サロモンエスラボシューズレビュー ファンタズムは接地感のある履きやすいレーシング
みなさん、こんにちは。藤原商会代表:シューズアドバイザー藤原です。
さて、今回は、サロモンエスラボファンタズムのご紹介です。
ファンタズムとは幻・幻影という意味だそう。靴下が透けて見えるくらいのスケスケのアッパーのシューズは、25.0cm 183gとまるで幻ぐらいの軽さですね。
サロモンのレーシングシューズ史上最もミニマルなシューズです。
*スーパーアスリートキリアン・ジョルネのためのシューズ
こちらは、トレイルランニング史上最も優れたランナーの一人、1週間に2度のエベレスト登頂も果たした偉大な山岳アスリートであるキリアン・ジョルネのために作られたレーシングシューズです。
敢えなく、チャレンジは134.8Kで途中棄権と失敗しましたが、 去年11月末に行われたPhantasm 24(ファンタズム24)で、スタジアムの400mトラックを走り続け、24時間走の世界記録を目指したイベントで使用されました。
そんな話題のシューズでもあります。
*サロモンが誇るエスラボシリーズ
アスリートが自ら開発に加わるレーベル"エスラボ"シリーズならではの出来、カラーだけでも存在感が半端ないシューズですね。
わたしも履いて走った感覚は、軽い!そして、左右バランスが取りやすい、が第一印象です。
通常の50ぐらいのパーツの半分以下、20余りのパーツで構成することで削ぎ落として出したミニマルなアッパーはほんとに軽いです。
シングルレイヤーメッシュは通気性抜群、寒いぐらい、収縮性がある素材ではないですが、足入れは癖がなく、幅面があるランナーでも問題ないです
*リバースキャンバーはスキー・スノボからヒントを得た
ミッドソールの特徴は、リバースキャンバーといって、スキー・スノボの板のR形状からヒントを得たとのこと、サロモンらしい開発エピソードですよね。
>サロモン5ここまで
ロッカージオメトリーとソール意匠がフォアフット14mm-ヒール20mmの薄底ですが、自然な足運びしてくれる感じはここから来るのでしょうね。
エナジーサージミッドソールは、EVAをベースにオレフィンという熱可塑性素材を練り込み、40%軽量、弾性、耐久性もアップした素材
>サロモン6ここまで
厚底を作ろうとも、薄底を作ろとも考えず、キリアンと一緒に考え、作りあげたら、その結果、このスタックハイト・このスタイルになったとのことです。
*藤原ならどんなランナーに勧めたいか
キリアンはまだしも、我々市民ランナーは、ただ走りやすい感覚と、実際速く走れるかは別の問題だと思うべきです。
自分のバウンドとシューズのバウンドが合えば履きやすいはずですが、速く走れるとは限りません。ランナーのパフォーマンスが比例するからです。
つまり、自分のバウンドをシューズのバウンドに合わせていく、いわゆる厚底の速く走れるレーシングシューズではありません。
LEOMO分析ツールを使った数値もとりわけ飛び抜けたランニングうエコノミーを向上するスコアはなかったです。
一方で、左右バランスが良く、走りやすいという体感と一致します。接地感があり、それでいて足がスムーズに出る感触は悪くないです。
24200円は決して安くはないですが、市民ランナーならロードレースがない昨今、流行りの5000mトラックレースで使うといいでしょう。そして、目立つこと間違いなし!
あとはどうしてもシューズの蒸れが気になるランナーも、真夏でもこの大胆なシングルメッシュアッパーは、快適な通気性を約束してくれるでしょう。オススメです。
シューズアドバイザー藤原でした。
サロモンエスラボファンタズム
22000円(24200円)6mmドロップ
https://www.salomon.com/ja-jp/shop-apac/product/s-lab-phantasm-lg3931.html#color=63266
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?