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オンライン通販でシューズが快適に購入できる日は日本に来るのか? 〜アメリカの購入しやすいサービスが定着するか?〜

あなたはランニングシューズをオンライン通販でポチしますか?

みなさん、こんにちは。ジャストフィットのお手伝い、藤原商会代表:シューズアドバイザー藤原です。

さて、皆さんは、オンライン通販でランニングシューズを買いますか?しかし、サイズが合わないとか、ちょっと感じが違ったら困るなあ〜とか、特にランニングで使うものだけにその辺が心配だ、という方は少なくないのでしょう。

そして、そんなことを考えているうちに購入を少し考えてしまう、ってことないですか?

何しろ、同じブランドのモデル違い・モデルの新旧でもサイズ感が違うなんてのザラですからね。また、そのシューズのクッションなど機能性が思っていたのと違うってことだってありますからね。

メリットは、自宅でスマホ・パソコンから買えるという手軽さです。時間のない人には最高です。また、店頭と違って、ゆっくり考えてからというような買い方もできますよね。

その意味では、例えば、もしオンライン通販の購入で、一度試すことができて、その際の返品や交換がスムーズであったら、デメリットすらなくなってしまいますね。

しかも、それにかかる往復送料がもし無料であればもっと気軽にポチッしてしまいますね。しかも、コロナ禍のこんな時期ですし、特にそうですよね。

わたしは、Amazon(アマゾン)を頻繁に利用しますが、特に小物などの場合、探す手間(お店に言っても結局なかったりする)、店舗に行く手間が省けて(交通費がかからない)、人によっては、ある意味、実店舗に行くより便利になるのかもしれませんね。

もちろん、アドバイスがなくてもいいということ前提ですが、ランニングシューズでも、購入までのこの1連の流れがスムーズになればなるほど便利になることは間違いなしです。

返品交換は当たり前のサービスのUSA

ちなみに、下記をご覧になってどう思いますか?NIKE、ADIDASなどの主要ブランドの通販返品交換の条件になります。


NIKE
60日間返品・返金対応、未使用、使用は記載なし(文脈からすると使用品も可)
返品・交換は送料無料(特に記載なし)

ADIDAS
30日間返品・返金対応、未使用、使用は記載なし(文脈からすると使用品も可)
返品・交換は送料無料(特に記載なし)

NEW BLANCE
45日間返品・返金対応、ただし未使用品
返品・交換は送料無料(特に記載なし)

SAUCONY
30日間返品・返金対応、ただし未使用品
返品・交換は送料無料

ALTRA 30日間の満足保証
30日間返品・返金対応、未使用、使用は記載なし(文脈からすると使用品も可)
返品・交換は送料無料(特に記載なし)

BROOKS 未使用品は365日以内返品可
90日間返品・返金対応、使用品でもOK
返品・交換は送料無料


おっ、なるほど、これなら気になってた、あれ!買ってみようかな?って思った方、ちょ、ちょっと待ってください、焦らないで下さい!!残念ながら、これらはすべて各ブランドのアメリカでの対応になります(涙)

国土の広いアメリカでは、オンライン通販はなくてはならないサービス。それもあって購入しやすいサービスが当たり前になっています。このコロナ禍でそれは追い風になったことは間違いありません。

例えば、ナイキ・アディダスは満足できなければ、基本的に返品が可能です、また、ブルックスなんかは未使用なら365日以内返品可能です!

日本での各ブランド返品交換対応は?

では、日本での通販の場合はどうでしょうか?ときどきメーカーが期間限定的に返品送料無料のキャンペーンを行ったりしていますが、現状いつでも返品の返送が無料なのは、ナイキ、On、ミズノ、カルフの4社です。

この4社以外、基本的にどのブランドも、返品が自己都合の場合、返送は自己負担になるのが日本のブランドの通例です。つまり、サイズ交換は自己都合なので、配送料がかかります。


ナイキ
商品到着後30日以内返品・交換可
返送料金無料
注文ページより返品を開始
https://www.nike.com/jp/help/a/how-to-return-jp
Nike By You製品、Apple製品は、交換できませんが返品は可!!!

On
商品到着後30日以内返品・交換が可
返品送料無料
返品・返送フォームに入力
https://customer-service.on-running.com/ja-jp/returns_and_exchanges

ミズノ
シューズに限り、商品到着から2週間以内返品可、サイズ交換は要再注文
返品返送料は無料(運賃着払で返送)
返品いただく前に事前に ネットショップ事務局 までご連絡
https://www.mizunoshop.net/disp/CSfDispListPage_003.jsp?dispNo=003002288004

カルフ
商品到着後10日以内返品可
返品送料無料(1回限り)
メール又はお電話にてご連絡
https://seedonlinestore.com/view/contract


Onはワールドワイドで対応を変えていないようで、日本でも変わらず、オンラインでシューズ購入がしやすい環境を提供していると言えるでしょう。返品送料もそうですが、手続きがとてもシンプルで簡単です。

ナイキジャパンは、60日間返品・返金対応をするアメリカの対応はしていませんが、大手のブランドとして、こちらもオンラインでの購入環境は整っています。購入時から返品をする気ではもちろんありませんが、一度返品しましたが、とてもスムーズ。ある意味店頭で購入するより、スムーズに行く部分もあると感じます。(申し訳なさみたいなものが紛れる)

また、返品・交換の際、電話やメールでやりとりが何回もあるのも手間です。

そもそもオンラインで買っているのは、地理的な問題もそうですけど、時間を買っている人がほとんど。入力フォームに詳細を入れて、荷物も取りに来てくれる対応も求められるところです。そのあたりも上記2社は素晴らしいです、安心して選べます。

そして、サイズ交換に関しては、返品をして、新しく注文するスタイルが基本です。

オンラインの購入しやすさを考えたときに、返品交換時に送料がかからないのは、十分購入動機になると思います。その他のブランドでは基本的にカスタマー都合の返品は自己負担で返品が可能なため、入力フォームで簡単に返品処理ができますが、送料がかかりますからね。

さて、以下がその他のブランドの対応詳細です。

<1ヶ月以内なら返品可>
ホカオネオネ
購入から30日以内に返品可
返品送料基本的にカスタマー負担
商品に同梱する返品フォームに必要事項をご記入、商品と一緒にご返送
https://help.hokaoneone.jp/hc/ja/sections/900000136923-返品-交換について

アディダス
商品到着後30日以内に返品可
返品送料基本的にカスタマー負担
返品リクエストフォームに入力
https://faq.adidas-group.jp/category/show/119?site_domain=adidas

サロモン
商品到着後30日以内に返品可
返品送料基本的にカスタマー負担
注文履歴画面の返品ボタンより入力
https://www.salomon.com/ja-jp/general-conditions-sales.html


<2週間以内なら返品可>
アシックス 
商品到着後14日以内返品可、交換不可
返送送料は基本的にカスタマー負担
返品受付フォームに入力
https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/shop/guide/returns

ニューバランス
商品出荷日後14日以内返品可・交換不可(要再注文)
返品送料基本的にカスタマー負担
返品フォームより入力
https://shop.newbalance.jp/shop/pages/guide_return.aspx


<1週間以内なら返品可>
ブルックス
商品到着後8日以内返品・交換可(セール品は返品のみ)
返品送料詳細不明
カスタマーセンターに電話連絡
https://www.brooksrunning.co.jp/user_data/guide.php#guideSec04

トポアスレチックス
商品到着後7日以内返品・交換可
返品送料基本的にカスタマー負担
カスタマーサービスに事前に連絡の上、返送
https://www.topoathletic.jp/faq.html#faq_exchange

アンダーアーマー
商品到着後7日以内返品可・サイズ交換不可(要再注文)
返品送料基本的にカスタマー負担
返品フォームより入力
https://www.underarmour.co.jp/ja-jp/返品・注文キャンセルについて/returns-and-exchanges.html


<5日間以内なら返品可>
アルトラ(ストライドラボ)
商品到着から5日以内サイズ交換可(一回のみ)返品原則不可
返品送料は基本的にカスタマー負担
メールまたはお電話にて連絡
https://shop.stridelab.jp/?mode=grp&gid=2376818

<返品期日記載なし>
サッカニー(ABCマート)
返品・同商品サイズ交換可(購入後何日の記述なし)
返品送料基本的にカスタマー負担
返品フォームに入力
https://www.abc-mart.net/shop/pages/faq.aspx

日本とアメリカの購入に対する考え方の違い

アメリカのカルフォルニア、サンタバーバラのサンタバーバラランニングに行ったとき、とんでもない光景を目撃したのですが、店内でランニングシューズを選んでるランナーが、シューズのフィッティングが終わったら、おもむろに外に出て歩いたり、走ったりしているわけです。なんと購入前ですよ、ビックリです。

お店にはトレッドミルが置いていなくて、(あえて置いていないか?聞けば良かった・・・)みな外に履き心地を試しに行くようにスタッフに促されるんだと思います。

とは行っても、「外に行っていいよ」とスタッフに言われたその言葉を受け入れた瞬間に、選んでいる方自身が、“自分の購入責任“も意識しているんでしょうね。つまり、もう買うつもりだから外に出て試すことに同意しているということではないでしょうかね?買った後に履くのか、買う前に履いてみるのか、買うつもりならどっちも同じ!ぐらいの合理的な考えかもしれません。

まあ、どっちにしてもお互いの信頼関係の中で成り立っているのでしょう。そこにある種のシューズ購入に対する日本とアメリカの考え方の違いがあると感じるます。日本の場合責任の所在が曖昧ですしね。

彼らはシューズと選ぶ→購入=決断を自分がした、という認識なんでしょう。つまり、余程のことがない限り、決めたのは自分だから責任は自分にあるという考え方が芯にはあるように思います。

今までこちらがアドバイスをしても、自分で決めた、というような感覚で購入された方を見たのは皆無。悪い意味ではなくて、アドバイスされて買って合わなければ、購入責任が自分になるなんて感覚がないので、日本ではある意味ドライに平気で返品されそうです(涙)

20年前、ニュージーランド住んでいたときに、ランニングクラブのチームメイトと朝公園で会ったのですが、前日に買ったシューズの自慢と、そのシューズがシューズ小さかったので穴あけて履いていることを笑って伝えられました(笑)

つまり自己責任なんですね。そんなバックボーンがあるのとないのでは、ブランドの返品無料キャンペーンの成果も変わってくるのではないのかなと感じています。


スタグフレーションの日本、配送料が高い

また、日本の場合、単純に送料が高いなあって思いますね。だから、ブランドとしても配送料の負担も少なくないのかなって思います。高いですよ、配送料。現在物流はマンパワーに頼るしかないシステムですから、働き手の問題、需要急増で配送料自体が増えるっていう問題もあります。

そして、日本は、デフレなのか、良く言うそれらが混在したスクグフレーションなのか?所得の上昇と物価の上昇のバランスが悪く、特にインポートは高く感じてしまいます。

例えば、ホカオネオネのクリフトンは130ドル、日本では17600円、なんか高いですよね?単純な円高円安云々というより、はたまたブランドの価格設定がどうか、というよりも日本が抱える大きな経済的問題ですよね。

クリフトンが13000円だったら、もう1足買いたい!!っていう人いっぱいいるでしょう?

人件費だなんだって、配送料がこの何年かでどんどん上昇、シューズ1足送るのに1000円かかりるじゃないですか?500円ぐらいだった時期もあったように思いますけどね・・・

ということで、往復の配送料も大きなネックだと思います。メーカー側が返品数が多いときにはリスクが増しますし、自己負担返送の場合、もし合わなくて返送する場合、こんなにかかるのかあ、は消費者の頭の片隅にはあると思うんですよね。

10000円で買って、9000円しか返金されない、ということになりますから。

これから訪れるIoT(アイオーティー)の時代に、例えば、ドローンや自動運転で配送するようになって、配送料が劇的・飛躍的に安価になることを期待したいです。


オンラインの販売は3方よしなはず

最後に日本のデジタル化の遅れって、もうとてつもないレベルだと思いますよ。このコロナ禍でそれは本当にあらゆる分野で顕在化しましたよね。デジタル化を推進するのに、まずデジタル庁を作る国ですから・・・

基本的にシューズをオンライン通販で購入するのは慣れている人だけ、多くの方がアレルギーがあるように思います。インターネット弱者ですよね。

年代によってはしょうがないとは思いますが、それだけに、逆にインターネット弱者がスムーズに購入できるシステム作りがないと売れるわけがないですよね?そもそも。

D2C(ダイレクトトゥカスタマー)、メーカーはカスタマーに直接販売できる機会を持っています。その彼らがアメリカのようにとても魅力的なサービスを提供したら、中小小売業社はたまったモンではありません。

逆に、日本の場合、幸いにして、ブランドがそんな状況だとも考えられます、知恵といえば、聞こえがいいですが、オンラインで便利に、誰でもスムーズに購入できるアイディアは返品送料などの取り組み以外にもあると思います。小売店としてのアイディアが試されるところですよね。

個人的には、オンライン通販の際に、バーチャルで履いて試せて購入するという流れが作れれば理想的だと考えています。

例えば、もし、ロードバイクの世界ではとても人気なサービスのZWIFTにそんな機能が付いたら、ゲームチェンジャーになりますよね。ZWIFT内の仮想空間にシューズショップがあってギア選びができるとか、どうですか?ZWIFTさん!

とにかく、そのような、リアル& バーチャルでのランニングシューズ選びができたら、もっともっと日本が狭く、世界すら狭く、そして、便利になりますね。


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販売歴20年以上、ラン歴40年の藤原があなたに合ったシューズ選びのコツとその使い方を伝授するコンサルティングを開催しています。

気になる方は、下記から日程をチェックしてみてくださいね!

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