人・文アドカレのページに飛びます)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?