(更新)ルオンゴ: プリゴジンの反乱は生か、それとも記憶か?
MONDAY, JUN 26, 2023 - 10:05 PM Tom Luongo
Luongo: Was Prigozhin's Rebellion Live Or Memorex? | ZeroHedge
今週末にロシアで起こった渦中の出来事の後、我々はワグナー・グループのエフゲニー・プリゴージンのモスクワに対する反乱の失敗について、答えよりも多くの疑問を残している。なぜなら、本当のところはわからないからだ。
とはいえ、もし私が考えていることが真実に近いとすれば、
これは現代史における戦場以外での最大の勝利のひとつかもしれない。
まず、わかっていることから始めよう。
プリゴジンは、ロシア国防省(MoD)からの支援不足について
何カ月も口にしてきた。
セルゲイ・ショイグ国防相との問題はよく知られている。
また、プリゴージンとヴァレリー・ゲラシモフ将軍の間にも
愛情はないだろう。
軍司令官同士の小便合戦は前代未聞ではない。
ワグナーはショイグが犯した混乱を一掃するために招聘され、
ゲラシモフはロシア軍を大隊戦術集団(BTG)から歩兵中心の軍隊に
方向転換させ、領土を奪取・保持する能力を高めるという
大きな仕事を引き受けたという議論も容易に成り立つだろう。
結局のところ、NATOとの戦争が迫っている。
また、彼の成功によってプリゴジンが変化を要求する立場になり、
大きな頭を持ち始めたという議論も簡単にできるだろう。
さて、ここで外的要因、敵であるNATOを持ち込んでみよう。
しかし実際には、ロシアとプーチンを引き離そうと、
露骨なエスカレート作戦でロシアの顔にパンチを浴びせ、
四六時中時間を費やしているのは、
アメリカやイギリスの新保守主義者たちだ。
ノルドストリーム2、ケルチ海峡橋爆破事件、ブチャでの大虐殺、
カホフカ・ダム爆発事件、ベルゴロド襲撃事件、
「穀物取引」の名目によるオデッサへの武器密輸......。
数え上げればきりがない。
ロシア連邦保安庁が
核兵器攻撃を想定したセシウム137のウクライナへの密輸を
阻止したという報告もある。
しかし、私が生きるようになった世界では、
イギリスとアメリカの共謀者たちが
絶望的な状況の中で試みないような汚い手口はほとんどない。
私の世界観では、
MI6とイギリス国防省は毎日毎日、
NATOとロシアの対立を正当化する新しい方法を考えている。
ロシアの破壊とバルカン化は、結局のところ、
300年以上にわたって彼らの存在理由なのだ。
そして、これまでのところ、そのヒューリスティックは、
物事が次にどこへ向かうかを予測する上で、ほぼ完璧に正確だった。
では、この件に関するデタラメをすべて断ち切ろうじゃないか。
これは決してオーガニックな出来事ではない。
何カ月も前から積み重ねられてきた。
しかし、何がそうさせたのか?
プリゴジンのような男は、
ロシアの指導者に大きな失望を抱くことはたやすい。
プーチンに反旗を翻すほどのことなのだろうか?
今週末、多くの人々が我々にそう信じさせたかったのは確かだ。
そして、それが可能でない、
あるいは可能性がないと言っているのではない。最もありそうな話だ。
プリゴジンが反乱を起こすために、
ワグナーのために何十億ドルも賄賂を受け取ったという話もある。
もしそれが明らかになったら、誰もが驚くだろうか?
何だと?
CIAが、誇大妄想を抱く外国人不満分子のために、
スーツケース一杯の現金を用意したって?
何だと?
皆さん、私たちは情報弱者の世界に生きているのですから、
動機、手段、機会といった基本的なことを見極めながら、
わずかな事実に合うようなストーリーを
でっち上げなければならないことを忘れないでください。
NATOかバストか
さらに、事態は7月11-12日のNATO首脳会議に向けて加速している。
ネオコンが、
プーチンの口への究極のパンチとなるような声明や
政策変更を迫っているのは明らかだ。
それは、プーチンが明確に打ち出したレッドラインを犯すことになるため、プーチンは無視できないものとなるだろう。
それは、ウクライナのEU加盟かNATO加盟である。
EU加盟とNATO加盟を同じものだと考えている人は、
地政学的な信用カードをドアの前にいる係員に差し出してほしい。
しかし、これこそがNATOの最も公然と敵対的なメンバー、
すなわち英国のジェームズ・クレバリー外相と
ドイツのアナレーナ・バーボック外相が推し進めていることなのだ。
同時にイギリス人は、ジョー・バイデン大統領に対しても、
プーチン自身に対しても、ほとんど同じように怒っている。
なぜか?
バイデンは、
英国国防相(そしてIQ60の口先だけのバカ!)ベン・ウォレスが
NATO事務総長として
イェンス・ストルテンベルグの後任を務めるのを妨害した張本人だからだ。これは来月実現するはずだった。
ストルテンベルグ氏はバイデン氏から
もう1年留任するよう求められている。
英国は世界を戦争に追い込もうとしている。
ウォレスがNATOのチーフになれば、それは確実だろう。
ここでの唯一の朗報は、
フランス軍もアメリカ軍と同様に、
イギリス人がこの戦争を指揮するくらいなら、
未成年の売春婦と一泡吹かせてトイレで死んだ方がマシだということだ。
ロシアがウクライナで敗北した後、皆に分け前を約束したのは明らかだ。
ポーランド人はリヴォフとベラルーシの一部を取り戻す。
ウクライナの右派はドンバスでロシア人を一掃し、
ハンガリーはトランスカルフィアを手に入れ
(ヴィクトール・オルバンの名誉のために言っておくが、
彼はこのような条件では望んでいない)、
グルジアはコーカサスを手に入れる......等々。
彼らは今週、NATO第5条の適用範囲を拡大し、
ロシアによる戦術核の使用だけでなく、
原発事故による放射能も含めるという超党派の決議案を提出した。
リンジー、ザポリツィア原子力発電所に関連するこの問題で、
私たちがこの構図を理解できないとでも言うのか?
賄賂はあちこちで飛び交っている。
そしてウォレスがNATO総長になれば、
英国の『分割統治』戦略の最終的な反復がうまくいくようになるだろう。
しかしバイデンはノーと言った。
それが、このナンセンスの頂点に達したことを物語るパズルのピースだ。
ペンタゴンもダボス会議さえも、この列車から降りようとしている。
プーチン - 幸運か、賢明か、それとも両方か?
それでは、今週末のイベントを見てみよう。
簡単で汚いヒットリストだ:
・プリゴジンはCIA/MI6から金で買収され、
コーカサス地方の支配を夢見ていたとかいないとか。
ロシアから石油とガスを奪うことは、英国にとって長年の夢だった。
・ウクライナとヨーロッパが切実に必要としている石油、ガス、石炭だ。
・彼は、プーチンがこの戦争の理由について嘘をついている
という馬鹿げた発言をしている。
・彼はまた、ロシア国防総省が
ワグナーを分散させたことに関与しているとしている。
・彼はモスクワへの行進を開始した。
・ヘリコプターが撃墜されたという未確認の報告がある。戦闘など。
・ネオコンは、これがプーチンの最後だと騒ぎ立てる。
・ツイッターは読めなくなる。
・チェチェン共和国の指導者ラムザン・カディロフが
プーチンを全面的に支持する。
・ロシア国防省も同様だ。
・ロシア軍からの亡命者はいない
・セントピートとモスクワで小さな騒動が起こる
・プーチンが出てきて、プリゴジンを『裏切り者』と糾弾する演説をする。
プーチンはこれまで見たことがないほど怒っている。
・ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領はプリゴジンと交渉 し、1時間以内にすべてが終わった。
邪悪なロシア帝国の崩壊として始まったことは、
ほんの数時間のうちに「何をざまあみろ」で終わった。
ネオコンたちは、ヨダレを垂らしながら期待していたのが、
15分ほどでラテの中で泣いてしまった。
プリゴジンが誰かの操り人形(プーチンか西側諜報機関)でなかった
と一瞬でも信じるなら、最終的な結果は頭を悩ませるものだ。
ワグネル軍はベラルーシに移されるだろう。
デモ行進に参加した者たちの暴動罪はすべて取り下げられる。
プリゴージンを支持せず身を引いた者には、
直接ロシア軍との契約を提案する。
プリゴージンは裏切り者として処刑されることはない。
さて、あなたはこれを信じるだろうか?
しかし、これが発表された事実だ。
ネオコンは "これで終わりではない "と信じさせたいだろうが、
プーチンは弱体化した。
プーチンは弱体化した 現実は大きく異なる。
そこで、実際に何が起こったかについて、
考えられる3つのシナリオを紹介しよう。
ただし、これらは包括的なものではない。
#その1 プリゴジンが本当に反旗を翻した
西側の後押しを受け、プリゴジンは全面的に乗り出す。
ロシア国内の強硬派がプーチンの後ろ盾になるという保証があるため、
プーチン支配への試みは成功すると感じ、CIA/MI6は金塊を狙う。
プリゴジンはまだ過度の戦闘状態にあり、
ショイグの無能さとプーチンの消極性に怒り、取り乱している。
ロシアの寡頭制では裏切りも珍しくないため、
彼は自分に対する陰謀を確信している。
ロシアのバルカン化というニンジンを目の前にぶら下げられて、
ロストフ・オン・ドンで統治するという金と約束さえあるかもしれない。
彼はプーチンの支配に対するより広い蜂起を期待したが、
それは得られず、すぐに鎮圧された。
2022年1月にカカフスタンで政権を取り戻そうとしたナサルバエフを(CIA/MI6の明らかな後ろ盾によって)迅速に鎮圧したように、
プーチンは西側諸国と同様、これらすべてを知っていた。
プリゴジンが数週間以内に姿を消せば、もっと良い答えが見つかるだろう。
#その2 プリゴージンがみんなをはめた
プリゴジンはバフムートを確保した1日か2日後に『反MoD』をわめき始め、強硬派がプーチンの消極性を理由にプーチンを
捨てる準備ができているという西側の熱狂的な夢に乗っかり始めた。
これはあり得ない話ではない。
ロシアには、反撃してこないプーチンに腹を立てている人々が大勢いる。
ノルドストリームやケルチのような攻撃は、
プーチンの『面目』を失わせるためのものだ。
ナンシー・ピグロシが中国のために台湾に行くのと変わらない。
習近平の面目を失わせ、中国の大きな怒りを買う。勝てばいい。
これらの国の国内政治において、面子を失うことは大きな問題だ。
しかし同時に、プーチンはロシアから西側の資産を一掃していることを
認識しなければならない。
プーチンが記者を投獄している」と我々が知る主な理由は、
投獄された記者たちがジャーナリストではなく、
外国情報機関の資産だったからだ。
何度も暗殺未遂を乗り越え、NGOを禁止する法律を成立させながら、
プーチンは何年もかけてモスクワの街をきれいにしてきた。
このため、私たちの地上戦は本当に弱いと考えなければならない。
プリゴジンが、彼らが聞きたがっているデタラメを
すべて吹き込む手助けをしたと考えるのは難しくない。
私たちが話しているのは、
この戦争を後戻りできないところまで進めようと必死になっている人々と、それを拒否するプーチンのことだ。
このような背景から、プリゴジンが数カ月間フックをセットし、
取引を成立させるために数十億の『失われた金』を
手にするところまで行ったと考えるのは簡単だ。
いずれにせよ、彼の車列は左折して
ベラルーシに向かわなければならなかったはずだ。
シナリオその3 - 戦略的再配置
過去10年間、私はプーチンが西側の偽旗や挑発行為に関与し、
GCHQやラングレーのホワイトボードの台本から外れることで
戦略的勝利に変えるのを見てきた。
プーチンは「並行攻撃」、
つまり他の公然たる侵略行為に対抗するために
比例して行動を起こすことを好む。
では、その並行侵攻のアイデアを頭に入れた上で、
シナリオを考えてみよう:
NATOが来月にも紛争を拡大する準備を整え、
英国がウクライナにストームシャドウ・ミサイルを供給して
クリミアを軟化させる一方で、
UAFが誤った名前の「反攻」で苦戦を強いられていることを知ったら、
事態が横道にそれた場合に対応できるよう、
戦略的に配置された最高の戦闘力を持つ部隊を欲しくはないだろうか?
プリゴージンの反乱の結果を見よ。
ワグネルは今、ベラルーシにいる。
不誠実な者たちは、ポーランドがやろうとすることを
何でも吸収できる大砲の餌食だ。
残りは、クリミアを狙う愚かな考えを持つ者がいれば、
キエフを攻撃することができる。
プーチンがベラルーシで使える軍隊を手に入れたことで、
UAFは南下する攻撃側として糊口をしのぐことになった。
法的には、これは戦争ではないことを忘れないでほしい。
プーチンは、SMOの後援のもとで
ある種のことをする自由な手を持っていない。
だからこそ、ワグナーはこれまでの出来事において非常に重要だったのだ。
実際、ロシア軍との契約を解除された多くの人々が、
今後2、3週間のうちに「ワグナーに配置転換」され、
その隊列が強化されるかもしれない、と私は言いたい。
NATOよ、君の番だ。
ベラルーシには戦術核兵器があり、
プーチンはそれを国内に移したと発表したばかりだ。
その核兵器を渡すほど、彼はワグナーを信頼しているのだろうか?
リンジー・グラハムのチンコでは触れない。
そして真実は、
これらのシナリオのどれもが、何が起こっているのか、
あるいは何が起こったのかさえ完全にカバーしていないということだ。
セルゲイ・ショイグの運命はまだ解決していない。
強硬派は、よりプリゴージン的な性格の新国防相で
望みをかなえるかもしれない。
これらのシナリオの断片を選び出し、
レゴのように組み立て直せば、興味深い、
検討に値するものができるだろう。
しかし、最終的な結果に異論を唱えるのは難しい。
最も過酷な条件下での実戦経験を持つ大規模な軍隊が、
タック核兵器で武装している可能性のあるキエフから
150マイル圏内に駐留している一方で、
プーチンはアメリカの金でロシア人を殺そうと躍起になっていることを
自ら暴露した第5列と第6列の別の層を嗅ぎつけただけだ。
"良い?悪いか?私は銃を持つ男だ"
アッシュ、闇の軍隊
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追補
テーマ:~by 堺のおっさん様~
プリゴジンの動向にあれこれと振り回されてる感が強い今日この頃。
ネタの面白さにかき消されているものをより出す作業ができればいいのだろう。
普通、数万人とは言え一方面を支えられる部隊が消えて、
ロシアが有利になるはずがないにもかかわらず、
なぜ、ゼレンスキーは戦争の長期化を発言してしまうのか?
今こそ最大のチャンスなのではないのか?
物資の横流し、横領、といったレベルの腐敗にとどまらず、
ロシア軍の情報がなぜかくもダダもれであったのか?
これから軍事機密の流出が止まるとしたら、
ウ軍の反攻も挫折し、戦争が長期化することは必至なのだろう。
>>603
>普通、数万人とは言え一方面を支えられる部隊が消えて、
>ロシアが有利になるはずがないにもかかわらず、
プリゴジンのワグネル部隊のことを言っておられるのでしょうが、
バフムートを取って以降、露正規軍でない私兵が露の占領地にいるのは、
国際法的に見ていろいろとマズイから動かしたという見方もあります。
事実、ワグネルを正規軍に加えようとする計画もあり、
プリゴジンや一部隊員はそれもオモシロクなかったようです。
それに露の占領地、ならびに前線はすでに露正規軍が人海作戦で
固めていますから、ワグネルには悪いけど、
彼らは「用済み」になったのです
(少なくともドネツク・ルガンスク地域では)。
前線の後ろでは今、ものすごい勢いで復興が進んでいて、
ワグネルの荒くれにはそういう仕事は向いてないし。
>なぜ、ゼレンスキーは戦争の長期化を発言してしまうのか?
だって彼は、戦争を長引かせて金儲けしたい側に置かれた役者ですもん。
希望的観測を言ってる(言わされている)のでしょう。
>ロシア軍の情報がなぜかくもダダもれであったのか?
>これから軍事機密の流出が止まるとしたら、
ん?西側メディアがオモテで流している露情報はまずガセ
(両方の筋からの)と見て裏を取らなきゃ。
もちろん露側の情報もそうですけど。
今は幸い、表メディアだけじゃなく、様々な個人があらゆるところで
発信していますから、その中で質のいい情報ソースを見渡していくと、
けっこう当たりを拾えます。
>ウ軍の反攻も挫折し、戦争が長期化することは必至なのだろう。
ウ軍が反攻できる状態にないことは、既に数か月前から明らかでした。
戦争の長期化は双方にそれを望む筋がいるので、
今はその攻防が続いているのでしょう。
米英側は例の金儲け軍団と、米民主党+共和党DS側の来年の選挙対策(
下手したら大統領選をキャンセルするつもりかも)の思惑から。
一方、露側はゆったり構えて戦争の終結を遅らせている間に、
BRICS+の結束と新経済体制をより強固にできるメリットから。
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