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各予備校の口述模試の比較 〜令和2年度予備試験口述式試験の雑感〜

無事、司法試験予備試験論文式試験に合格しました!

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成績はイマイチ…
刑事訴訟法で設問1の存在に10分前に気づいて慌てて修正して、問題の難易度が高い割には自分はちゃんと説明できていたつもりだったので十分リカバリーできたはずと思っていたのですが…
おそらく問題ごとに配点が振られているため、設問2と重なっている部分は説明不要として、設問1の内容をむちゃくちゃ薄くしたのがそのままE評価に繋がったんだと思います。
ちゃんと書ければAかB評価はついてそれなりに順位も上がったであろうと思われるので悔やまれるばかりです。
司法試験の時には問題の存在に忘れることがないよう気をつけます…
民法と実務科目が悪いのは自分の苦手科目がそのまま点数に反映されている証拠です。司法試験までに民法は対策しておかないと…

口述対策


論文合格発表後の2週間は口述式試験の対策をしました。

口述式試験の合格率は9割。
これまで他の人が受けている時、何をそんなに焦っているんだと傍から思っていましたが、実際自分が受ける身になってみると、下の3〜4割は問題や主査次第で下位1割に入りうる恐ろしい試験だと感じました。
試験でのストレスや重圧感も論文式の比じゃなかったです。

伊藤塾では口述式の過去問をもらえるのですが、そこに載っている不合格再現を見てみると、
「自分でもこうやって回答しちゃう可能性が全然あるな‥」
って思うようなものばかりで、友人と何度口述対策をやっても心配で仕方ありませんでした。

対策として行ったことは以下の通りです。

○民事
民事保全・民事執行(有斐閣アルマ)
要件事実(大島本)
民事訴訟手続(『民事訴訟の実務』)
法曹倫理(『解説弁護士職務基本規程』『法曹倫理』)

○刑事
刑事訴訟手続(『刑事実務基礎の定石』『ハンドブック刑事実務基礎』)
刑事訴訟法(自作論証集)
刑法総論・各論(『基本刑法』)
法曹倫理(『解説弁護士職務基本規程』『法曹倫理』)

民事保全、民事執行はどの手続を選択すべきかというだけでなく、その選択した手続の具体的な流れなども確認するようにしました。
要件事実はコラムまで読むようにして何が出されてもいいようにしました。ただし、借地借家法の部分はそこまで押さえる必要はなかったかなと思っています。
刑事はとにかく刑法総論・各論で落とさないように、細かい論点まで説明できるようにしておきました。刑事訴訟法はざっと当日の待機時間に論証を見直しただけですが、僕の当たった問題がゴリゴリに刑事訴訟法の捜査の分野の問題だったので、来年以降は刑事訴訟法についても論証をちゃんと確認する必要があるかと思います。



各予備校の口述模試について

模試は伊藤塾と辰巳のものを受けました。
来年度は形式が変わるかもしれませんので、このアドバイスが適切かはわかりませんが、どれか1つ模試を受けるなら辰巳をおすすめします

伊藤塾は今年はコロナの関係でオンラインでの口述模試となり、zoomで行われました。時間は強制的に10~12分で切られます。問答が途中であっても強制的に終了し、講評に入ります。本番は20分前後行われるのが一般的なので時間的感覚は大きく異なりますし、初めの問答に失敗して後から取り返そうと思っていても模試では強制終了のせいで取り返すことができず、強制終了時点での出来を評価されます。
過去問をもらえるのは伊藤塾だけの特典なのでその点は非常によかったのですが、本番の空気感を味わう上ではイマイチかなと思います。

その点、辰巳は実際の校舎で行われるため、緊張感を持って模試を受けることができ、実際と同様、受験生が答えに詰まっても最後まで質問をしてくれました。また、民事、刑事2つずつ問題が用意されているのですが、自分の番ではない時は他の人の問題を聞くことができるので、他の人の問答に合わせて自分ならどう答えるのかを、模試の会場で考えることができます。
実際の口述式を経験してみて、辰巳の模試が一番本番に近い空気で臨めたのではないかと思っています。

他にもLEC、資格スクエア、東京スクールがありますが、申し込み人数には各校限りがあるので、論文式に合格したらできる限り早く申し込むのをお勧めします。

当日の感想

1〜17室くらいまであり、それぞれ1〜7番まで順番に待っています。2番以降の人は待機室にいるのですが、2番の人が呼ばれるのは集合時間からおよそ1時間後です。そこからだいたい20〜25分後ごとに次の人が呼ばれます。
そのため、当日は仮に早い番号を引いたとしても会場でギリギリまで勉強する時間はあると思っていて大丈夫と思います。
待機室で待っていて自分の番号が呼ばれると発射台に連れて行かれます。人によりますが、待機室で10〜20分待ち、自分の番号が呼ばれると主査のいる部屋まで案内され、試験が開始します。

2日目が終了した後、司法試験の願書が配られました。今年が司法試験実施まで時間がないせいなのかなと思っていますが、実際のところは分かりません。

今年は問題がかなりイレギュラーでした。他の人の再現をみてもらえれば分かりますが、僕が受けた、1日目民事、2日目刑事の問題は、民事では手続や民事執行・民事保全を全く聞かれず、刑事ではいきなり捜査の違法性の問題が出てきて、手続も緊急執行について現場で考えさせるような問題のみでした。過去問がほとんど役に立たなかったです。
もう一方の民事でも民事執行・民事保全は聞かれなかったので来年以降の対策にはあまり重点を置くことなく、要件事実に集中した方がいいかと思います。

「受け終わったら開放感がものすごいから!」と数々の先輩方が言っていましたが、いざ受け終わってみるとなんだかもやもやした気分でいっぱいです。果たして自分の受け答えで受かっているのだろうかと…
司法試験も近いので選択科目の勉強も始めないといけません。
むしろ今後やらないといけないことが思い出されて、なんとも言えない気分になりました。

みんなが言っていた開放感はおそらく正式スケジュール通りに試験が終わって、司法試験まであと半年以上もある!っていう精神的余裕から生まれるんだろうなと思い、ちょっと残念な気持ちになりました。

肌感覚としては民事でかなりやらかしたので、民事59刑事60でギリギリ合格してくれれば、、、という気持ちです。パーセントで言うなら5分5分と言った感じです。


無事受かっているといいのですが、、、


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